【初心者向け】VRoidを使ってそこそこマトモなMMDモデルを作れるメモ【身内用備忘録】


はじめに

先日、遠方に住む友人の家に泊まった際、1からMMDモデル制作について教えたところ、「沢山教えてもらったけど、なこちゃんが帰った後1人で出来る自信ない!」と困っていたため、ここにマニュアルを作成することにした。noteを書くのは初めてであるため、色々至らない点もあるかもしれないが、どうぞよろしく。
私は、約2年前に当時の最愛と同じ次元に行くために1からというよりも0からMMDを学んだ。
しかし、膨大なネットの海から適切な情報を得ることはなかなか難しく、完全な初心者だと「どこが間違っているのか」「どういった単語を検索すればいいのか」ということすら分からない。周りにその分野に詳しい人物が殆どいなかったこともあり、私自身問題点を探し出すことに随分と苦労したものだ。また、動画サイトでは詳細な説明動画を投稿している人もいるが、動画よりも文字媒体で説明を読みたい人間だとそのあたりも少々苦痛だったり。
身内向けに書いたnoteではあるが、ここに辿り着いた新しくMMDerを志す人の役に立てるならば嬉しい。
なお、タイトルにも書いてあるように今回はVRoidを使ってベースのモデルを制作する。使用PCはWindowsを想定している。BlenderやMetasequoiaを使うつもりの人やMacユーザーにはあまり役に立たない情報かもしれないため、ここでブラウザバックを推奨する。

作業前にやっておくと便利なこと

必要なアレコレをダウンロード→インストールする前に、後々の作業効率向上のために、使っているPCを少しばかり改造する。
それは、「右クリックで展開されるメニュー(コンテキストメニュー)に、任意のフォルダーに移動/コピーするための項目を追加」することだ。
Windows11(10?)以前だとデフォルトで搭載されていた機能だが、アップデートしたら無くなってしまって死ぬほど使いづらいため、手動でこの機能を追加する。
これはMMD以外の作業を行う場合にも役立つため、やっておくことを推奨する。

  1. 「Windowsキー」と「Rキー」を同時に押し、「レジストリエディタ」を起動する

  2. レジストリエディタのテキストボックスに「regedit」と入力し、「OK」をクリック

  3. 「\HKEY_CLASSES_ROOT」→「AllFilesystemObjects」→「shellex」→「ContextMenuHandlers」の順に移動

  4. 「ContextMenuHandlers」キーの上で右クリックし、「新規」→「キー」をクリック

  5. 追加された「新しいキー#1」の名前を「{C2FBB630-2971-11D1-A18C-00C04FD75D13}」に変更

  6. 再度4.と同じ作業を行う

  7. 追加された「新しいキー#1」の名前を「{C2FBB631-2971-11D1-A18C-00C04FD75D13}」に変更

これでコンテキストメニューに「フォルダーへ移動」「フォルダーへコピー」の項目が追加される。
PCのバージョンによっては、「その他のオプションを確認」を選択してからコンテキストメニューが表示される。

必要なソフトウェア等のダウンロード→インストール

次に、各工程で必要なアレコレをダウンロード→インストールする。
その前に。
ソフトウェアをダウンロードする際に「64bit版」「32bit版」を選択しなければいけないものが出てくる。自分のPCがどちらか分かっているのならば読み飛ばしてもらって構わないが、分からない人は以下の手順で確認しておくこと。

  1. スタートボタン/アイコンをクリック

  2. 「設定」(歯車アイコン?)をクリック

  3. 設定画面に遷移後、「システム」をクリック

  4. 「バージョン情報」をクリック

  5. 「システムの仕様」から確認

また、ダウンロードしたソフトウェアやツールを解凍(展開)する際、PCのセキュリティにブロックされて解凍しても開けなくなってしまう場合がある。
それを防ぐために、解凍前に以下の作業を行っておく必要がある。

