ふくみ さとる(福海 智)のプロフィール
はじめまして! ふくみ さとる(福海 智)と申します。
私は医師から「重症患者」や「難治性症例」などと言われ、3年で14回も入院していた難病者です(全身性エリテマトーデス)。
この記事では、私が難病作家として活動するに至った経緯をお話しします。
ふくみ さとるの人生はこんな感じ
箇条書きにするとアッサリして見えますが、安定するまではけっこう大変でした……。
ふくみ さとる(福海 智)の現在
2021年6月現在
発症してから3年間は病状が非常に不安定でした。
出血が止まらず死んでしまうと思ったことや、股関節が痛すぎて車椅子が必要になったときもありました(入院中)。
そんな有様でしたが、発症4年目から病状が安定し、現在は入院せずに生活できています(㊗2021年6月現在、入院せず2年9ヶ月になりました!)。
服薬状況
①ベタメタゾン:0.75mg(プレドニン換算で5mg程度)
②プラケニル:2錠
③レボレード:12.5㎎×1錠
④バクトラミン:1錠
⑤アルファカルシドール:1錠
⑥リセドロン:1錠(月1回)
⑦リツキサン(半年に1回)
難病作家になった理由
それはズバリ、自分の経験を活かして誰かの役に立ちたいと思ったからです。
生い立ちから現在に至るまでを説明していきますので、最後までお付き合いいただけましたら嬉しいです。
ヒィヒィ言いながら勉強した学生時代
普通のサラリーマンの家庭に生まれた私は、高校卒業後、理学療法士の養成校に入学しました。
※理学療法士は、骨折などの怪我をした方や脳梗塞になった方のリハビリを担当する仕事
余裕で試験をパスしていく同期がいる中、落ちこぼれだった私はヒィヒィ言いながら勉強していました。
そんな努力が実り、国家試験は無事に合格。
この時の成功体験が自信になり、努力すること、がんばることで人生を切り拓けることを学んだのでした。
天職を見つけ、仕事人間へ
専門学校卒業後、山奥の総合病院に就職。
要領が悪く不器用な私は、仕事と勉強に追われる毎日を送っていました。
ハッキリ言って大変な日々でしたが
●膝が痛くて杖が手放せなかった患者さんが、杖なしで歩けるようになっていく
●脳梗塞になって車椅子が必要だった方が、社会復帰できるほど回復していく
そんな感動的な場面を目の当たりにするたびに、「理学療法士は天職だ!」と感じていました。
自分ががんばることで
・患者さんの苦痛を軽減できる
・患者さんが幸せになっていく
その喜びは、何物にも代えがたいものだったのです。
そのおかげで毎日の勉強も、実技練習に費やす時間も、苦になりませんでした。
整体師になりたい!
仕事にも慣れた5年目。参加した勉強会で凄腕の整体師に出会いました。
「この技術があれば、もっと多くの方を幸せにできる!」
そう確信した私はその技術を学び、整体師として起業することを決めます。
そして、「圧倒的な技術を身につけるためには圧倒的な努力が必要だ。無理をしてでも一気に成長しよう!」
そんな危険な考えに至り、整形外科に転職することを決めたのでした。
そこが地獄の入り口だとも知らずに……。
無茶な生活で体に異変
患者さんや先輩から「30歳になると無理ができなくなる」と聞いていた私は、3年間だけ無理をすると決めました。
●最速でスキルアップしたい。
●体に負担をかけてでもレベルアップしたい。
当時の私はそんな考え方をしていたのです。
それは
ドラゴンボールでいえば「界王拳」
ワンピースでいえば「ギア2」
といったところでした(なんてバカな人!)
週6日勤務の整形外科に転職
朝4時に起き、21時に帰宅。移動時間と休憩時間は勉強に充て、休日は朝から勉強会に参加する生活がはじまりました。
心身ともに負担の大きい仕事をこなし、いっぱいいっぱいの毎日が続きます。
正直なところキャパオーバーでした。完全に。
ところが当時の私は「疲れは関係ない!」などと考え、体からのSOS信号をあえて無視していました。
(なんて愚かな……)。
当然そんな生活が続けられるわけもなく、転職から5ヶ月ほど経った頃、体に異変が……。
不安を軽減してくれたのはブログだった
全身にアザ、口の中に血豆がたくさんでき、緊急入院。いきなり難病者になった私はパニックに陥りました。
ネットで情報収集をしても不安は解消されず、漠然とした不安に呑みこまれていたのです。
●検査や治療はどんなことをするのだろう。
●どれくらい入院生活をすることになるのだろう。
●ステロイドは副作用が強いって聞くけど、この量を飲んでいて大丈夫なんだろうか。
●退院してからの生活は? 仕事は? 命の危険は?
