【毎日王冠 2024】古馬vs3歳馬の激突!ローシャムパークに適性面で隙あり!?出走馬徹底考察!
皆さんご機嫌いかがですか。中崎です。
10月6日(日)に東京競馬場で行われます「毎日王冠」に出走予定の注目馬について、調教評価を中心にレースへ向けての展望をまとめました。
毎日王冠を十分に楽しむためにも、各馬の考察は事前知識になりますので、是非最後まで御覧いただければ幸いです。
◆調教評価について
◆オフトレイル
◇1週前追い切り短評
▶前走との調教比較の総評:
コースでの追い切りを初めて見ましたが、硬めの身のこなしが目立ちました。小柄な馬でバネを感じさせる動きをするタイプで、前走(ラジオNIKKEI賞)で初めて控えて溜める競馬をして弾けましたが、前で競馬するのも苦にしないタイプという見立てです。
▶短評:
3歳馬ですが、春はクラシック路線ではなくマイル路線や裏街道でレースしており、能力的には現3歳世代を代表する馬たち、とくにダービー組とは差があるという評価です。
ただ前走時で444㎏と小柄ですし、5月14日生まれと遅生まれでもあるので、春からの成長に期待が持てるという点でいうと伸び代はありそうです。
あとは開幕週の時計勝負に対応できるかが焦点になりそうです。
◆マテンロウスカイ
◇1週前追い切り短評
▶2前走との調教比較の総評:
折り合いには苦労しそうなタイプで、今回の1週前追い切りでも直線での走りが散漫な印象です。
▶短評:
横山典弘騎手が継続して騎乗しており、こだわりがある様子です。
前で競馬をするのがベターなタイプで、毎日王冠は前哨戦らしくスローになりやすいですし、また東京芝1800mというコースもスローからの後半勝負になりやすく、ペースを落として先行したいタイプのマテンロウスカイとは相性が良さそうなタイプのレースです。
今回はマークも手薄になるでしょうから、穴を開けるのはこの手のタイプなのかなという見立てです。
◆ヨーホーレイク
◇1週前追い切り短評
▶前走との調教比較の総評:
前走(鳴尾記念)は中3週と間隔も詰まっていたので、1週前追い切りも当週追い切りも終い重点の内容ではありましたが、しっかりと負荷を掛けられており中身の濃い調整でした。
それと比較すると今回は長めに追ってしっかりと時計も出せており、併走馬が『ハーパー』ということもあって、手応え的に見栄えが悪くなってしまいましたが、動きとしては及第点という評価で、高い水準で好調さを継続出来ている印象です。
▶短評:
屈腱炎で2年以上レース間隔が空いていながら、今年(2024年)の金鯱賞で実践復帰してからは、安定感のある競馬で前走の鳴尾記念で重賞2勝目をマークしています。
タイプ的には溜めて瞬発力を生かすよりも、自分で動きたいタイプだけに、東京だと瞬発力負けしそうなタイプではありますが、安定感は群を抜いているので、馬券的には軽視できない存在です。
兄弟を見ていると年齢を重ねて筋肉が硬くなってくる傾向があるのか、距離を詰めていくタイプもいるだけに、デビュー戦以来の1800m戦にはなりますが、そこまで距離短縮で苦戦するというタイプではないという見立てです。
◇血統短評
▶お母さんの『クロウキャニオン』はJRAでダ1400mの未勝利戦の1勝のみですが、お母さんのお母さんが京王杯オータムハンデと府中牝馬を勝利した『クロカミ』でマイル前後の距離で活躍している牝系です。
▶『クロウキャニオン』の産駒には、ヨーホーレイク以外にも重賞勝ち馬の『カミノタサハラ』『ボレアス』を筆頭に、デビューした15頭中14頭が勝ち上がり、その内12頭が2勝以上を挙げている超優秀な繁殖牝馬という評価です。
▶ヨーホーレイクお母さんの『『クロウキャニオン』が16歳時の産駒となります。
▶配合型としては、『父ディープインパクト×母父フレンチデピュティ』という組み合わせは、『ダービー馬マカヒキ』『JC勝ち馬のショウナンパンドラ』と同じ形で、父ディープインパクトのニックス配合です。
▶ただ、牡馬の場合は加齢とともに筋肉が硬くなろ、距離の融通が利きづらくなる傾向の血統構成でもあるので、距離短縮のローテは苦手ではないという評価ですが、この馬自身はタフなレースで上り上位の脚を使うタイプなので、ある程度ペースが流れる展開が理想という見立てです。
◆ローシャムパーク
◇1週前追い切り短評
▶前走との調教比較の総評:
休み明けとかは関係なく、相変わらず『アンコントロール』な調整内容で、気性面での課題は依然と残している印象です。
▶短評:
条件戦ではありますが、東京芝1800mは2戦2勝とこなしています。
ただ、重賞勝利はタフな条件の函館記念と、トリッキーな舞台のオールカマーで、時計の速かった大阪杯も2着と舞台を問わずの戦績ではありますが、今年に入ってからの気性面での課題は顕著で、好走をしても勝ち切れずという競馬になってしまっています。
気性面の課題から距離を詰めて使ってきていると考えた場合、東京芝1800mはスローペースで後半勝負の展開になりやすくもあるので、折り合いに厳しい馬にとっては楽な競馬とはなりづらく、レース相性はあまり評価を上げられないという見立てです。
