ライブ配信の意味
同じような趣味の人が
まったりおしゃべりしながら
その場では
なにもしなくてもいいし
各々作りたいものを
作ってもいい。
内向的でコミュ障の私が
こんなに楽しい時間を
大人になって経験できるなんて
思ってもいなかった。
小学生の頃は
一輪車クラブに入っていた。
学校の敷地内を
みんなで走り回って
発表会では
体育館のステージで
友達と手をつないで
音楽に合わせて
グルグルと回り
スッと手を放して
舞台袖にはける。
途中で足をついてしまって
恥ずかしくて悔しい
そんな気持ちも
またみんなと走り回れば
楽しくて忘れてしまう。
その繰り返しだった。
中学生になると
「クラブ」ではなく
「部活」が始まる。
「部活」というのは
だいたい競うものだから
先輩たちや顧問の先生の
気迫に敗けて
活動の少ない
文化部に入った。
でも、少ない活動にも
私は参加しなくなり
幽霊部員になり
帰宅部という
なぞの部活に
ひとり勝手に入っていた。
それでもどこか
同じ好きなことで
集まって楽しむ…
みたいなそんなことに
憧れていたのだと思う。
高校生になって
今度こそはと
ソフトボール部に入ったけれど
そこは廃部寸前の部だった。
部室も追いやられ
先輩が卒業すれば
もう私ひとりだ。
顧問の先生と
グラウンドでぽつり
キャッチボール。
ノックは自分で打って
自分で拾いに行く。
1人きりだと
順番待ちで
休憩をすることもできないから
先生と雑談をすることになる。
「他の学校のソフト部に
練習や試合の時に
入れてもらうことも
できるけど、どうする?」
そう聞かれて
断った。
知らない人たちの
中に入っていくのが
怖かったのだ。
そして
自分がそこまで
ソフトボールが好きではない
そのことに気が付いてしまった。
引退した先輩たちが
卒業してすぐ
私のソフトボール部は
廃部になった。
しばらくして
美術の授業で
先生に誘われて
美術部に入った。
美術部の顧問は
穏やかで芯が強い
そんな先生だった。
しかも発表の場は
誰かと競うことではなく
文化祭や
地元の公民館で展覧会。
私にはこっちが向いてるな。
そう思っても
部活に参加するのは
展覧会の前後だけだった。
なぜか私は
自分の描いた絵に
執着がなく
卒業の時は
作品をすべて学校に
置いてきてしまった。
それから何年かたって
自分が3年間通った
あの学校はどうなったか
気になって
Googleマップで見てみると
そこには
あの校舎はなく
茶色の空き地になっていた。
私の描いた絵は
もうどこにもないのだろう。
大人になっても
しばらくは自分の趣味が
多岐にわたり
飽きっぽい感じだったので
なかなか同じ趣味の仲間・・・
なんてゆうものには
縁がなかった。
ひとりの時間が大好きだったし。
寂しさを感じることも
ほとんどなかったからだ。
それが最近
Youtubeでライブ配信を始めて
刺繍をしながら
雑談をしているだけの
1時間の配信なのだけれど
視聴者さんのおかげで
なんだか何年も憧れていた
部活みたいなクラブ活動みたいな
そんな感覚を味わうことができた。
内向的でコミュ障
ひとりの時間が大好き
そんな私が
なぜずっとライブ配信をしたい
そう思っていたのか
なんだかやっと
分かった気がする。
私は人との繋がりを
穏やかに感じて
楽しみたかったのだ。
コミュ障でも
内向的でも
無理して人と対面しなくても
時間も空間も超えて
繋がれる楽しさを
知ることができて
涙がでるほど嬉しい。
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