いろいろなご縁に恵まれてグラフィックデザインの仕事もしていますが、その中でたまに依頼を受ける「ロゴ」についてのつぶやきです。
子どもの頃から人物や生物や静物や景色は描いてきましたが、社会に出て自分で仕事をするようになってからロゴデザインというものに出会いました。正確には「意識するようになりました」そして「作るようになりました」。
企業だったりサッカーチームだったりプロダクトだったりサービスだったり、身の回りのいろいろなところで何かを表現しているロゴ。
町を歩けば看板に、家に帰れば身の回りの物に、ウェブサイトをスクロールするだけで何十何百と言う様々なロゴが目に入ります。
これを依頼されて作るとなると、なんとも結構大変なんです。
クライアントに「どんなのがいいですか?」と聞いても、初めからハッキリしたイメージを持たれてる方って少ないし、背景や状況や要望を聞いて要素を手探りしますけど、なかなかキャッチできないこともしばしばです。
一緒にPinterestとかGoogleとかで検索するけど、調べながらしばらく経つとデザインの多種多様さに目と心がやられて疲れてしまうし、良い参考案が見つからずオリジナルを求められると途方に暮れてしまいますが、まあそこからがデザイナーの端くれの仕事と思って、とりあえずあの手この手で結果を出そうと翻弄します。私はホワイトボードが好きなので(イラレも好きですが)、いつもマジック一本なくなるくらいホワイトボードで下書きして、「なんとなくイイ感じ」が出てくるのを待って描き続けます。そして、デザイン案がまとまればもうけもの、弾切れの時は明日以降の自分に期待します。(無謀な賭けとも言います)
佐藤可士和さんは著書の中で、ファーストリテーリング社の企業ロゴをデザインした時の苦労を書かれていましたが、世の中で当たり前に見かける(その多くは忘れられる)ロゴの多くが、様々な苦労を経て生み出されたものなんだなーと想像すると、考え深いものがありますね。ロゴの数だけストーリーがあるのです。
世にデザインとカテゴライズされるものは多々ありますが、簡単そうに見えて結構大変なロゴデザイン。
試行錯誤の作業が楽しくもありつつ、見慣れたリンゴマークが恨めしく思うこともありますが(笑)
いつか、ロゴデザイン得意です!AIには負けません!と言えるようになりたいな、と思う今日この頃でした。