未来の自分へ〜点訳講習会受講記録①〜
先日、令和4年度「点訳・朗読奉仕員養成講座」の説明会に参加した。
受講記録を書き残すつもりである。
初めまして!視覚障害者支援センター
感想
着いた時
道に迷うことなくなんとかたどり着けた!!
あんまり主張してない建物だな…
バスという選択肢もあったが、使い慣れている電車を選んだ。
初めて読んだときは、
「分かりやすいような分かりにくいような…?」
次第に、「ふむふむ。。。点字ブロックや音響信号機を頼りに行けばいいんだ!!。方向音痴でもなんとかなるかも…?」と希望が見えてきた。おかげで、道中、スマホのマップを開くことはなかった。
同時に感じたことは、
「視覚障害者にとっての道案内はこういうことなのか?」
館内の様子
エレベーター
音声案内と点字表記がしてある。
トイレ
場所を知らせる音声。
トイレの個室にも点字ブロック。
階段
手すりにも点字
解読したい!!と思った。けれど、まだすぐには読めなかった…
部屋の前
ピクトグラムと点字
音声案内と点字表記と点字ブロックが、ほとんどの場所にあるのではないかというくらい、案内表示が充実していた。
驚きと発見の連続だった。
視覚障害者センターの役割
岡山県視覚障害者センターの役割
視覚障がい者への情報提供をすること。
点字図書館の機能を持つこと。
ボランティアの育成や養成をすること。
説明会を聞いて受講をためらう
「点字の勉強をしたい!!」「一人でも多くの人に知る喜びを提供する」と活き込んでいた。
だが、説明会に行って、迷いが生じてしまった。
色々と考えた。けど、
・自力で「分かち書きなど」を習得するのは難しい。
・盲ろう者向け通訳介助員養成講座を通して、点字の面白さと難しさに魅了されていたため、深く知りたいと考えていた。
・ボランティアとして活動できることを前提として考えてほしい。
だが、講習会を終了しても、活動をしていない修了生も多いらしい。それを思うと、この悩みは、真剣に考えなくても、許されるのではないかと思えてきた。
・コロナウイルスに翻弄されるんじゃないかという不安
緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が出ていても、施設が閉まらない限りは、講座は行う予定で、欠席の場合は自己都合という扱いになるらしい。
申し込み
色々と思うところはあった。けれど、
「点字の勉強をしたい」と思っていることは間違いないはず…
今は、トツテンくんを返却し、点字ロスに陥っている状態だ(笑)
とりあえず、提出し、帰宅してから、ゆっくり考えようと思った。
申込用紙を、後日郵送するのは、めんどくさい。
考えた結果が、見送りだった場合は、電話をすればいい。
駅から、10分程度の場所にあるセンター。読めば読むほど味が出る、あのアクセスを書いたのは、所長さんだったという。所長さんの目に映ったものを活字化したものらしい。
質問をしても、しっかりと、ユーモラスに答えてくれた。
ためらってしまった私の気持ちを、動かしてくれたのは、所長さんのおかげかもしれない。
説明会で得た知識
・韓国では、「点字法」(2016年制定)があり、言語として保護されている。また、「手話言語法」は2015年に制定されている。
https://www8.cao.go.jp/shougai/suishin/kaikaku/s_kaigi/b_4/pdf/s2.pdf
・国によっては、点字翻訳士や音訳翻訳士という仕事(報酬あり)がある。
(残念ながら日本は、ボランティアに頼っている)
・囲碁やオセロの全国大会がある。ただ、すごく時間がかかるらしい。
・サピエ図書館の中身
〇掲載できるデータ量が決まっている。
そのため、雑誌類の音訳はデータの都合上、最新号しか聞けないらしい。
〇被りが起きないようにしている。
点訳や音訳をするものは、点訳や音訳を始める段階で、他の団体にしないようにお願いしている。
〇点訳や音訳は、やろうとしている量の5倍程度かかること。
労力を分散させ、たくさんのデータをサピエ図書館に掲載し、全国で共有しあえる仕組みをつくるためである。
印象に残った言葉
・向き不向きがあるので、違うと思ったら、方向転換することをおすすめする。
・人とかかわって何かをするというよりも、一人でコツコツ進めていく作業。
・「点訳活動をすることが目標です。特に若い方は時間を作れますか?」
数日、この言葉に支配されていた。
・専門書が少ない。
説明会全体の感想
・コロナに翻弄されないか不安になった。
・指点字もそうだったが、練習あるのみ。
凹点字をたくさん打って、覚えたい。始めは、凸点字とは、別物として、挑もうと思う...
・韓国の点字法によれば、小学校時点で、1時間で12ページ分くらい読めることを目標にしているらしい。
私は、手ではなく、眼でそれくらいの速度で読めるようになりたいと思う。
・おもちゃが充実していた。
さすが、視覚障害者へ生活支援を行う施設だと感じた。トランプは、大富豪をして遊んでいることが多いことがわかった。
・スタッフの方の対応に思うところはあったけど、きっと根は優しくて、厳しい言葉はその裏返しだと感じた。
出席日数が足りなくなったら、そのときに考えよう。
不安に思っている自分へ
・向いてないなら、辞めて別の道を探したほうが得策ですよ。
移動介助やICT支援員など、視覚障がい者を支援するためのボランティア活動は、山ほどあると言われていた。
もし辞める決断をしたとしても、自分を責めることはないのだ。
点訳講習会受講がどういう意味を持つのか、今は分からない。点訳を学んだ経験、盲ろう者支援を学んだ経験が役に立つ日が来るのかもしれない。
今の段階で、わかることではないことは、確かだ。
期待と不安を感じている自分に、ステーブ・ジョブスの、スタンフォード大学卒業式スピーチの一部を送りたい。
点と点がつながる日が来たら、この決断をした自分に感謝するのだろう。
きっと怖いのは私だけじゃない。
夢へとつながる一歩だと信じて、始めてみよう。