【身の上小話】体調不良について
具合悪いとき、みなさんはどうしてますか。
僕の考えとしては、普通に休めばいいと思いますよ。無理せずに。
でも、休むかどうか自主判断を下せるようになるのは大学生だけな気がする。
社会人になれば、体調不良でも自由に休めないことが多い。そして、小、中、高校では親の判断、または学校の先生の判断でやっと休めるようになる。
多くの場合、具合悪いときに休めるかどうかは第三者の判断によるものである。
そして、具合が悪いとき多くの人が見てる絶対的な指標は“熱”。
大方37.5℃から「あっ、具合悪いんだね」となる。
熱があることはその人が具合が悪いことと同義である。逆に言えば、熱がないことはその人が具合が悪いわけではないということとも認識される。
この、熱がない=体調が良いという世間的な認識で苦労した人間は僕である。
率直に言うと、僕は熱が出にくい体質だ。
小学生の頃、マイコプラズマ肺炎を診断された。普通なら熱が出るらしいが、そのときの僕の体温は36.9℃だった。
中学生の頃、インフルエンザに罹ったとき。普通は熱が出る。そのときの僕の体温は37.3℃だった。微熱でしかなかった。
今年の正月、マイコプラズマ肺炎に罹ったとき、熱は36.7℃だった。
僕は、こういった風邪ひいたときや病気に罹ったときなどに熱が出にくい体質なのだ。
しかし、世間では体調不良の指標は「熱がある」かどうか。熱が出ない僕には、体調不良であることに同情されたことがあまりない。
「具合悪いんです」
と伝えて保健室に行って36.8℃だったとき、
「そうねーちょっと寝てみようか。」
となり、1時間休んだ。1時間寝たが身体は重いまま。
気持ちとしてはもう家に帰りたいで一杯で「ちょっとキツいですね。」と言いたかった。
しかし、熱がないのでここで帰ると堂々と言うとサボりに思われる。それがなんか嫌だった。だから、先生から「今日は帰ろう」という、あくまで先生の判断で帰ったんだぞと責任を他者へ一任させる一言を待っていた。勇気ある一言。鶴の一声。
先生が来た。出た一言、
「熱はないようだけど体調はどうだ?まだ、いけそうか?それとも帰るか?無理はするなよ。」
二択を僕に突きつけてきた。帰るって言いたいし、100%帰りたい。話が違う。
ただここで帰るって言うと情けないやつと思われるのも嫌だ。だから、先生に帰れって言ってほしいのに。なぜ頑張れるか聞くんだこの人は。そんな風に聞かれたら帰るって言えないんだけど。頑張っちゃうんだけど。うわーマジかー。
ってか、無理すんなよってなんだよ。身体重いまま授業に出ることは無理してるんじゃないのか?無理しない程度に頑張る?どっち?右見ながら左を見ろと同じ事言ってないか?
考えた結果、僕から出る言葉は
「もうちょっと頑張ってみます。」
だった。
あーあ、こいつ頑張るって言っちゃったよ。言っちゃったからには頑張らないとダメだよなあ。うぜえなあ。でも自分が言っちゃったからやるしかないよなあ。はあ、授業行くかあ。
こんな具合で体調が悪い日は身体が重いながら授業に出席した。その後も熱は出ないまま過ぎ、一日の終わりを告げるチャイムが響いた。
今日も一日乗り越えてしまった。
翌日、37.3℃だったので病院に通ってから学校に行くという流れになった。動きたくないのに。診断結果はインフルエンザでしたとさ。
だが、このときの簡単に休まないことはかなり重要だなとも思う。
体調不良でも簡単に休むなんて決めない方がいい。とりあえず行くこと。すぐに休むという逃げ癖を付けないためにも。
無理しないで。
そんな一言言われても無理しなきゃならない。それが世の中。仕方ないのだ。
無理しない程度に頑張りましょう。
僕も無理しない程度に頑張るからさ。
何を頑張るのか?
もちろん、右見ながら左を見ることだよ。