アラサー婚活女子の初めてのデート③
「8つ歳上の経営者」改め《サイゼ野郎》との初めてのデート。
いよいよ終盤です。
わたしの引きつった笑顔にも気づかず、
先ほど豪快にパスタをすすった《サイゼ野郎》は、「今後について」話し始めます。
マッチングしたからと言って、束縛するつもりはありませんから、ほかの人とも自由に会ってもらっていいので。僕もそうするつもりですし。
そりゃあ、そうでしょう。
同時並行があたりまえの世界で、この人は何を言っているのだ。
そもそも、あなたとは2回目は無いから。
そして《サイゼ野郎》が、「今後のために連絡先を」と言うのです。
(それまではyoubrideのアプリ内メッセージでした)
「LINEは仕事で使うので、○○というメッセージアプリを入れてもらいたいんですが」
なんだ、その怪しいアプリは。
というか、この人はわたしをサイゼリヤに連れてきておいて、2回目を想定しているのか。
なんにせよ、わたしの中では《サイゼ野郎》との
「次回」は存在しないのです。
「今アプリのインストールができないので、帰ったら入れますね」とかわしたところで、デートは終了。
じゃあ、そろそろ、と立ち上がり、《サイゼ野郎》が伝票を持ってレジに進みます。
そしてそこでも減点です。
支払い別々で行けますか?
ああ、さすがに奢ってくれるか、サイゼだし。
とか思ったわたしがいけないんです。
最初からすべての期待を裏切っているんだから、この人は。
2回目がないことが確定しているのだから、変に借りを作らずに済んだ、と思うことにしましょう。
しかし、ファミレスでの
「会計別々で」
はあまりにスマートさに欠けませんか。
まとめて支払うことが困難な金額でもないでしょうに。
帰りの電車は地下鉄とJRということで、改札までも送ってもらわずに別れました。
緊張して迎えた初デートでしたが、ぐったりして帰宅。
《サイゼ野郎》から、アプリ内に2通のメッセージが来ていました。
ひとつは、例の怪しいメッセージアプリのID。
もうひとつは、
━━次はカラオケでも行きましょう
初回デートは、ツッコミどころは多々あれど、ある種健全でしたが、
カラオケとなると、部屋に二人きり。
怖くなって、そのままブロックしてしまいました。
《サイゼ野郎》編 完
わたしにとっては、《サイゼ野郎》が初めてのマッチングでしたので、
この後また数週間、誰ともつながらない日々が続きました。
youbrideは年齢層が高めで、ふた周り以上も歳上の方からの申請もありました。
わたしがマッチングしてもいいかなと思う相手からの申請はないし、
わたしからの申請は、顔写真を設定していないこともあったのでしょう、ほとんどマッチングに至りません。
初回がこんな結果だったので、次に進むのが少し怖くなってもきました。
しかし
30歳までに結婚したい
という目標のため、わたしは次に進みます。
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