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ウォーミングアップ:点訳奉仕員養成講座1回目~点訳講習会受講記録③

初めて触れる人に合わせた流れ

第1回目ということで、机の形は「ロの字型」

まず、講師の先生&盲導犬の紹介。
次に、受講生の簡単な自己紹介。
私は、『名前、住んでいるところ、吃音があること』を話した。
今思えば、年齢や職業を追加してもよかったかもしれない。

毎回、宿題が出される。

久々の点字

1回目であるこの日は、点字技能師の資格を持つセンターの職員が、中心に講座を進めた。

第1回目は、
テキストに沿うのではなく、点字を打ってみる
ことにがメインだった。

私自身は、

盲ろう者向け通訳介助員養成講座を重工していた時に、
点字表がなくても指点字で会話できるようになることが目標だったため、規則性を探した。

その過程で、
6つの点で、すべての日本語表すことができる。そして、パズルのような並びである。
点字の持つ、美しさに猛烈に、心を奪われた。

講師の先生は、

点字表の並びを見ると、はてながたくさんつくと思います。
でも、まずは、そういうものだと思ってください。

点字の決まり、並びが、美しく好きです。

と話された。

ある程度、ざっくりとした、規則性で理解していた私には、きちんとした説明は、少し難解だった。

規則性を探しまくった
アルファベットとカナの同じのを調べた笑

凹点字、初挑戦!

初めて触れる、点字盤と凹点字。

点字盤

凹点字凸点字の違い

一言でいえば、
読む側(浮き上がっている)が凸点字。
へこんいる側が、凹点字。

まさに、凹凸の世界だ。

打ち方

凸点字:左から打つ。
凹点字:右から打つ。

そのため、点筆の先端の形に違いがある。

←凹点   凸点→

すんなり、凹点字に入り込めるか不安だった

幸い、盲ろう者向け通訳介助員養成講座で知り合った友人に、点訳奉仕員養成講座を受けていた人がいた。
そのため、不安なことを前もって確認していた。

まず、大きな不安だったのが、
読む側から見る凸点字に慣れているので、凹点字がうまく入ってくるのかどうか。

そんな不安とは裏腹に、意外とすんなり打つことができた。
自分でも、驚きだ。

最初は、点訳表を見ながら打っていた。
しかし、みんなのペースが速くなったので、記憶に頼りつつ、分からないところは、点訳表を見ながら打つようにしていった。

講師による点字の確認

「自分の名前」「住所」などを打った。
できた人から、盲者である講師の先生に、確認をしてもらった。
「点字はきちんと打てていますが、紙のセットが逆です」

盲点…。セットの仕方、よくわからん…。
と思っている(現在進行形)。

凸点字から入ったことのせいにするのはよくないが、
ここも、逆になるのである。

私が思う、違和感がなかった理由

指点字時代の私の覚え方は、1~6点という名称で覚えていた。
また、母音は、1・2・4点を使う。
カ行は、母音+6点など。

①②③の点は前のマスに近い点、④⑤⑥点は後ろのマスに近い点であることは、凸面・凹面に共通であるので、左右でなく、前後のマスとの関係で捉えるとよい。

『点訳の手引き 第4版』p10

私は、前後のマスで捉えていたのだ。
そのことに気づいたのは、濁点を打っていた時のこと。
濁点は、⑤点を打った隣に、もともとのカナを打つことになる。

隣あうはずなので、左のマスに打つことになるのだが、右のマスに打ってしまった。だが、すぐに、となりあうはずなのに、隣あわないとこに気がつくことができた。

凸点字の経験も無駄ではなかった。そう思った瞬間だった。

ただ、多くの点訳者が、母音を打ってから子音を打つそうで、これまでの1→6点で打つのか、子音→母音で打つのか、これから研究だ。

点訳と指点字の違い

点訳をする場合、PCソフトのBESを使うそうだ。
点訳奉仕員養成講座では、凹点字で覚えるが、BESは凸点字である。

少し脱線するが、見えてきたことがあるので書く。

点訳に求められるもの

「墨字原文を、その内容にできるだけ忠実に点字に置き換えること」である。したがって、よりよい点訳をするためには、点字表記の規則に習熟することはもちろん、原文を正しく理解するための、漢字の読み取りや調査技術の習熟も欠かせない。また、点訳書製作過程における点訳の位置づけも確認しておく必要がある。さらに、点訳者が視覚障害者の求める情報を正しく提供するためには、点訳者が視覚障害者の求める情報を正しく提供するためには、点訳者が視覚障害者の状況を十分に理解するとともに、点字の特性を把握することが大切である。

『点訳の手引き 第4版」p1

つまり…
〇本の内容に忠実に打つ。

そのために、
・点字にはカナ・数字・アルファベットしかない(たぶん)
・すべて横書きになる
・利用者が読みやすいところで区切る
・点字利用者が読み間違えをしない
・特殊記号などは、ほかの単語と間違える可能性がある

といった特性を理解するとともに、それを避ける点訳をしなさい。
ということであろう。

指点字通訳に求められるもの

盲ろう者に対して、「話されている内容」のみを伝えるだけでは理解しにくい場合がある。
「状況説明」:話者の言語的な表現以外の動作、周囲の状況など、視覚的・聴覚的な情報を伝える技術
要約・省略:言い換え:盲ろう者の読み取りペース、疲労度、理解度を考慮しながら、より分かりやすく伝える技術。
長時間にわたる会議や講演などでは疲労度も深まり、盲ろう者の集中力も落ちがちです。また、話者の話すスピードが速く通訳が追いつかないなどの場合を含め、このようなときは通訳すべき内容の質を落とさないよう配慮しながら伝えます。
「客観的に通訳することが大切」とはしばしばいわれることです。盲ろう者に対する通訳は、言葉を機械的に置き換える作業ではなく、無限に存在する周囲の視覚的・聴覚的情報の中から、「優先度を決めて」「必要な情報を選択し」「切り取ったその情報をその盲ろう者が理解できる(しやすい)コミュニケーション方法と内容に変換し」「その時々にすばやく伝えるという行為です。

盲ろう者通訳技術の基本より

つまり…

〇話すスピードについていけるわけではないため、幾分か、要約・省略・言い換えが行われる。
〇臨機応変さが求められる
〇言葉だけではなく、周囲の状況なども伝える必要がある。

ことがあげられるだろう。

共通点

〇利用者のことを知る
〇日本語への深い理解
〇BESでは、一つの言葉を打つ時は、同時に打つ

ことがあげられるのではないだろうか。

裏方で支えるのが点訳者、同行して支えるのが盲ろう者支援者と言えるのかもしれない。

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