エンドレス脱毛
髭の脱毛6回コースに申し込んだ。
髭との戦いは遥か昔、入社したての15年前に遡る。
それまではあまり気にしなかったが、残業していると保毛尾田保毛男みたいになる。
まだメンズ脱毛と言えば、TBCの美容脱毛しかなかったので、医療脱毛は女性のクリニックが主流な中、毅然と脱毛に行ってた自分はなかなかのパイオニアだったと思う。
かれこれこれまで15回以上は脱毛しただろうか。でもまだ口元と顎の髭は存在感をキープしてる。
ツルツルにする必要はない。むしろ口元と顎は髭がある方が男らしいし、いいんじゃないかと思ってたけど、脱毛は足を踏み込んだら終わり、そんな甘い世界ではない。
頬や顎下の髭がなくなると、残った部分が目立つ。あれ?むしろ濃くなかったのか?と。人間の心理は怖いものだ。一度整形した人が、整形を繰り返すのに似た感覚なのかもしれない。なんとしても綺麗にしたい。全て無くなって欲しい。
脱毛が高級品であれば諦めもつくだろう。しかし、良いか悪いか、ヤングな男子の脱毛需要の高まりで、価格の下落が激しい。安くはないが、昔の価格を知ってしまっている自分からすると、とんでもなく安い。
しかも困ったことに、痛みに強くなった。お痛み、大丈夫ですか?と聞かれるのが疎ましいくらいだ。痛くない。私を誰だと思ってるんだ。脱毛のパイオニアだぞと言わないが言わんばかりの心持ちだ。
そしてワタシはエンドレス脱毛ループにまた入った。