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なぜ部長以上の判断が現場を滅ぼすのか

どうも、生意気小僧です。

私は仕事柄全国の工場(金属加工業)を巡っています。

その中で誰もが知る大企業から個人事業まで幅広い規模の会社を見てきました。

今回はそこで得た知見をもとに、
なぜ部長以上の判断が現場を滅ぼすのか
について解説します

理由1 デジタルデータによって判断するから

まず、私の感覚として部長職がある企業というのはかなり大規模であるという認識があります。

つまり、それだけの規模になると部長が現場をくまなく把握することは不可能になります。

では、部長はどのように判断を下すのかというと現場から上がってくる様々なデジタルデータと課長からの報告です。

そしてこの2つの情報は現場の実態から乖離することが多いということです。

まず、デジタルデータとは数字のデータです。
生産個数、不良品率、稼働率などエクセルでまとめたような情報になります。

私はデジタルデータとはかなり不完全なものだと考えています。

その理由は、正確な判断において一番重要なことは情報の末端(細部)にあると考えるからです。

例えば、車を運転する際にカーナビだけを見て運転することはできません。

目の前に歩行者や信号をみて常に現実を把握しなければならないからです。

しかし、部長職が見るデジタルデータはここで言うカーナビのルートのように実際の細部まで反映することはできません。

1日で1000個作ったという情報が、朝からずっと動かして1000個なのか途中で機械を止めて余裕を持って1000個なのか

そういうアナログな情報はデジタルデータには載りません。

そして、このようなアナログデータこそが現場判断において重要であり、製造業の経営判断には必要不可欠だと考えています。

理由2 部長職は現場を忘れているから

部長職とは一般的に50代でなる場合が多いです。

と考えると、現場でバリバリやっていたのは30-40くらいまでです。

最低でも10年以上、現場業務をやっていないと現場のことは忘れます。

また、10年経てば生産方法や機械の種類も変わります。

そうなると過去の経験に基づいて判断することが難しくなります。

その結果、現状に則していない判断が行われることになるのです。

まとめ

私は部長職の能力の良し悪しの話をしたいわけではありません。

むしろ、部長職になるということは能力がある人間であると考えています。

しかし、どれだけ能力があろうと正しい情報を知らなければ正しい判断はする事ができません。

そのため、この記事では大規模な製造業へのメッセージとして書かせていただきました。

製造業において一番大切なのは生産現場です。いかに、働きやすい環境を作れるかどうかがモノづくり企業として大切だと思います。

今後の製造業がより良い産業になるためにも、現場第一という考えが大切だと痛感しています。

製造業に幸あれ。

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