占いの世界の内と外
私自身は、占いをする側として考えると、占いの世界の内側にひっそりと存在する一人。
その世界には、多くの占い師、占い講師、占い関連の方々がいらっしゃるので、私の存在は、ここでは、本当に小さな存在なんですよ。謙遜でも自虐でもなく、事実として。
そんなことを、最近よく思うのは、占いの世界の外側にいる方からの『占いの世界』の話題を見聞きする機会が増えたから。
「最近、占いってブームなんですよ」
と、このコロナ禍で占いが人気というのは、これまでも何度かお伝えしてきましたが、確かに、占いの雑誌は店頭で見かけますし、タロットなどの解説本も本当に数多く出版され、選ぶ楽しさもある今。
『占いへの好奇心と不信感』について、ちょっと立ち止まって考えることも大切かな?と感じています。
スピリチュアルブームという言葉は、これまでにも何度か時代の中であって、その中で生まれたTV番組で……なにこれ……と思ってしまうものがありました。ご相談者様に対しての伝え方、演出あってのこととはいえ、まだ若かった私の中で「こんな思いするなら占いって怖い」と思った記憶が。
だって、想像してみて。
人前で「あんたは!」と強い口調で、悪い結果を伝えられ、それを避けるためにこれしなきゃ……と言われること。
もし、カフェの隣で、そんな話が聞こえてきたら、なんの修羅場かな?と思っちゃいますよ。店員さんが注意に来るかもしれないし、SNSで晒されるかもしれない。
伝えている占い師側は必死に、ご相談者様は萎縮して。
そんな空気で、占いを利用して良かったと思えるのかな?周囲は占いに良い印象を持つのかな?と疑問に思いませんか?
占いは、占いの世界に馴染みのない方にしては非日常。とはいえ、怒鳴られたり圧迫されたりを求めて利用する訳じゃないと思うんです。
『占いってさ、怪しいよね』
『だってあれ、本やネットの丸写し喋ってるだけでしょ』
『あなたに悪霊ついてるから会って助けてあげるって言われた』
そんなことを、この数か月、本当に多く見聞きしました。
中には、占いの世界の内側にいる先生方(しかも書籍発行されている先生にまで!)直接DMで言ってくる人がいる……らしくて……。
それだけ、占いが『稼げる』と思われていて、その中には『騙せる』と下心たっぷりや、『可哀そうだから助けてあげる』と上から目線を持った方もいらっしゃるようです。
この言葉を遣うのはあまり好きではないのですが、占いの内側がとして儲け話として『おいしい』と思っている方が増えてきたということなんでしょう。
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占いの世界の外側にいる方と、先日久しぶりにお話をした時に「先日都内で占いのお店をたまたま見かけたんだけど、気になると、あちこちにあるんだと初めて気が付きました」と、伺いました。
「そうなんです、実は結構あるんですよ」と答えたものの、看板を掲げている等、目に見えるだけでもそれだけあって、隠れ家的に看板を出していないお店や個人営業中の占い業を含めると、さらに多いことも私は知っていて、その時に
『そっか、占いの世界と普段接点の無い方の反応ってこうなんだ』
と、何だか初心を思い出したんです。
占いの勉強をし始めた頃、占いのお店があることを知らなかったのは私も同じ。
占いの世界だけで生きていくと、時々、何か忘れそうになるので、こうした声に耳を傾けること、占いを通して何をしたいかを自分の中に軸を持つことを、大切にしていかなくちゃと改めて強く感じました。
神秘と現実の間。
現実寄りの私。
どちら寄りかは、人それぞれ、お好みで。
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