  1. ダウンロードした解凍前のファイルを右クリック

  2. 「プロパティ」を選択

  3. 「許可する」にチェックを入れる

  4. 「適用」をクリック

  5. 「OK」をクリック

また、ダウンロードしたものを入れておくフォルダを最初に作っておくことを推奨する。

MikuMikuDance
樋口優(樋口M)様が制作・公開してくださっているソフトウェア。おなじみMMD。
使用しているPCが64bit版Windowsならば、「1.4 MikuMikuDance(64bitOS Ver)」の項目のソフトウェアをインストール。その際、下部に記載されている3つのランタイムのインストールもお忘れなく。既にインストール済みだと確かエラーを吐かれた気がするので、その際は新規でダウンロードして重複しているものを削除すれば解決。
使用しているPCが32bit版Windowsならば、「1.3 MikuMikuDance(DirectX9 Ver)」の項目のソフトウェアをインストール。その際、64bit版同様に、下部に記載されている2つのランタイムのインストールもお忘れなく。

VRoid Studio
ピクシブ株式会社が提供している、モデルを制作するためのソフトウェア。
ゲームのキャラメイキングのような感覚で簡単に3Dモデルを制作することが出来る。
元々ソフト内に入っている衣装も素敵だが、BOOTHで「VRoid 衣装」などと検索をかければ、より多くの衣装を導入することも出来る。安価な値段のものが多く、中には無料で配布してくださっている方も。
勿論最新版をダウンロードするように。

Vroid2Pmx
miu様が制作・公開してくださっているツール。
VRoidで出力したデータは、「VRM」という形式。一方、MMDに読み込ませることが出来るデータは「PMX」という形式。VRoidで出力したままだと、MMDに読み込ませることが出来ない。そのため、MMDで使うことが出来るように変換する必要がある。
こちらのツールは、VRoidで制作したVRM形式のモデルをワンクリックでMMD用モデルに変換してくれる優れもの。しかも日本語。

PmxTailor
こちらもmiu様が制作・公開してくださっているツール。
こちらのツールを使うことで、髪や胸、スカートやコートなどの揺れものに物理演算を簡単に入れ込むことが出来る。
出力したばかりのモデルには基本物理演算が入っていない。その状態でもMMDでモーションを読み込めば動きはするが、やはりいずれ物足りなくなるだろう。

PmxEditor
極北P様が制作・公開してくださっているツール。
リンク先はPmxEditorが配布されているTOPページ。「カテゴリ」から「ダウンロード」をクリックし、利用規約を熟読したうえでページ下部よりダウンロードすること。
こちらのツールは、MMDモデルを調整するうえで必要不可欠。
先に説明したソフトウェアやツールよりも少々難しく感じるかもしれないが、使いこなせるようになれば初心者脱却…と言えるはず。

えこでこツール
穂積小次郎様が制作してくださった、動画ファイルを音声ファイルに変換するソフトウェア。
MMDで使用できる音声データはWAV形式のみ。音声として利用する動画ファイルのダウンロード方法は後述するが、動画ファイルのままだとMMDで音声を流せない。そのため、こちらのソフトウェアでWAV形式に変換する必要がある。
インストール後、えこでこツールのアプリケーションファイルを開き、「出力」を「wav」に変更する。また、「出力先フォルダ」を「MikuMikuDance」→「UserFile」→「wave」に変更しておくと後々ラク。
実際に動画ファイルを音声ファイルに変換するときは、任意の動画ファイルをえこでこツールのアプリケーションファイルの上までドラッグ&ドロップするだけで、レンジのような軽快なSEと共に音声ファイルに変換してくれる。

あると便利なプラグイン(MMD編)

ネット上には、有志によって様々なMMD用のエフェクトが公開されている。
しかし、MMDをインストールしただけでは、それらのエフェクトは使用出来ない。そのため、エフェクトを使用するための以下のプラグインを導入する必要がある。
MikuMikuEffect
舞力介入P様が制作・公開してくださっているプラグイン。通称「MME」。
以前はブロマガでダウンロードページが公開されていたが、ニコニコサイバー攻撃の影響でブロマガが消滅したため、有志により情報が更新されているこちらのサイトから飛ぶことが出来る。
フォルダ解凍後、フォルダ内のファイルを「MikuMikuDance」フォルダに移動orコピーすれば完了。
また、MMDフォルダの「UserFile」内に「MME」フォルダを新規作成しておくと後がラク。ダウンロードしたMMEはこの中に入れておく。

o_full-AlphaTest
おたもん様が制作・公開してくださっているMME。
モデルによっては、エッジ部分(体や衣装などの境目)が半透明化して悪目立ちしてしまう場合がある。
そういう時にこちらのMMEを導入すると、半透明部分が消える。

