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ゲシュタルト崩壊しやすい漢字
小学生、中学生の頃にあった宿題。長期休暇の宿題を一回もちゃんと終わらせたことのない俺。終わらせたことないけど怒られたことも記憶にない。別に宿題を終わらせずとも成績はむっちゃ良かったからだと自負している。
今思えば、宿題って単に復習とか反復学習とかのためでなく、期日を守って提出物をしっかり提出するという社会性を鍛えるためだったことに気づく。MBTIでいうならJの部分を伸ばそうというわけだ。このときに全くJが育たなかったため、MBTI診断で95%のP判定が出たのかもしれない。
その宿題の中でも特に嫌いだった漢字練習。嫌いな理由は挙げればキリがない。
・そもそも漢字のテストで100点以外取ったことないからやる必要性を感じなかった。(字の汚さによる減点を除いて)
・小学生で中学高校レベルの漢字を見ていたので、既に知っている漢字しかなく面白くなかったから
・同じ漢字を書くという単純作業が嫌いだったから
・家にいるより外でサッカーしている方が何倍も楽しかったから
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とりあえずはそういったところか。このジャポニカ学習帳を恨みまくっていた。世界で一番嫌いな色だったな、この緑。
割と神童よりではあった少年期。碌に漢字練習をしない一方で、漢字自体は嫌いではないというか寧ろ好きな方だ。漢字で助けられたことは多い。漢字があることによって初めて聞いた語でも意味を推察しやすいし、人の名前も漢字で覚えるから忘れにくい。漢字でどう書くの?って俺が必ず聞くのは、人の名前をインプットしやすい手段だから。
話を漢字練習帳に戻す。大嫌いな漢字練習帳は同じ漢字を延々と書かされる。必然的に同じ漢字を長期的に見続けることになる。ずっと同じ字を見続けると「あれっ、この漢字本当にこれで合ってたっけ?」と混乱するときがあるだろう。これを“ゲシュタルト崩壊”と人はいう。
言葉自体は非常に有名であるが、しっかりと説明ができるかと言えば自信がない。そんなゲシュタルト崩壊について、今一度しっかり調べてみた。
そもそもゲシュタルトとは何なのかを広辞苑で引いてみた。
Gestalt【独】
部分の寄せ集めではなく、それらの総和以上の体制化された構造のこと。形態。
何を言ってるのかさっぱり分からない。一つずつ噛み砕いてみる。
まず、体制化というのは心理学用語で、群化や纏まりの法則とも呼ばれ、多くの対象を一つの纏まりとして認識することを指す。これは分かる。
また、総和以上というのは、部分が集まって出来た集合体はより強固なものとなるという意である。これは分からない。
遊園地を例にもう少し咀嚼しよう。観覧車(部分A)やメリーゴーランド(部分B)はある土地にポツンと単独で存在しているとあまり魅力的に映らない。しかし、これらの部分が集まり遊園地(総和)になることで観覧車(部分A)やメリーゴーランド(部分B)が単独でいるより魅力的に映るということだ。
広辞苑で記載された「部分の寄せ集めではなく、それらの総和以上の体制化された構造のこと」を言い換えると「一個一個の部分が集合すると、ただ集合する以上に強い意味を持った纏まりとして認識し得る構造」ということだ。
(説明が間違っていたら申し訳ないです。総和以上って言葉がかなり難しい。今回は上記の認識で進めます。)
さて、漢字にゲシュタルトを当てはめて考えてみる。例えば、「都」という漢字において、左側の偏と右側の旁という部分に分割できる。さらに、偏の「者」も土、ノ、日とより小さい部分に分割できる。こうして細かく分割できた部分を集合させてみる。すると、単独で意味を持つものもあれば持たないものもある土、ノ、日、⻏の4つの部分は、「都」という4つの部分の寄せ集め以上の意味を持つようになった。これが漢字におけるゲシュタルト現象である。
さあ、ここまで来れば後は分かるだろう。この今まで可能にしていたゲシュタルト現象があるキッカケを機に認識することが出来なくなることをゲシュタルト崩壊という。
なぜゲシュタルト崩壊が起こるのか。
簡単にいうと、脳の疲労によって起こる。
まず、脳は何かにつけて物事を一つの纏まりとして認識しようとする。漢字であれば長期的に見続けることで脳が疲れ、漢字を纏まりとして認識し続ける力が弱くなる。同じものを見続けると脳は飽きるらしい。全く自分勝手にも程がある。これを視覚的疲労と呼ぶそうだ。
この視覚的疲労により、纏まりとして認識していた漢字がバラバラに見えてくるというのがゲシュタルト崩壊のカラクリである。
与太話にはなるが、ここまでの説明を聞いてゲシュタルトは本来はおかしい現象だと個人的に思う。脳が部分を纏まりとして勝手に認識してしまうことがゲシュタルト現象なのであれば、ゲシュタルト崩壊は脳の誤認を正常に戻すことにならないか?
要は、ゲシュタルトは錯覚で、ゲシュタルト崩壊はその錯覚を解くことだから、本来ならゲシュタルトは崩壊していた方が正しいのでは?というのが俺の見解である。
そして、どういう漢字がゲシュタルト崩壊を起こしやすいのかというと個人的な意見でとして
・広く隙間が空いているもの
・ナナメ線が多いもの
・部分がより多いもの
が多い。漢字全体のイメージとしてカクカクしてて詰まってるイメージがある。それがゆとりを持って広く隙間があることによって、漢字のイメージを覆され漢字として認識出来なくなりゲシュタルト崩壊を起こすのでは?
また、ナナメ線が多いのもカクカクしてる漢字のイメージとはかけ離れる。そして、漢字を構成する部分がより複雑かつ数多となると受け取る情報が多くなるためより視覚的疲労を起こしやすいと考えられる。
漢字がゲシュタルト崩壊を起こしやすいのは、そもそも漢字自体が複雑なゲシュタルトであることに起因する。画数も多いから脳も疲れやすい。崩壊するべくして崩壊してるのが漢字といえよう。
最後に、僕がよくゲシュタルト崩壊に陥った漢字を下記に示すことでこの記事を終了しよう。
決
低
程
若
組
季
世
広
定
決決決決決決決決決決決決決決決決決決決決決決決決決決決決決決決決決決決決決決決決決決決決決決決決決決決決決決決決決決決決決決決決決決
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