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娘の「書き癖」を知っておいてよかった

ある夜のこと。

受験を控えた娘は、毎日22時まで塾で勉強してから帰ってきます。

でも、その夜は…

22時半になっても、
23時になっても、
23時半になっても、
23時45分になっても、
とうとう0時になっても…

帰ってきませんでした。

LINEの連絡もなし。
LINEを送っても既読にもならず。

……。

途中で事故にあった?
誘拐?
失踪?

考えつく限りの悪いシナリオが頭の中を駆け巡りました。

以下、LINEのやりとり。

わたし
「まだ塾? 今どこにいるの?」

しばらくして…ようやく、


「塾いる」

と一言だけ返信があり、また音信不通に。

うーん…。

もしかしたら、誘拐されていて、返信しろと言われて送ったのかもしれない。
とも一瞬思ったのですが…

「塾いる」

という書き方に、これは娘の返信だなと思いました。

「塾【に】いる」でもなく
「まだ塾」でもなく
「塾だよ~」でもなく
「ごめん、塾」でもない。

そしてもちろん、顔文字も1つもついていない。

「塾いる」

と送ってくれたことで、とりあえず娘は無事だと思うことができました。

これは、毎日娘とLINEでやりとりしているから気づけたこと。

結局、本当に塾にいて、先生と同学年の友だちと延々話しこんでいたそうです(先生は終電がなくなったそうですが大丈夫だったのだろうか…)。

かなり心臓に悪い経験でしたが、これをきっかけに、普段から家族とテキストのやりとりをしておくのは大事かもしれない、と思いました。

万が一にもあってほしくないですが、娘が意に沿わない相手といるときに、連絡がきたら、いつもと書きぶりが違ったら気づけるかもしれない。

そして、電話の「オレオレ詐欺」は声や話し方ですが、LINEやメールでも、テキストで子どもからの連絡を装った連絡がもしきたとしても、娘の「書き癖」を知っておくことで、被害にあわずにすむかもしれない。

そして、言葉の使い方には思った以上に「その人らしさ」が出るのだなとも改めて思った出来事でした。