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自分の得意分野とは何か①~自己紹介を兼ねて~
子供の頃からなりたかったのは作家。
14歳の時、吉川英治の“宮本武蔵”を読んで、文章の魅力にハマった。
武蔵の表情、額の汗、剣を握る腕に浮く血管、息づかい、敵との距離、足元に舞う砂塵まで、目の前には文字しかないのに、頭の中ではそれら全てが映像化されていた。
その緻密さを作り上げているのは “この人” が “書いたもの” なんだと人生で初めて気づいた時、作家の才能と文章の持つチカラに圧倒され、思わず本を置いた。
そのまま時代小説を読むようになり、池波正太郎、司馬遼太郎、童門冬二、柴田錬三郎…そのうち宮部みゆきまで、あらゆる人の本を読んでその文章を真似て書いた。
書いたけど、何も形にできなかった。
それが私。
一本だけ、とある作家先生と知り合う機会があって読んでもらったら、添削してくれて○○新人賞に出せと言われたこともあったけど(真に受けて聞いてないから忘れた)、その頃にはもう別の夢があった。
果たして、この“書く”は得意になるのか?
書くのは好きだけど得意と言うには憚れる、この感じは何?
この次の夢(仕事)は叶った。
でも相変わらず、好きだけど到底得意とは言えない世界だった。
でも大好きな仕事だったなぁ…。
また機会あれば自己紹介で書いてみよう。
好きと得意が一致する人が羨ましい。