……。
書籍や病院のホームページを読んでも先が見えず、不安は一向に解消されませんでした。
そんなとき、延々と湧いてくる疑問と不安を解消してくれたのは、なんと「闘病ブログ」。
SLE患者さんが書いた闘病日記を見て、私は救われたのです。
これがきっかけとなり、退院後すぐにブログを書きはじめました。
坂道を転がり落ちるように悪化
「3ヶ月後には社会復帰する!」
発症直後からそれを目標にがんばっていましたが、そうは問屋が卸しませんでした。
病状がどんどん悪化し、何度も入院生活を繰り返すことになったのです。
度重なる入院生活は、私から多くのものを奪っていきました。
●生き甲斐だった仕事をクビになる
●股関節や膝が痛くなり、杖が必要になる
●有効な治療法がなくなり、医師から「八方塞がり」と言われる
●絶望的な状況で無気力に陥り、何も考えられなくなる
……。
発症から1年5ヶ月、9回目の入院中、ついに私は危険な状態を回避することさえできなくなりました。
社会復帰なんて夢のまた夢。明日どうなっているかもわからない毎日が続き、人生おわった……と絶望しました。
強烈な無気力に陥り、生ける屍のような生活が2ヶ月ほど続きます。
この頃は死にたくならないように、気をそらす目的で映画を観たり音楽を聴いたりして過ごしました。
振り返ってみると、うつ病と診断されてもおかしくない状態だったと思います。
いざ社会復帰! だが、しかし……
新しい治療を求めて大きな総合病院に転院。
強力な治療&脾臓摘出手術を行い、ようやく病状が安定した! と言えるはずだったのですが……状況は変わらず。
打つ手なしになった私は人生を見つめ直し、「何事もがんばる」生き方を捨てました。
その生き方のせいで病状が良くならないのだと考えたためです。
この考えを取り入れたおかげか、4年目になってようやく病状が安定しました。
やっぱり整体師になりたい!
やっと病状が安定した、これで社会復帰を目指せるぞ!
そうなったとき、私はやはり整体師として起業したい! と思いました。ずっと抱いてきた夢をあきらめられなかったのです。
起業しようとしていた頃のワタクシ↑
とはいえこの体で肉体労働は難しい。それに、また病状が悪化したら大迷惑をかけてしまう……。
そうだ、先輩に相談してみよう。
整体師として活躍されている先輩に相談
「この業界はそんな状態でやっていけるほど甘くない。俺は無理だと思う。断言するよ、絶ッ対に失敗する。その顔はどう見ても失敗する人の顔。患者さんにも迷惑をかけることになっちゃうから、絶ッッ対やめたほうがいい!」
と、やさしく諭され撃沈。本気で整体師になろうと思っていたので、かなり落ち込みました……。
でも、そのおかげで完全にあきらめることができたのでした。
おだやかな先輩が本気でかけてくれた言葉。一生忘れません。
さて、これからどうしよう。理学療法士以外に使える資格は持っていない。今の自分に何ができるのだろう。自分だからできることはなんだろう。
答えはなかなか見つからず、時間だけが過ぎていきます。そこで私は、自問自答をしながら闘病経験をブログに書いていくことにしました。
自分の喜び、生き甲斐に気づく
ブログを書いたりコメントに返信する日々のなか、私はあることに気づきました。
それは、私にとって「誰かの役に立つこと」こそ「最高の喜び」であり、「生きがい」であるということでした。
私が仕事に心血を注いでいたのは、「誰か(患者さん)の役に立てるから」すなわち「誰かを幸せにできるから」だったのだと再認識できたのです。
復職も整体師として起業することも、困難になった。けれども「別の方法で誰かの役に立つこと」はできる。
その重大な事実に気づいたとき、私はある方の言葉を思い出しました。
闘病記を書きはじめた理由
「そんなに日記を書いているなら、闘病記を書いてみたら?」
発症から1年ほど経った頃、仲良くなったガン患者さんが言ってくれました。
「いやぁ、文才ないし無理ですよ」
そう返事をしつつも、私は「あのときの自分のように救われる方がいるなら……」とも思いました。
「病状が安定したら書いてみます」私はそう静かに宣言しました。
そして2年以上の月日が流れ、ついにそのときが来たのです。
病状が違っても、「難病者・免疫抑制者・ステロイド使用者」という共通点がある方は多い。
それなら自分が悩んだことや学んだことは、きっと誰かの役に立つ。きっと誰かの人生を変えられるはずだ。
私は「重症患者」や「難治性症例」などと言われていたため、そういう患者こそ書いたほうがいい。そうも思いました。
せっかく救っていただいたのだから、この命を使って誰かの役に立ちたい!
