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【フェブラリーステークス2025 予想】覚悟のある方だけご確認ください。注目の出走馬を徹底分析しました。

皆さんご機嫌いかがですか。中崎です。
2月23日(日)に東京競馬場で行われます「フェブラリーステークス」に出走予定の注目馬について、『時計分析』『能力評価』『適性評価』を中心に「フェブラリーステークス」への展望をお伝え致します。
フェブラリーステークスを十分に楽しむためにも、各馬の考察は事前知識になりますので、是非最後まで御覧いただければ幸いです。


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◆東京ダ1600mについて

▶今年のフェブラリーステークスは、例年と同じく東京ダ1600mでの開催となります。
▶東京ダ1600mは、スタート地点が2角の奥に設置されており、芝スタートのコースレイアウトです。
▶芝からダートまでの距離が約150m程度と、約9秒程度走行する距離のため、筋肉質なムキムキのダート馬だけではなく、ダート馬の中では細身で非力なタイプでも、スタート直後の加速に不安が少ないため、好走馬のバリエーションに幅がある印象です。
▶東京ダートコースが、他場と比較をして明確に異なるポイントは、直線距離の長さで、東京ダートの直線距離501.6mは、中央競馬の競馬場では最長で、2位が中京ダートの410.7mのため、その差が約90mとなっています。
▶加えて、3~4角のコーナー角度も阪神のダートコースに続いて緩やかな造りとなっており、道中での『加減速』が発生しづらいコースレイアウトです。
▶そのため、コーナー加速が苦手でコーナーで置かれてしまう不器用なタイプでも比較的走り易いですし、逆に加減速を苦にしないギアチェンジタイプにとっては、コーナーでの立ち回りの巧さという持ち味を発揮しづらいコースレイアウトとなっています。

◇枠順別成績

東京ダ1600mは芝スタートで、芝部分を長く走る外枠有利という風潮がありますが、実際はそこまで極端な成績にはなっておらず、フェブラリーステークスの直近10回の結果を見ても、外枠の成績は奮っているとは言えない結果となっています。
また、『2015年以降+3勝C以上+14頭立て以上』の過去の成績を確認しても、連対率は僅かに外枠がトップですが、勝率、複勝率では中枠の成績が優勢となっています。
枠順の傾向としては、中枠に買いたい馬が入ったらラッキーくらいに考えておけば良い程度で、あまり深く考えなくても良さそうです。

◆フェブラリーS/直近10回

▶ペースについては、極端な前傾ラップとなりやすく、前半からしっかりとペースが流れて追走力が試されるため、実力が無いと乗り切れないタフなレースになりやすいのが特徴です。
▶ただ、タフな流れになっても、先行脚質の好走傾向が顕著となっており、昨年のペプチドナイルが正にそのパターンではありますが、持続力戦でタフに粘り込むタイプの先行馬が好走する舞台というのが、フェブラリーステークスの直近5年の傾向となっています。
▶それは、4角の番手を見ても分かる通りで、馬券内馬の4角通過順位が、ゴールまでの間に逆転するパターンよりも、4角で前を走っている馬がそのまま逆転されずにゴールを迎えており、純粋に前有利という傾向が表れている点は抑えておきたいポイントです。
▶また、東京ダ1600mのコースレイアウトでも解説をした通り、他場でコーナーで置かれてしまう不器用なタイプでも比較的走り易く、逆に立ち回りが巧いタイプの持ち味が発揮しづらいコースレイアウトで、中央競馬のもう一つのダートGⅠである中京ダ1800mの『チャンピオンズカップ』と比較をすると、3~4角の内外の通る位置に大きな差があります。
▶チャンピオンズカップは3~4角で内ラチからなるべく近い位置で器用に立ち回った馬が好走する傾向が強烈に強いことと比較をして、フェブラリーステークスは3~4角で外を回しても不利になりづらく、むしろコーナーで減速をしないように外を回した方が無難なコースレイアウトとも言えます。

