進みながら泣け
✳︎本音の声が出てるはず
このくらいひょいっとできる、そう思っていた。自分が思っているより、私は無能だ。
お金が稼ぎたい。やりたいことをやるには、イキイキ生活していくには、お金が必要なのだ。
私に能力があれば、稼ぐことは容易いはずなのに。サクサク働いて、サクサク稼げるはずなのに。
悲しい。悔しい。泣いててもしょうがないけど泣きたくなるんだ。
やりたいことは、見つかった。進むべき方向も見つかった。進むためにはお金がいるんだ。
お金に心を蝕まれる人は、この世にどれほどいるのだろう。それを振り切れる人は、どれほどいるのだろう。
まだ始まったばかりだ、走り始めたばかりだ。だから大丈夫。そう言い聞かせて泣くまいと歯をくいしばる。
誰にもすがれないとき、私は未来の自分をおもう。10年後の、優しい自分を目の前につくる。
「ぷちちゃん、大丈夫。あなたは自分が思うより、ずっとずっと強い子よ。」
どこの誰が言う言葉より、未来の私に心安らぐ。
悲しみに蓋をすると、いずれそれは膿になる。なかったことにはできない、だから真っ正面から受けて立つしかない。
泣きながらでも立ち向かおう。大丈夫、顔を上げて立ちさえしてれば。