お手軽トゥーンシェーダー
winglayer様が制作・公開してくださっているMME。
モデルの影が綺麗になる(大雑把説明)MMEの中で、個人的にいちばん好き。
色々な種類があるため、参考画像を見ながら好みのものを選ぶ。

あると便利なプラグイン(PmxEditor編)

MMD同様に、PmxEditorも有志によって様々なプラグインが公開されている。
どれも痒い所に手が届くものだったりアッと驚く便利なものだ。
その中でも今回は、モデル制作の際に私がいつも使用させていただいているプラグインを紹介する。
なお、ネット上では度々「準標準ボーン追加プラグイン」が必須と言われているが、先に記載した「Vroid2Pmx」を使用すると、大抵のMMDモーションで必須と言われているボーンが追加された状態でPMX形式に変換されるため、今回のやり方においては省略している。
解凍後は、以下の作業を行うことでプラグインを使用することが出来る。

  1. PmxEditorフォルダを開く

  2. 「plugin」フォルダを開く

  3. 「User」フォルダ内に解凍したプラグインをフォルダごと入れる。

身長158cmプラグイン
くぇ様が制作・公開してくださっている、PmxEditor用のプラグイン。
MMDモデルの身長を指定した数値に合わせて変換してくれるプラグインだ。
リンク先に記載してあるダウンロードリンクが開けないことが屡々あるため、その際はプラグイン名を検索すると別のページからダウンロードが出来る。

MMDで使用したいモーションのダウンロード

ニコニコ動画などでモーション配布をしてくださっている方を探す。
「(任意の楽曲名) モーション配布」などと検索をかければ大抵出てくる。あとはニコニコ動画で「MMDモーション配布あり」タグを見ると色々出てくる。
それぞれ概要欄などを熟読し、配布先でパスワードを入力してダウンロードする。

MMDで使用する音源のダウンロード

使いたいモーションに合う曲は、ニコニコ動画かYouTubeで動画(MP4形式)をダウンロードし、えこでこツールでWAV形式に変換する。ニコニコ動画のほうが手早く出来る。
なお、著作権的には黒寄りのグレーである。そもそも二次創作の類は全面的にそうなのだが。MMDのためにダウンロードした動画を私的利用・私的複製する分には著作権の例外として認められているが、営利目的で利用したり動画サイトに再アップロードすることは当たり前だがNG。MMD文化を衰退させないためにも、そのあたりを各々がしっかりと意識していく必要がある。

ニコニコ動画の場合
使用したい動画のURLをコピー。
ニコニコ動画保存ツール - nicozonに移動。
サイト内検索ボックスに先程コピーしたURLをペーストし、「URLを開く」をクリック。
移動先の下の方にある「動画保存」をクリック。
「ブックマークレットでの保存方法はこちら」の先に書いてあるやり方通りに、お気に入りバーにブックマークレットを追加。ブックマークレットは稀に更新されて過去のものが使えなくなるため、使えなくなったらブックマークレットを手動で更新する必要がある。
「このリンクをクリックした後で~(略)」をクリックし、真っ白な画面になったらお気に入りバーのブックマークレットをクリック。
ダウンロードが完了したら、そのファイルをえこでこツールのアプリケーションファイルにドラッグ&ドロップ。

YouTubeの場合
YouTubeはnicozonのような専門のサイトがあまり存在しない。また、検索してもヒットするのはウイルス感染リスクが高い海外のサイトばかりで正直危ない。
その中で、私が使っているサイトはYouTubeMP3もどき。日本のサイトで、有害なポップアップ広告なども無いため、現状最も安全なサイトかと思われる。サイト内のUIも分かりやすいため、画面の指示通りに進めれば問題ないかと。WAV形式に変換してダウンロードすれば、えこでこツールを使わずともMMDで使えるはずだ。

やっておくと便利なこと

デスクトップ上に「MikuMikuDance」「VRoid」「Vroid2Pmx」「PmxTailor」「PmxEditor」のアプリケーションファイルのショートカットを作成しておくとラク。
間違っても、各フォルダからアプリケーションファイル本体をそのまま持ってきてはいけない。アプリケーションファイルは、同じフォルダ内の他のファイルがあるからこそ動くことが出来るため、そこから取り出してしまうと一切動かなくなってしまう。そのため、デスクトップ上に持ってくる場合はショートカットを作成する必要がある。

