スポーツと格差 経済格差の反映と再生産

今回は格差について議論の中で、スポーツに関連していた箇所を抽出してまとめる。


スポーツは誰でもアクセスできる平等なものだろうか?答えはNoだ。


今回の議題は、

「スポーツは、経済的不平等を反映させるものであると同時に、経済格差を再生産するものであるか」というものだ。


① スポーツが経済的不平等を反映する

② スポーツは経済的不平等を再生産する

に分けて考える。



①スポーツが経済的不平等を反映する

具体的にスポーツが経済的不平等を反映する局面を挙げる。

・優秀なコーチのいるクラブやチームに所属することや遠征にお金が掛かる

・スポーツの子どもの習い事には、お金が掛かる

→経済格差における弱者と強者の間で、機会の平等は確保されていない

結論として、スポーツは間違いなく、経済的不平等を反映するものである


② スポーツは経済的不平等を再生産する

今回のディスカッションでは、「スポーツは経済的不平等を再生産する」するということに賛成である人と、懐疑的な立場を取る人がいた。分けて、主張を紹介する。


A懐疑的な立場;スポーツが経済的不平等を再生産するとは言えない!

「①で示されている通り、スポーツは、経済的不平等を映す鏡だ。経済的不平等が現実世界には存在する。それが、スポーツによって、顕になっている。だからと言って、スポーツが経済的不平等を再生産するとは言えない。因果関係を整理しよう。スポーツ界の不平等の原因は、経済的不平等である。しかし、スポーツ界の不平等が、経済的不平等の原因となっているとは言い難い。」


B賛成の立場:スポーツは経済的不平等を再生産する!

「スポーツが、格差にまつわるイデオロギーを社会に浸透させているため、スポーツは経済的不平等を再生産していると言える。スポーツは、強者にとって都合の良いイデオロギーを浸透させることに貢献する。ここで不平等における強者にとって都合の良いイデオロギーとは、「こういう格差があるよね!でも、格差って仕方のないものだよね!弱者が負けても仕方ない!」といった考え方だ。このイデオロギーの生産及び浸透は、不平等の再生産の一環である。」

  

決着はつかなかったーーー。

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