実家を自分のモノの「保管場所」にしない方がいいと思っている理由
わたしは、実家に「今使わないモノを送って保管しておいてもらう」ことには反対です。
そう思っているのは、過去のこんな経験があるから。
娘が産まれてしばらく経ったころ、母から突然、実家に残していたわたしの卒業アルバムや本、服などが全て送られてきたことがありました。
母が実家を手放し引っ越すことを考えていたため、わたしのモノを残しておけなくなったようなのですが、なんとダンボール約20箱くらいあり、もちろん娘のモノも増えていた当時の我が家に入るわけがない、という大変なことに!
そして、実家から送られてきたそれらはすべて、自分にとってももう色褪せて見えて「今の生活には必要ない」と瞬時に感じました。
結局、送られてきたそれらのモノたちをせっせと分別して、ただ捨てただけ。本当に大変だったし、かなり強烈な体験でした。
このとき、実家を「保管場所」にしてはいけなかったと反省したことをきっかけに「実家物置化」反対派になったような気がします。
自分にとって、今は家になくてもいいモノ、すぐに使わないモノ、いつか使うかもしれないモノ…それらに囲まれて生活することは、実はかなりストレスだと思います。「いったん、目の前からなくしたい」という気持ちもよくわかります。
でも、それらは他の人にとっては、もっともっと不要なモノです。
それを預かってもらうことは、実家に住む家族の暮らしを大切にするためにも、できれば避けた方がいいのではないか、と今では思っています。
モノの保管は、有料の預かりサービスがあるほど必要なこと。そして、それだけ保管場所が足りなくて困っている人がいる、ということでもあると思います。
もし、どうしても実家に頼る必要があるときは、預ける期間を決めて、その間に自宅の収納を改善したり、モノを整理して減らしたり、それでも難しかったら有料サービスの利用を検討したりすることをおすすめしたいです。
今よりも服の枚数が多かったときに、冬用のダウンとコートの2着を、クリーニング屋の保管サービスにお願いしたことがあります。
たった2着でしたが、その2着分のスペースが空いただけでもかなり、クローゼットも気持ちもスッキリしたことを今でも覚えています。
そして、「衣類のプロに預かってもらっている」という安心感もあり、保管料として払ったお金はまったく惜しくありませんでした。
そう、モノを傷めないように保管し続けるには、プロの技が必要。
実家には「モノを収納しておくスペース」はあったとしても、「保管している部屋やモノを、保管にベストな状態に保ち続けるために使う時間や体力」まではあるとは限りません。
わたしにはもう実家はありませんが…「実家に自分の荷物を送って保管場所にしないこと」「実家に残している自分の荷物があったら、少しずつ整理しておくこと」は多くの人にとって、親孝行になるのかもしれない、と思います。