VRoidモデル制作

VRoidはUIが親切であるため、改めてここで操作方法をすべて説明はしない。ゲームのように、感覚的に操作をすることが出来る。
「Shiftキー」を押しながらドラッグするとモデルが動くということと、右ドラッグするとモデルが回転するということを覚えておけば、VRoid上での操作に困ることはまず無いだろう。

VRoid上でやっておくと便利なこと

・「まゆげの前後」を0.800以上の数値にする
眉毛の高さや表情によっては、眉毛が顔に埋まってしまうことが度々ある。そのため、眉毛の位置を手前に設定しておくと解決する。
「眉毛を浮かしてしまったら不自然では?」と思うかもしれないが、実際にモーションを読み込ませて動かしてみると全く不自然さは感じないため安心してほしい。モデルを完成させてから眉毛の陥没が判明し、VRoidの調整まで戻るのはかなりストレスが溜まるため、はじめに対処しておこう。

「まゆげの前後」の数値を0.805にしたモデル。

・「表情編集」でそれぞれの項目を適切な数値に変更する
VRoidは、MMDで指定できる表情(モーフ)「笑顔」「悲しい」「怒り」などが予め設定されている。しかし、デフォルトの数値だとかなり極端な表情が多く、キャラクターによってはキャラ崩壊を引き起こしてしまう可能性が高い。また、目の形やアイラインの具合によっては、「目閉じ」モーフが不自然になってしまう場合もある。目部分を編集した後は必ず確認するように。

画面右側の各項目をクリックするとパラメータが展開され、細かい数値を入力することが出来る。

・髪色を変更した場合は、「ベースヘアー」の色も適当な色に変更する
これは結構忘れがち。
髪型によっては見えなくて問題ない場合も稀にあるが、ベースヘアーの色が外側の髪色と異なると、髪の毛が動いた際に不自然な頭の色になってしまう。髪色を変更した際はベースヘアーの色の変更も忘れずに。

スポイトで色を抽出するだけだと意外と色が浮いてしまうため、ちゃんと調整する。

・襟付きの衣装を着用する場合は、場合によっては首の長さを調整する
モデルによっては、襟付きの衣装などを着用すると首が詰まりすぎてしまう場合がある。そういう時は、「体型」から「首の長さ」を調整するとちょうど良くなる。

VRM→PMX変換

VRoid上でのモデル制作が満足のいく出来になったら、画面右上のアイコンをクリックして、エクスポートの用意をする。

画面の指示に従って、エクスポートを完了させる。
事前に、エクスポートしたファイルを入れておくためのフォルダを作っておくと便利。

エクスポートが完了したら、「Vroid2Pmx」を開く。
「対象モデル」に制作したVRMファイルを入れて、実行する。完了するまで待機。

Vroid2Pmxの変換が完了したら、「PmxTailor」を開く。
「対象モデル」にVroid2Pmxで変換したファイルを入れる。
「パラ調整」タブに移動する。
「Vroid2Pmx設定インポート…」をクリック。
「髪」「左胸」「右胸」にチェックを入れる。モデルによっては髪項目が増える場合もあるが、すべてにチェックを入れるように。胸の小さいモデルの場合、過度に胸が揺れると不自然に映ることもあるため、胸項目にチェックを入れなくても構わない。
「OK」を押してから暫く待機。設定が完了した旨のダイアログボックスが出現したら、「ファイル」タブに移動する。
「PmxTailor実行」をクリック。完了するまで待機。

PmxEditor

「ファイル」→「開く」で、先程PmxTailorで物理を入れたファイルを選択。
作業別に説明していくが、各項目の作業が完了したら、「名前を付けて保存」をすることを忘れずに。場合によっては「上書き保存」でも構わないが、初めのうちはどこでミスをするか分からないため、事故を防ぐためにも「名前を付けて保存」でひとつずつ保存していくのを推奨する。

身長設定

「身長158cmプラグイン」をインストールしている場合、「編集」→「プラグイン」→(「User」→)「身長158cm」を選択。
「高さを求める範囲」で「全ての頂点」を選択。
任意の身長を入力し、「変」をクリック。

