背中だけでいいから
追い詰められちゃう時って、誰にでもある。
「人に迷惑をかけてはいけない」
この言葉に縛られて、身動きが取れなくなっちゃうんだよね。
私は、ずっと1人だった。学校で仲間外れにされた時、誰にも相談できなかった。恥ずかしかったんだ。みんなが当たり前に溶け込める場所に自分だけ入れないことが。
家庭環境がどんどん劣悪になって、毎晩「寝てる間に死んでますように」と祈ってたときも、誰にも言えなかった。たった1人の大切な親友にさえ。弱さを見せたら、嫌われると思ってたから。
「この汚い感情は、私で食い止めなければ」
何か悩みができるたび、私は喉にぐっと力を入れて飲み込んできた。
それは、すがることの醜さを知っていたから。
溺れる者にしがみつかれ、助けることもできず一緒に沈むことがどんなに辛くて恐ろしいことか、知っていたから。
そう、しがみつくから、すがるから、助けを求めたその人をも苦しめてしまうんだ。
溺れる人を助けるためには、正面から近づいてはいけない。パニックになったその人に身体を捕まれ、一緒に沈んでしまうから。
でもね、背中側から抱えてあげれば、いとも簡単に助けられるんだよ。
もしも、すがってしまうことが怖くて助けを求められないなら、背中だけ見せてみるのはどうかな。
直接的な悩みは、言わなくていい。自分を縛るものの背中だけでも、見せてみたらどうだろう。
もしかしたら、その背中を抱えて、辛い海から救い出してくれる人が、近くにいるかもしれないよ。
こういうことも、考えています。
「敬意を払う努力を」
「受け入れる勇気とさらけ出す信頼」
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