よし、過去の自分が困ったこと、考えたこと、その対処法をまとめた書籍を作ろう! これが生かされた者の使命だ!
こうして私は、自身の経験をまとめた書籍の執筆をはじめました。
闘病記を書くきっかけを与えてくれた方にも、整体師の夢をあきらめさせてくれた先輩にも感謝しかありません。
この場を借りて感謝を申し上げます。本当にありがとうございました!
福海 智の著書
読みながら情報が得られて、学べる闘病記にしよう!
読んでくれた方の不安が軽減できるような闘病記にしよう!
同病者の方、ご家族の方へ「入院してからの流れ・先の見通し・未来への希望」など、自分の経験をリアルに伝えよう!
私はこのような考えを胸に、た~~っぷり時間をかけて質の高い闘病記を作ることを決めました。
文章の書き方や構成の勉強しながら作り上げ、1年3ヶ月後、その思いが形になったのです(電子書籍だけど)。
なまけ闘病記(全3巻)
2019年12月出版
経験者にしか表せない苦悩や喜びなどの感情を、圧倒的なリアルさで表現しつつ、闘病に役立つ考え方や情報を得られるようにした書籍です。
3年で14回も入院することになった27歳の男が、どのような闘病生活を送っていたのかがわかります。
もっとわかりやすい表現に変えよう。
この情報があったほうがイメージしやすくなるかな。
そのような試行錯誤を重ね、文章を足しては削る作業を繰り返しました。
その結果
1・2巻を出版するために1年3ヶ月
3巻を出版するために1年3ヶ月
トータル2年半かかりました。が、2021年4月、ついに満足のいく形で完成!
正直なところ、3巻は書くのが大変で何度もやめたくなったんです。
それでもレビューや感想を書いてくださる方がいたり、応援してくださる方がいたおかげで書き終えることができました。
応援してくださった皆さま、本当にありがとうございました!
なまけ闘病記 売れ筋ランキング6冠
多くの方が読んでくださったおかげで、ベストセラー1位を獲得できました。
1位獲得カテゴリ↓
●福祉
●医学一般
●臨床内科
●臨床医学一般
●家庭医学・健康
●ノンフィクション
●レビュー数/点数
1巻:23個(4.8/5)
2巻:18個(4.4/5)
3巻:13個(4.5/5)
思いの詰まった濃いレビューがたくさん届くたびに、誰かの役に立てた! 書いてよかった! と実感しています。
感想メールをくださった方、レビューを書いてくださった方、本当にありがとうございました!
なまけ方改革
本書は3年で14回も入院していた私が、病状を悪化させないために取り入れた「考え方」や「行動」をまとめた書籍。
「ストレスのせいで病状が悪化している」という考えをベースに、がんばることをやめ、心身のストレスを激減させるコツをまとめました。
どれだけ強力な治療をしても病状が安定しない。そんな最悪な状況の中で試行錯誤し、自分なりに仮説を立てて生まれた考え方になります。
なまけ方改革 売れ筋ランキング2冠
●労働政策:1位
●生活情報:1位
●人文・思想参考図書:2位
●レビュー
4件(5/5)点
病状の安定には様々な要素が絡んでいるため、一概に効果があるとは言えません。
しかし私は「なまけ方改革」を取り入れてから病状が安定したため、同じように苦しんでいる方の一助になればと思い、出版しました。
出版後の反響
レビューより
「体調を安定させながら結果が出せる、効率の良い頑張り方」を学ぶことができました。
メールより
「私もなまけ方改革を実践してから、体の負担が減りました」
といったご連絡をいただけています。
やはり自分と同じように悩んでいる方はいる! 自分が勉強したり対策法を考えたりした経験は、誰かの役に立つんだ!
