会社を1年で辞める私の、成功の誓い
私にはロクな経歴がない。
高校中退→短大→演劇養成所→役者として挫折→小さな会社に就職(一年ちょっと)→辞めると報告⬅︎今ココ 、26歳
退職の理由は、実家の愛犬の最期を看取りたいからだ。
こう書くと、
『そんな犬ごときでバカみたい笑』と
思う方もいらっしゃるだろうが、
彼は私にとって神様なのだ。
両親共にうつ病で、怒声や食器の割れる音、キンキンの叫び声がこだまする家。
それが子供時代の私の生活環境だった。
帰宅する時、自分の家に向かう前に、
毎日最上階へのぼる。
『今日こそ死のう』
そう思って身を乗り出すと、
必ず浮かぶ、クリッとした可愛い目。
ザラザラ舌の感触。ちょこまか歩く、短い足。
『チャッピーに、会いたいな』
その気持ちだけが、私を家へと帰してくれた。
彼の具合が良くないと連絡を受け、1週間前帰省した。ショックだった。
驚くほど、老けこんでいたから。
今までバクバク食べてたご飯を、全力で拒否するから。
そんな姿を4日間となりで見て、いざ東京に戻る日に、感じたことがないくらい、寂しくてやりきれない気持ちになった。
どんなときでも、助けてくれたのは彼だった。
彼がいなければ、絶対に私は今生きていない。
会社を辞めて、福岡の実家に帰る。
もう一度、親と共に暮らす。
過去に受けた、圧倒的な恐怖の記憶がフラッシュバックして、すごく怖い。
今、幸い父と母は精神的に安定しているけれど、これからもそうだとは限らない。
豹変されるのが、怖い。
でも、それ以上に、愛犬の最期に寄り添いたい。幸せな命の終わりの一端を担いたい。
ロクな学歴もないやつが、仕事を1年でやめる。
履歴書として、わりと最悪だ。
でも、死んでしまったら、もう二度と、
彼は戻ってこない。
友達も、頼れる人も、恋人も、
福岡にはいない。
一緒に住んでる弟のために、東京の家の家賃は払い続けなければならない。
仕事なんて、見つからないかもしれない。
ロクな経歴もなく、どこにも必要とされないかもしれない。
だからこそ、退職までの間に、ライターになる。
どんな経験であれ、きっと活かせるから。
ナメてると言われても仕方ない。
本気で挑んで、私は変わる。
お金の発生する記事を、私は書く。
ノートだって、有料のものも作る。
ツイッターも、フォロワーをじゃんじゃん増やす。
方法は、今日考える。
ピンチはチャンス。
自分で選んだんだ。
私は変わる。