エッジ調整

Pmx編集ウィンドウを選択。
「材質」タブを選択。
「〇〇_エッジ」と書かれた材質を選択し、左下の「×」をクリックして削除する。「Ctrlキー」を押しながら該当箇所を選択すると、同時に複数選択出来るため、活用してみてほしい。
ここは衣装部分のエッジだが、残したままだと後々衣装に剛体を入れた場合に不具合が起こることがある。

次に、上記の方法で「Body」「Face」を同時選択し、ウィンドウ中央右あたりにある「エッジ(輪郭)」の「サイズ」の数値を「0.2」付近に設定。これは個人の好みによって変えてもいい。

体の剛体調整

PmxViewウィンドウを選択。
下図に左下の赤丸で示したアイコンをクリック。すると「剛体」が出現する。剛体とは、所謂「当たり判定」のようなもの。体部分や、PmxTailorで設定した揺れもの部分に入れ込まれている。
剛体が見えるようになったら、次は右上の「絞」アイコンをクリック。すると「絞込み表示」が出現する。
服にあたる材質のチェックを外し、体が完全に見えるようにする。

Pmx編集ウィンドウを選択し、「剛体」タブを選択。
剛体の大きさを調整する。服にもよるが、大体は肌よりも僅かに大きめくらいの大きさにするのがベスト。「半径」の数値を逐一確認しながら微調整していく。
「下半身」「上半身」「上半身2」「上半身3」の大きさはよく確認しておくと良い。
スカートやコートを着用している場合、「左太もも」「左足」「左ひざ」「右太もも」「右足」「右ひざ」の大きさもよく確認しておくこと。衣装にもよるが、足部分の剛体は割と大雑把に調整しても構わないため、これらは一括で同じ大きさにしてしまっても良かったりする。

衣装に物理を入れる

コートやマント、スカートなど、ヒラヒラしてほしい衣装を着用しているモデルの場合、このまま何もしなくても問題なく動かせるが、衣装に物理を入れ込むととても素敵な出来になる。
ただし、この作業は今までよりも難しく、衣装によってはちゃんとした挙動にならないこともある。実際に物理を入れてみて、思ったような挙動になかなかならない場合は、諦めて物理を抜くか、衣装を変更するのも手だ。
また、スカートはフレアスカートならば問題ないが、プリーツスカートだと今から説明するやり方では失敗してしまう。そのため、プリーツスカートを着用するモデルの場合、物理を入れないでおくか、別の衣装に変更してほしい。私自身、プリーツスカートの正しい物理の入れ方が分からないため、もしこれを見ている有識者がいれば、教えていただけると有難い。

まず、Pmx編集ウィンドウの「編集」を選択する。
「リスト関係」→「View選択対象(複数)のリスト選択」→「頂点」にチェックを入れる。確認のダイアログボックスが出てきたら、「OK」を選択。

Pmx編集ウィンドウの「頂点」タブを選択。
その後、PmxViewウィンドウの「絞込み表示」で物理を入れたい衣装部分だけ表示する。「反」を選択するとチェックの有無が反転するため、これを活用すると幾分かラク。
左下の赤丸をつけた2つのアイコンを選択。剛体のアイコンは消しておくと見やすい。
ドラッグ&ドロップで物理を入れたい部分の頂点を選択すると、つぶつぶの色が変わる。選択漏れや選択ミスが無いか確認したら、該当の頂点を探す。数が多いが、左上の数字が選択した頂点内でいちばん若い数字であるため、これを目印に探すと良い。選択されている頂点は点線で括られているため、その上で右クリックをして「CSVファイルへ保存」を選択。
「スカート」「ワンピ」「コート」など簡単な分かりやすい名前にしておくと良い。

PMXTailorを再び開き、「対象モデル」にこれまでに編集した最新のモデルを入れる。
「パラ調整」タブに移動する。
「物理材質」に、物理を入れたい衣装の素材を選択する。
「親ボーン」は、大体「下半身」選択で良い。
「剛体グループ」は、髪や体など他の部分の剛体グループと被らなければ何でも良い。私は基本「10」にしている。
「裏面材質」に、物理を入れたい衣装の裏素材を選択する。
「物理対象頂点CSV」に、先程保存したCSVファイルを入れる。
「質量」「柔らかさ」「張り」は、まだ研究中。何となく、どの項目も数値が大きい方が動かした際に貫通しにくいと思う。
設定が終わったら「ファイル」タブに移動し、「実行」をクリック。完了するまで待機。