と、この書籍を出版して実感しました。
クラウドファンディングに参加
2021年3月
「難病当事者たちのメッセージを集めた本を、難病と診断されて1日目の人に届けたい!」
にて、手紙を書かせていただきました。
このプロジェクトは
といった内容です。
参加・支援した理由は、企画者の考え方が自分と酷似していたからです。
実際に企画者のあべこうさんとZOOMで1時間話してみて、「ぜひ書きたい」と思ったので参加させていただきました。
ちなみにこの企画は当初の予定金額100万円を超え、120.5万円が集まりました。
集まったお金で書籍化して、病院などに置いてもらう予定になっています。難病者が難病者を想い、その気持ちを形にできるなんてステキな企画ですよね。
この書籍で書いたものとは別バージョンの手紙も書きました。1500字以内のルールを守り、めいっぱい想いを詰め込んでいます。
難病(SLE)を宣告された直後のあなたへ送る手紙を書きました!
今後の活動について
電子書籍の出版を経験したことで、自分のように悩んでいる方が多いことがわかりました。
ご家族の方や別の難病の方からメールをいただくこともあるため、そのたびに執筆活動の意義を感じています。
今後も文献や書籍から得た情報をもとに、私が実際に経験・実践してきたことをまとめていきたいと思っています。
情報発信をしている理由
それは、この救っていただいた命で恩返しをしたいと考えているからです。
今こうして安定した生活が送れているのは、まぎれもなく私を支えてくれた方がいたおかげなのです。
お世話になった病院の先生方、看護師さん、ヘルパーさん、家族や、職場の先輩や、友人、その他にも、献血に協力してくださった方々……。
数えきれないほど大勢の方の支えがあったからこそ、私は今ここに存在できています。
せっかく命を救っていただいたのだから、この命を使って誰かの役に立つことをしたい!
そう考えてブログやTwitterで情報発信をしたり、自身の経験を本にしたりしています。
「なまけ闘病記を読んで未来に希望が持てました」
「おかげさまで不安が軽減できました」
今の私にとって、このような感想をいただくことが一番の幸せなので、今後も無理なく活動しながら最大限の恩返しをしていきたいと思っています。
以上、ふくみ さとる(福海 智)のプロフィールでした。最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
今後ともよろしくお願いいたします。
連絡先
お問い合わせ等は下記の連絡先までお願いします!
メール:namakesurvivor.sle.adventureあっとgmail.com
※「あっと」を「@」に変換してご使用ください。
ふくみ さとるのプチ情報
性格
マジメだけど、おふざけ好き。落ち込みやすいけど、すぐに前向きに考える。元ネガティブなポジティブ人間です。
悪い方向に考えるより前向きに考えたほうが気が楽なので、そうやって生きています。
前向きにいられないことも、けっこうあります。後ろ向きの日もあります。でも、そういう日があるからこそ前を向けるんじゃないかな。
好きなもの・こと
ドラクエ(特にモンスターズ)
10代の頃はモンスターを集めたり育てたりすることに没頭していました。
はぐれメタルを狩りまくったり、無駄にカジノで遊んだりした日々はイイ思い出です。
漫画
カイジ・ワンピース・アフロ田中・NARUTO・GANTZ・ドラゴンボール・スラムダンク・ジョジョの奇妙な冒険
(少年ジャンプばっかり!)
文章を書くこと
ブログを書いたり、電子書籍を書いたり、とにかく文章を書くことが好きです。
最近はフィクションの小説を少~し書いてみたり、全然書かなかったり。
苦手なこと、もの
高圧的な人・話が通じない人・マウントをとってくる人・G(あっ、コレは誰でもそうですよね)
好きな言葉
「いつやるか? 今でしょ!」by林 修
「今日が人生最後だとしたら、今日やることは本当にやりたいことだろうか?」byスティーブ・ジョブズ
ふくみはこんな感じの人です。
めちゃくちゃ長いプロフィールを読んでくださり、ありがとうございました!