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カーム・ソサイエティ(穏やかな社会)
社会を変えよう。世の中をよくしよう。
自分は、そんな大それたことは全く考えていない。
政治家に転身する弁護士もいるが、自分はその予定がないし、興味もない。自分には、そういう才能はないと確信している(面倒だし)。
そういうのは、志の高く能力のある人に任せよう。
世の中に物申したてみたり、批判してみたりして、ちょっとえらくなった気分は味わえるかもしれないが、自分の現実は特に変わらない。
不満を言ってもみじめな生活やつらい生活は何も変化しないので、地道な努力をして、居心地の良い環境を整えていくしかない。
自分としてやりたいのは、自分およびその周囲という限られた範囲のみの、カーム・ソサイエティ(穏やかな社会)の実現だったりする。
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自分の目と耳と手が届く範囲の、自分、家庭、職場、親戚、親しい友人、親しい仕事仲間、依頼者等くらいの範囲がニコニコと穏やかな暮らしを実現できれば、それでOKである。
それより外は、自分の能力の輪の範囲外の問題であり、できるだけ関与しないようにしている。
ありとあらゆることに、耳を貸し・口を出し・手を出し・過敏に反応をしていては、とてもじゃないけど身が持たない。
たとえば、弁護士会とか人権問題とか法制度とかについて、どうすればいいのか、本当によくわからない。
抽象的で、余りに自分から遠い事柄について考えるのは、本当に苦手である。
少なくとも、各人がそれぞれの立場で主張する『正義』や『公正』という言葉の持つうさん臭さを認識できる程度には賢いつもりである。
唯一絶対の正義や公正などありもしないのであるから、そのあたりのわきまえた言動をした方がいいと思う。
自分の能力の輪の範囲外の問題には近寄らずということで、自分は『自分の周囲や自分が関わった人やお世話になった人の範囲では、その人の力になれるよう相応の努力はするが、それ以外は知らない。』というスタンスである。
ちなみに、こういう自分のスタンスは、同期の弁護士(意識が高い系)から『お前は、弁護士会全体のことを考えてうんたらかんたら。うんたらかんたらうんたらかんたら。・・・・(つづく)』というお説教をたびたび受ける。
ただ、自分としては、「知らんがな問題」であるため、馬耳東風(人の意見や批評を全く気にかけないで聞き流すさま)である。
それなのに、懲りずにたびたび言ってくるので、彼は説教が趣味の人なのかもしれない。
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また、先輩の弁護士たちから、弁護士会において、自分に何らかの役割を期待する声が聞こえてくる。
そこで、意識的に、あえて空気を読まない発言、無責任発言、毒舌を含む発言を行い、できる限り相手に期待感を与えないようにしている(最終的にはお世話になった先生から頼まれると断れないかもしれないが・・・・)。
世の中には、おだてたり・叱ったりして、他者を都合よくコントロールしようとする人が多いので、その手には乗らない。
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穏やかな状態であるためには、人と距離を置くこと・物事から距離を置くこと・時間を置くことが、とっても大事なのではないかと思っている。
そこそこ、人生は長いんだから、ダラダラとゆっくりやっていけばいいような気がしている。
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