仲人、開運日に旅をする

本日は九星気学的にスーパーウルトラ開運日である。大安でもあるせいか、朝から成婚会員からの入籍報告が後を断たない。しかし今日は家でチマチマ仕事している場合ではない。最大吉方位に旅に出なくては。そう二ヶ月前から決めていたのに、娘が風邪を引いて欠席&息子は入学式で休みとなり、予定が大幅に狂った。仕方ない。飛鳥方面にて古代の悠久の時の流れを感じる旅を変更して、近鉄奈良駅あたりで鹿と桜を愛でることにした。えらいお手軽になったがそれも一興。
兵庫県西宮市から奈良は意外に近い。兵庫県南東部や大阪府に住む当相談所会員たちに「奈良在住の人はどう?」と勧めてもイマイチイマニな顔をされるのだが、阪神電車を使えば奈良中心部へのアクセスはかなり良い。山あいの村へ嫁げと言っているわけでなし、思うほど遠くないのは滋賀や和歌山も然り。地域を少し広げると、婚活のチャンスはグッと広がるのだが。


鹿よりツーリストの方が多い


さて6年振りの奈良である。明らかに以前と違う。景色が違う。姫路のように再開発したのかと思ったが、もっと変わったものがある。


おそらく人の数が違うのだ。外国人旅行者が、実に実に、多いのだ。


奈良へ旅する外国人旅行者は、コロナ前から元々少なくはない。修学旅行の生徒や遠足の児童も多い。しかし、これは奈良の素晴らしいところなのだが、奈良というのはゆったりとした空気が流れており、広々としており、京都と比べたらドライバーの運転も穏やかであり、なんというか、ひとりで奈良公園を歩いていても「うーん」と伸びをして、誰に言うともなく「なーんかゆっくりするわぁ」ボソリ呟きたくなる雰囲気なのだ。


それがどうだ。このあふれる活気。飛び交う外国語。外国人旅行者は、我々日本人はおろか鹿より多いではないか。これではどちらが異邦人かわからない。日本に住まう日本人ながら完全アウェー。西宮から電車賃約1000円かけ、古都奈良で海外での疎外感を味わえるとは。タイパコスパがどうとかの域を超えている。


なお、もちろんたまに同胞にも出会う。日本人かそうでないかはマスク着用や服装、雰囲気で何となくわかるものだ。あらあなた日本の方?なんだか久しぶりにお見かけしたわ?と、通りすがりの女子に思わず心の中で呟いたら、気持ちが通じたのか目が合った。えへっと笑い合う。


スタバがかっこいい


奈良で初めて撮った写真がスタバという


このスタバは、以前奈良を訪れた時はなかったように思う。かっこよい。かっこよいと言えば、私の前を歩いていた、ナイスなルッキングの外国人カップル。脚の長さがこちらの二倍はある。誇張ではない。私は身長158㎝で座高が100㎝に限りなく近い。残念ながらやはり誇張ではない。スタバの写真をバシャバシャ撮っていたら、Youは何を撮っているんだい?このスタバか!おっと僕ら邪魔したね?とばかりに道を譲ってくれた。思わず、えへっと笑い合う。


こんなかっくいいスタバで婚活デートとか、ほんとおすすめなんだが、鹿のフンを踏んでしまうの必至なのが玉に瑕。いや鹿のフンより、「くっさー!」と、共に笑える相手かどうか、それが問題だ。


かわいいんですよ、鹿。お辞儀するんです


自慢ではないのだが


世界共通語は映画ではなく、笑顔。というのをどこかで見かけたことがある。実にそのとおりだと思う。子どもならホケーとした顔も可愛らしいが、大人はそうはいかない。相談所の女性会員に「女の無表情、般若の如し」と言って久しい。意識しなければ笑顔はくり出せない。何もないのに笑ってるっておかしくないですか?と言われることもあるが、それよりそんなこわいお顔で「笑顔の絶えない家庭を築きたい」。無理がある。


楽しいことがないから笑わないのであれば、永遠に笑わないことになるかもしれない。楽しいから笑うより、笑うから楽しくなってくるという方が、人生では多いように思う。残念ながら。誰かが自分を笑顔にしてくれるのを待っていたら、死ぬまで待つことになってしまう。
自慢ではないが、私は外国人や子どもや高齢者から話しかけられることが多い。目が合うと、ついつい、えへっと笑ってしまうからだろう。自慢しているわけではないのだが、えへっと笑う私はなかなかに可愛らしいのだと自分で思う。美醜は当社比。しかし美醜はともかく、笑顔には人を安心させる何かがある。

こんなお茶目な表情だってアリ



あっという間に、往復二時間半・滞在時間一時間半の、私の奈良開運旅行は終わった。これから仕事である。南東には人の縁の運があるという。運をチャージしたら、あとは働くのみである。次の開運旅行こそ、温泉に入って美味しい酒に巡り会いたい。起業して7年、そんな開運旅は一度きりしかなかったが。思わずスンッ…。いやいやあかん、笑顔笑顔。


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