物理の確認

PMXTailorで物理を入れた最新のファイルを読み込む。
PmxViewウィンドウの右上の小さい「≫」アイコンを選択し、現れたアイコン群の「T」を選択。

TransformViewウィンドウが出現する。
これは、赤丸をつけた「▷」アイコンを選択すると、物理演算を入れた部分の動きを確認することが出来るウィンドウ。
物理が動くようになってから、ボーンの「0:全ての親」を選択し、「回転」の「Y」を押しながらマウスを動かすと、モデルが回転して動きを確認出来る。「X」「Z」や「移動」のアイコンもそれぞれ色々な動きをするため、触ってみると良い。
「右足IK」もしくは「左足IK」を選択し、「移動」の「X」「Y」「Z」を押しながらマウスを動かすと、足を動かした場合の衣装の挙動を確認できる。その際、無理な角度でも無いのに足が貫通する場合は、足の剛体を微調整すると直ったりする。

胴体部分が貫通する場合は、胴体の面を削除するのも手。
PmxViewウィンドウに移動し、左上の「頂」「面」アイコンを選択。
左下の赤い▲アイコンも選択。
その後、貫通しやすい部分を選択。
「編集」をクリック後、「Fキー(選択面)」→「Dキー(面の削除)」→「Yキー(はい)」の順に押す。()内の文字を選択しても良い。

動かしてみて目立った破綻が無ければ完成。

MikuMikuDance

基本操作(雑説明)

MMDを起動。
下の方にある「モデル操作」の「読込」をクリックし、作ったモデルを選択。
左上の「ファイル」→「モーションデータ読込」で任意のモーションを選択。
同様に「ファイル」→「WAVファイル読込」で任意の音声ファイルを選択。
カメラモーションがある場合、「カメラ編」を選択後、「ファイル」→「モーションデータ読込」で任意のカメラモーションを選択。
カメラの位置が合わない場合、「編集」タブ→「カメラフレーム位置角度補正」を選択。
「カメラ中心」の下図で青く選択している部分を、任意の数値を入力して「OK」を選択。今回使用するモデルがカメラモーション元で使用されていたモデルより15cm近く小さい場合は「-1」、反対に15cm近く大きい場合は「1」と入力するとちょうど良くなることが多い。その都度色々試してみると良い。ただし、「元に戻す」や「Ctrl+Z」などで元に戻らないため、ミスった場合は先に入れた数値と反対の数値を入れて手動で元に戻す必要がある。(例:間違えて-10と入力してしまった場合、再びカメラフレーム位置角度補正を開いて10を入力する。)

MME(雑説明)

MikuMikuEffectが正しくインストール出来ていれば、MMDの右上に「MMEffect」という文字があるはずなので、それを選択。

「エフェクトファイル割り当て」が開く。
エフェクトをかけたいモデルの段をダブルクリックし、任意のMMEを選択。
「OK」を押せば、エフェクトが適用される。

材質別にエフェクトをかけることも出来る。
エフェクトをかけたいモデルの段を右クリックし、「サブセット展開」を選択。すると、このように材質が展開されるため、個別にかけたいエフェクトを選択していく。

おわり

これまでに記載してきたことは、初歩の初歩である。まずはこの作業をしっかりと覚えることが重要だ。
MMDを続けていくうちに「もっとこんなことがやりたい!」と思った際には、色々調べてみるとその欲求を満たす答えが存在するはずだ。それこそ、良い感じのMMD動画を作ってサイトに投稿したいとなればAviutlの勉強も始めることだろう。もしかしたらモーションを自分で作ってみたくなるかもしれない。MMDは底なし沼である。

徹夜で適当に書き上げたこのnote。かなりの乱文だ。分かりにくいことも多かっただろう。すまないね。また追記があればぽつぽつ書いていくかも。
それでも最後まで読んでくれた貴方に感謝を。お互い良きMMDライフを送りましょう。

いいなと思ったら応援しよう!