アオハル焼肉
近くに住んでる友達から焼肉のお誘い。仕事終わった〜?近所の焼肉行かない?と。
うんうん、ちょうど終わった。行こ行こ!
Mくんも今一緒だから、3人でどう?
今日も来てるんだ。うん、おっけー。とワタシ。
友達とMくんは今、付き合うか付き合わないかの楽しいデート期間。Mくんは友達の返事待ちらしい。完全に2人とも楽しい状態じゃないか。
焼肉に行く道すがら、明日の朝はこの辺でタクシー拾ったらいいねと2人で話してる。なんの話かと聞くと、明日Mくんは地方で仕事だから東京駅にタクシーで向かうらしい。東京駅ならそこからバス出てるよと親切心を出したわたしが馬鹿でした。はい。Mくんがタクシーを選んだ理由。
ギリギリまで一緒にいたいから。
脳天直撃。衝撃の一言。
やめてくれ、独り身には沁み入る言葉。オンナの顔で、まんざらでもない友達の恍惚な表情がさらなる追い討ちをかける。
なんだろう、好きな人の前で出すあのいつもと違う空気感。焼肉どころではない。全部吸ってくれ、煙と共に。そしてワタシにいい男を吐き出してくれ。
「とびっきりのイケメン」でなくていい。高望みは厳禁だ。“とびきり”のイケメンくらいでいい。
体はバキバキでなくていい。ジムに毎日行ってなくていい。週2回のバキくらいがちょうどいい。
会いたくて会いたくて震える相手じゃなくていい。会いたくて会いたくて、正直に「会いたい」って言える相手がいい。
忘れてた。自分が前回の恋愛から学んだこと。自分の思ってることを相手に素直に伝えることだった。溜め込んで勝手に自分の中で爆破してしまったことが別れの原因だった。
Mくんストレートな言葉にハッとした。これが自分に足りなかったことだと。
アオハルみたいな恋愛でいいじゃないか。みんなアオハルが好きだ。歳なんて関係ない。
上等だよ、アオハル焼肉。
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