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宅建試験で「問題集をぐるぐる周回」組が落ちる理由とその具体的な3つの解決方法

宅建試験をめぐる環境は一昔前からすると、劇的に変わったと言えます。だからこそ、「今までは通用した戦略が、通用しなくなっている」という時代に突入しています。

その通用しなくなった最たる例が、「宅建なんか、過去問やら問題集をぐるぐる何回かやっときゃ受かるだろ」というものです。おそらく、10年以上前に宅建試験を受けて合格している人は、これも通用したと思います。

ですが、現在ではその戦略も通用しません。少なくとも、市販されているテキストと問題集を同じ出版社で揃えてセットで購入する受験者が大半だと思いますが、この問題集や過去問を「ぐるぐる周回」する方法だけでは合格は厳しいと思います。

「問題集・過去問ぐるぐる周回」が通用しなくなった理由

なぜこのような変化が起きたのでしょうか?それは明らかに「インターネットによる試験対策情報の普及」が影響していると思います。

10年以上前は、宅建試験を受ける人の中で、資格スクールで講義を受けて真剣に受験する人はごくわずかであり、大半はコスパの悪い自己流の独学組、もしくは会社から言われて受けているようなノー勉組であったのだと思われます。

ですが、現在はネットで試験対策情報が溢れ、YouTubeでは講義動画をこれでもかと無料で提供してくれる時代になっています。こうした情報を踏まえ、ほとんどの受験生が「しっかりとコスパの良い勉強をしている」状況になっています。

だからこそ旧態然とした「過去問リメイク問題」では差がつかなくなってしまい、結果的にひねったり、今までにはない周辺知識などと問う問題を出題するなど、明らかに「難化」しており、「問題集ぐるぐる周回」だけでは合格ができなくなってしまっている、ということになっています。

では、「問題集ぐるぐる周回」だけではなく、どのような対策をすればいいのでしょうか。その具体的な方法として、私は以下の3点が重要であると考えます。

解決法1 周辺知識の強化

資格試験対策で重要なのは、幹となる部分の知識や理解だけではなく、その枝葉となる「周辺知識」をどれだけ増やせるか、というところになります。特に、私のような実務経験がゼロの受験者は特に、経験の無さを補うためにこの「周辺知識」をどれだけ増やせるかが重要となるわけです。

今まで繰り返し出題されている頻出問題を押さえるには、過去問をベースとした問題集はうってつけだと思います。もちろん、それを理解して覚えることは必要不可欠な勉強ではありますが、それですと「合格するために必要な知識量が足らない」わけです。だからこそ、本番で問題が解けない、不合格になってしまうと考えられます。

では、その「合格するために必要な周辺知識」を増やすためにはどのようにしたらいいのかといいますと、「問題集に掲載されていない、頻出問題以外の過去問を解きまくる」ことが必要になります。

「宅建業法」「法令上の制限」「税・その他」「5問免除」については、少なくとも12年分は過去問を解きまくり、周辺知識を増やしていきましょう。このトレーニングを行う上では、「宅建試験ドットコム」というサイトがおすすめです。

こちらのサイトで、「試験回指定」で12年分を選択し、分野指定でたとえば「宅地建物取引業・免許」を選択すると、31問出題されます。多いように感じるかもしれませんが、同じような論点ばかりの問題を一気に解く上では、そんなに時間はかかりません。

終わったら、「宅地建物取引士」「営業保証金」「保証協会」…と論点ごとに進めていきましょう。ちなみに無料アカウントを作ると、間違った問題だけ出題することもできるので、復習も簡単にできます。

民法に関しては、あまりこの方法は効果的ではない(過去問での周辺知識の強化がしづらい、コスパがよくない)ということもありますので、得点源の「借地借家法」「区分所有法」「不動産登記法」に限って12年分を解いておくことをおすすめします。

あとは、「解決法2 『理解の穴』を塞ぐ方法」「解決法3 講師の『浮気』も大事」について以下ではご説明したいと思います。

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