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「僕らは確かに不便だけど、不幸じゃない」シンガーソングライター・増田太郎
オリンピックの興奮状態が一段落すると、次はパラレルな(もう一つの)オリンピック。パラアスリートの方にお会いしたことはありませんが、そもそも身内や知人でない限り、ハンディキャップのある方とは接点も持ちにくいのが実情です。
私が出会ったのは、盲目のシンガーソングライターとして今も活動されている増田太郎さんでした。弱視だった子供の頃にバイオリンとピアノを習い、20歳で完全に光を失ってからも音楽と共に生きる彼は、明るくポジティブでおしゃれな男性です。
「ライブ会場に可愛い子がいるとするでしょ。でも『誰に似てる?』って聞くと、顔を知らないアイドルだったりしてね。19歳までに見たことがあれば分かるけど、それ以降の人は分かんないからアウトなんですよ」と笑います。
「でもね。僕らは確かに不便だけど、不幸じゃない」とも。なるほど、見えない不便さと幸福感はまた別の問題です。
パラリンピックが、不便さを解消するためのルールや補助の方法によって世界的なスポーツ大会として成立していることを思えば、何も特別視する必要はない。オリンピック同様に、アスリートたちを応援して競技を楽しめばいい。開幕に向けて、彼の言葉を思い出した夏の午後でした。
(写真はテレビ朝日『徹子の部屋』より)
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