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視線 / odol(2017)

odol 1st EP(2017)

1.GREEN
2.狭い部屋
3.私
4.またあした
5.その向こう側
6.虹の橋

 

 

3rd Album『往来するもの』リリース記念!

 

ちょうど去年の今頃、音楽アプリ『Spotify』がこのEPの②『狭い部屋』を僕に薦めてきて、初めてodolを知りました。

なんとなく体感温度の低い曲ながら、それこそ冬の空気のような、透き通った音と歌詞、Vo.のミゾベリョウの静かに吐露するような純真な声が気に入って、以後度々聴いていました。

後日、たまたま池袋のタワレコに立ち寄った際、このEPが入口に展示されており衝動買い。

とまぁ、odol歴は短いものの、今年に入ってから頻繁に聴いています。

バンド自体も2014年結成と非常に若く、今後の変遷も非常に楽しみ!

 

 

では、このEP『視線』について。

唐突ですが、僕は『夜』という時間が好きなのです。

夜はやさしい。

無音。時に季節の虫の音。澄んだ空気。星と月。

その日の失敗や日頃のモヤモヤを、時に日を跨ぐとともに昨日に置き去りにし、時に熱めのシャワーとともに洗い流し、時に布団の温もりとともに慰める。

誰よりやさしい夜の静寂に抱かれて、僕は自分に心を許し、眠りについています。

 

『視線』はまさに、そんな夜のやさしさを音にしたような作品だと感じました。

閉塞感、疎外感、自問、葛藤が、夜の訪れとともにその輪郭を露わにし、やがてやさしさに溶け合い、そして夜明けを向かえる。

そんな悩ましげでありながらやさしい全6曲。

 

 

【藤江なるしのお薦め曲紹介】

1.GREEN

僕は報道番組が好きで、特に世界情勢のニュースは比較的まめに見る方です。
ニュースウォッチ9→報道ステーション→ニュース23→プライムと、気になるニュースがある時は帰宅後、食事して、風呂入って、就寝するまでニュースをかけてるときもあるくらい。

ただ、これってかなり不条理なことだなぁ、と思う時がある。非日常を観る日常というか。

TVのこっち側と向こう側で日常と非日常が逆転してるような感覚。

この曲を聴いたとき、ミゾベリョウ氏の訴えるような歌声が、それまで感じていた違和感とリンクするような感覚があって胸が締め付けられた。

まさに心の琴線に触れるようなストリングスも胸に響く。

 

2.狭い部屋

タイトルの通り、①の世界観から一気に収束し、②は内面を抉るような、身の周りに起こる様々な出来事と、感情とのズレのような物悲しさに包まれた曲。

最初は、単純なピアノの繰り返しとボーカルのみのシンプルな音から、心臓のようなバスドラ音、ギターとベース、コーラスと徐々に音が織り込まれるように複雑に厚みを増していくのが、とても印象的な曲です。

 

5.その向こう側

①②に比べ、音も歌詞も視界が明瞭で、テンポもあり、遠く空が白んで来たかのような、明るさと静かな自信が漲る曲。

夜明け前のハイウェイを走るような疾走感があって気持ちがいい。

 

 

明日10月24日は3rd Album『往来するもの』発売日!

聴き込んだら感想を書きたいと思います。

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