◇血統短評
▶血統的には、お母さんの『レネットグルーヴ』が、現在の日本競馬の2大牝系の一つと個人的に考えている『エアグルーヴ牝系』の出身で、
▶血統構成も『サンデーサイレンス』『トニービン』『キングカメハメハ』と、日本の主流血脈を凝縮したような血統構成のお母さんに、
▶お父さんが『ハービンジャー』という組み合わせは、やや『Northern Dancer』がうるさいですが、やはり血統としては超良血という評価です。
▶配合型としては、『Sookera』の父が『Roberto』なので、『Kingmambo×Roberto』のパワー増強型のニックス配合となっており、ローシャムパークが馬力と機動力に優れている点というのは、この組み合わせの部分に由来している印象で、本質的には小回りコースでの持続力勝負がベストという見立てです。
▶また積極的な競馬をした大阪杯もしっかりと直線で粘れていたことからも、現状は、瞬発力勝負よりは、ある程度長く良い脚を使うようなレース展開の方が、この馬の持ち味を発揮できるという評価をしています。
▶あとは折り合い面に課題を残す馬で、スローペースになってしまうと競馬がしづらく、イーブンペース以上、ハイペースになっても走れるだけのポテンシャルは備えている馬なので、ある程度序盤からペースを流してくれた方が、この馬にとっては与しやすいレース展開になるという印象です。
▶昨年の函館記念からガラッと馬が変わった印象で、小回り、内回りの早仕掛けになりやすいコースレイアウトで機動力を生かす競馬が本当に上手になったなという評価で、
▶血統背景的にも、持続力を生かしたいタイプですし、かつ直線もある程度時計の掛かる展開や馬場の方が合っているという評価なので、条件戦で東京芝1800mをこなしているとはいえ、舞台設定としては他馬比較で、東京巧者に適性は譲るのかなという見立てです。
◆ダノンエアズロック
◇時計比較
この時計比較は、今年(2024年)の東京優駿(日本ダービー)の穴馬の動画でもご紹介していますし、私のチャンネルでは事あるごとに擦り続けているので、見飽きている方もいらっしゃるかと思いますが、東京芝1800mの世代限定戦で『レースの後半4Fを46秒を切る時計のレースを勝ち切った馬』は、ほぼGⅠ級の能力を示せているのが、2014年以降の実績となっています。
この時計比較でいうと、『ダノンエアズロック』は重賞はもちろんのこと、GⅠにもゆくゆくは手が届く存在だと考えているので、今回の毎日王冠は初の古馬相手のレースになりますが、好勝負を期待したい局面です。
ちなみに、毎日王冠の考察とは全く話がズレますが、今年(2024年)の2歳新馬戦で『後半4F45.4のレースを勝ち切ったクロワデュノール』は、当然この時計比較の並びに入ってきており、今後の活躍を十分に期待できる1頭で、次走が楽しみです。
また、この『クロワデュノール』に新馬戦で2着(0.4差)に負けたのが、今週のサウジアラビアロイヤルカップに特別登録のある『アルレッキーノ』です。
◆ヤマニンサルバム
◇血統短評
▶お母さんの『ヤマニンエマイユ』はJRAで1200~1600mで6勝を挙げたスピード馬で、産駒が5頭中3頭がJRAで勝利を挙げており、その多くの産駒が1200~1600mとお母さんのヤマニンエマイユ同様にスピードタイプの競走馬です。
▶ヤマニンサルバムはお母さんの『ヤマニンエマイユ』が16歳時の産駒となります。
▶配合型としては、お母さんのヤマニンエマイユが『トニービン×Danzigのニックス』を持っていることと、血統奥深くにはなりますが、『Hyperionを12本内包』しており、成長力があってタフさと底力を感じる血統構成です。
▶この血統構成が、ヤマニンサルバムの前受けをして、早めに仕掛けてゴール前で失速をしながらも、粘り込む競馬の源泉になっているという評価です。
▶ヤマニンサルバムとしては自分の持ち味を発揮するには、道中で自ら動いて行って勝ちに行く競馬、後続勢になし崩し的に脚を使わせる競馬がベターという見立てです。
◆毎日王冠/1週前展望
▶メンバー構成的には『ローシャムパーク』『ヨーホーレイク』『ホウオウビスケッツ』『ヤマニンサルバム』『エルトンバローズ』の古馬の重賞馬に対して、
▶3歳牡馬の『ダノンエアズロック』『シックスペンス』『オフトレイル』がどの程度通用するのかが、馬券を予想する上での焦点となりそうです。
▶今年(2024年)の3歳牡馬は日本ダービーまで辿り着けた馬のレベルが相当高く、『シックスペンス』も『ダノンエアズロック』もダービーでは勝ち馬に1秒以上離されてはいますが、実質後半5F勝負の超スローペースのレースであったことを考慮すると、着差は前半のポジションの差に起因する側面があり、さほど気にする必要はないという見立てをしており、古馬の骨っぽいメンバーが揃った今回の毎日王冠でも、展開次第では勝負になっても不思議ないという見立てです。
▶東京競馬場は今週から開幕週ですし、馬場コンディションは重要なファクターとなってきそうですので、土曜日の競馬を確認したのちに、最終的な結論を導き出したいと考えています。