最近、FDMがすごい
仕事で3Dプリンターをよく使うことがあります。多くは試作品制作ですが、最終製品としての部品作りも増えてきました。
要件にもよりますが、最終製品に求められるのはやはり「外観」「寸法精度」「耐久性」「強度」「耐候性」などですが、試作品でも外観(見た目の良さ)は重要になってきています。
従来、外観重視で作る場合は3Dプリンターの中でも「光造形」という製法で造形することが多かったのですが、壊れやすいとか変形しやすいと言うデメリットもあって、採用範囲が絞られていました。強度や耐久性なら「SLS(粉末積層造形)」がお勧めなのですが、基本的に表面ザラザラで鏡面仕上げが困難。そして「FDM」は安くて早くて強めで良いけど、どうしても表面のデコボコが目立つ。製法と材質の組み合わせで様々なパターンが選べるのですが、一長一短のシーソーゲームでした。
中でもFDMは「残念ながらFDMだなー」と言う評価が常についていたのです。が、技術の進歩は素晴らしい。先日、東京ビックサイトで行われた「3Dプリンティング/AM技術に関する総合展」を見学に行きましたが、FDMが進化している!特に外観の良さが抜群で、ピラミッドみたいなギザギザ面は全く姿を消していました。傾斜面はツルツル、人肌の表現も滑らか、光造形かと思うほどの高精細な表面でした。
昨年買った我が家のAnker make M5も、0.2mmノズルを使ってアプリを細かく設定すればソコソコキレイに造形できますが、傾斜面のザラザラを消すことはできません。
もちろん精密機械なので、価格=性能な点はあるものの(Anker M5は安くて高性能で気に入ってますが)、数年前と比べてFDMマシンの基本的な造形精度やスピードが段違いで進歩していることがわかりました。
お金と場所があったら、いろいろなマシンを買って比較したいですね。お金と場所があったら・・・