夕焼けに叫ぶ。

「……っ、だーっっ!!」
夕日に向かって叫んだ。
真っ白で、空っぽの、平和で平和じゃないこの世界に向かって。
緑色の、胸あたりまであるフェンスを乗り越え、もう一度息を吸う。
「何やってんのお前」
「は、誰?」
もう一度、この空っぽで何もない世界に叫ぼうと思った時、後ろから話しかけられる。
「いや、同じクラスだろうが」
「あー、そうだっけ?」
へらへらと笑って返す。
「先生呼んでた」
「え、マジ?」
夕日を睨みつける。
「嘘言ってどうすんの?」
「んまそれもそーだな」
またフェンスを乗り越え、屋上を一周回る。
「お前さ、名前なんていうの?」
「金寺琴乃」
「……女?」
「んなわけあるか。殺すぞ」
「ひー怖い怖い」
金寺は拳を構える。
こんなやつクラスにいたっけか…。
「俺は夕崎」
「あっそ。別に聞いてない」
「いや、俺だけ名前聞いておいて言わないって不公平じゃね?」
金寺はこれでもかというほどに嫌そうな顔をした。
「いやそんな顔されても困る」
そう笑い混じりに言う。
「んじゃ俺そろそろ行くわ」
屋上の扉へと歩き始めた時、その扉が開いた。
「やっば…」
「おい夕崎。来いって言ったよな」
扉の向こうから顔を見せたのは担任の山岸。
「いや、俺呼び出されるようなことしてない」
「いいから来い。……金寺もいたのか」
金寺は頭を下げた。
「お前補習は?」
「終わりました」
「嘘つくなよ?サボろうったってできないかんな?」
山岸が嫌な笑みを浮かべる。
「うわ……」
「宿題倍な?」
金寺は一瞬固まると刀を出す。
「え、お前鬼だったの?」
「一応…」
いや待て。
宿題倍になるのが嫌で山岸と戦うとかバカじゃねぇの?
「まぁいいや。んじゃ俺は下行ってまーす」
「あぁ、夕崎。柳季が下で待ってるから」
「うぃっす」
そのくだらない戦いにノルあんたもどうかと思うぜ山岸…。
多分今日は家に帰らないでそのまま狩りだろうなぁ……。
「そろそろ寝ないと辛いんだけど」
苦笑いを隠しながら5階へと続く階段を降りていった。

#短編 #駄文

発掘されたやつ((
夕崎…金寺…山岸先生…柳季…
覚えてねえ←
マジいつ書いたやつだこれなんだこれ←

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