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生まれて初めて位置情報を共有した相手は娘だった

高校生の娘が、親しい友だちと常に位置情報を共有していることは前から知っていました。


「(友だちが)今塾にいるんだな、(友だちも)頑張ってるんだな、とかわかるのがいいんだよ」
わたし
「へえ~、自分がいる場所を知られてもみんな嫌じゃないんだね」

「友だちだもん。そりゃそうでしょ」
わたし
「そっか(いや、わたしは相手が誰でも抵抗あるけどな…)」


そんなやりとをしてからしばらく経った、ある日のこと。


「そうそう。ママの位置情報を共有しておいてほしいんだけど」
わたし
「え?」

「〇〇(娘)のも共有しておくから。塾を出たときにママに通知されるようにすれば、すぐわかるし」
わたし
「うん、わかったけど…ママの位置情報はなんで必要なの? 毎日、今日はどこで仕事するよ、とか、今日は出社するよ、とか伝えてるのに?」

買い物を頼みたいときに、今どこにいるのかわからないと不便だから」


あれ…? わたしはUber Eatsですか……???


わたし
「LINEのステータスにでもいる場所を出しておこうか? それとも毎朝、その日の行動予定をLINEで送る? いや、それは今も送ってるじゃん」

「(笑)いいからスマホ貸して~」
わたし
「はいはい」


娘とわたしの位置情報がお互いに共有されるようになりました。
おお、ちょっと楽しい。

と一瞬ワクワクしたものの、これって…

つまり、娘に内緒で飲みに行ったり、遊びに行ったりしたらそれがすべてバレてしまう上に、具体的な行き先まで筒抜けになるというわけか!

と、まるで親に居場所を追跡される学生のように、ちよっと動揺しました。

とはいえ、基本的にわたしの平日、週末の行動範囲、交友関係を娘はほぼ把握しているので大丈夫でしょう…たぶん。


これまで一度も娘と位置情報を共有したことはなく、高校生になってから、
わたし
「将来、大学生とか大人になってからちょっと不安な飲み会とかに行くときだけ、ママに位置情報を共有しておいて。何かあったら迎えに行くから」

「わかった」

できることならそんなことにはならないといいなと願いながら、こんな会話をしたことも。

…まあ、わたしがもっとおばあちゃんになったら、心配をかけないように
娘に位置情報を共有するようになるのかもしれないな。

くらいには思っていたのですが、思いがけないタイミングでその時がきました。


今後、この位置情報の共有を解除されるときは、娘に好きな人ができたときなのかもしれません。
そう思うと、その日が今から少し楽しみです。