▶ということで、フェブラリーSの予想を組み立てるにあたっては、

① 前傾ラップ+タフな消耗戦で粘れる持続力
② 4角で好位に取り付く先行力
③ ギアチェンジ型は持ち味が発揮しづらく割引

これらの適性を意識して有力各馬の考察をしていきます。


🏇エンペラーワケア(牡5/58㎏)/横山武/中14週

◇時計分析

▶エンペラーワケアが勝った昨年の武蔵野ステークスは、ドルチェモアがレース前半で飛ばしたこともあり、稍重、重を含めても前半3Fが2010年以降で最速の時計を計時しています。
▶ただ、走破時計は良馬場開催ということを差し引いても、ダントツに遅い【1:36.0】で、時計面では評価を上げづらいのが正直なところです。
▶また、武蔵野ステークスの勝ち馬の翌年のフェブラリーステークスでの成績も直近10年は概ね芳しくなく、『ノンコノユメ』と『ベルシャザール』の2頭が馬券内に絡んだのみで、東京ダ1600mという同条件で施行されるレースの勝ち馬としては、フェブラリーステークスとの親和性が低い点も気掛かりです。

◇能力評価

▶前走の『武蔵野ステークス』は、3F毎のラップで前半33.8秒-後半37.1秒の前傾3.3秒で、差し馬が台頭する展開を、内ラチ沿いの好位で立ち回る競馬。
▶しかしながら、進路を内に取った宿命でもありますが、直線で進路を無くし、2度も待たされて踏み遅れる競馬となりながらも、しっかりと差し切る競馬での勝利でした。
▶時計的な評価は先程述べた通りですが、鞍上の誘導にしっかりと応えられる操縦性は素晴らしいという評価です。
▶なお、昨年の欅ステークスでは、今回人気を分け合うことになりそうな『コスタノヴァ』と対戦しており、エンペラーワケアの方が2㎏斤量を背負った中で僅差の勝負をしています。
▶ただ、明確なGⅠ級との対戦はほぼ無いに等しいため、今回が試金石の一戦となりそうです。

◇適性評価

▶前走の『武蔵野ステークス』から中14週のローテーションで、『休み明けの一戦』となりますが、レース間隔を開けてもしっかりとパフォーマンスを発揮してきている馬なので、特段問題ないという見立てです。
▶1週前追い切りですが、栗東坂路で2頭併せでの調整。
▶2/12(水)の栗東坂路全体で『モズメイメイ』の4F【49.9秒】に次ぐ、4F【50.0秒】を計時しており、かつ終い2F【11.9-11.6】と加速ラップを計時するなど、抜群の調整内容をこなしています。
▶フォトパドックを見た評価ですが、トモの筋肉量には目を見張るモノがあり、前駆の発達とクビ差しの逞しさを含めてパワーを感じる重厚な馬体という評価です。

◇フェブラリーステークスでのポイント

▶『エンペラーワケア』については、東京ダートは1400mでも1600mでも重賞で結果を残している舞台で、適性は問題ないという評価です。
▶また、ダート馬としてイン追走を苦にすることなく立ち回れる点はセールスポイントの一つという見解です。
▶フェブラリーステークスで求められる先行力には申し分のないモノを持っていますが、器用に立ち回ることと、瞬発力の高さでアドバンテージを生み出すタイプでもあるので、タフな消耗戦になって持続力を問われる展開になった場合に、他馬に適性面で劣後する可能性がありますが、ここまでのレースでの安定感などを考慮すると馬券的には外せない1頭という見解です。


🏇ガイアフォース(牡6/58㎏)/長岡/中11週

◇能力評価

▶前走の『チャンピオンズカップ』は、3F毎のラップで前半36.0秒-後半36.9秒の前傾0.9秒で、勝ち馬の『レモンポップ』こそ逃げ切りましたが、2着以降は差し馬が台頭する展開を、ガイアフォースは出遅れ+16番枠から終始馬群の外を回る距離ロスの多い競馬で、中京ダートのセオリーとは真逆の競馬内容でドツボに嵌ってしまい、3.6秒差15着と大敗を喫しています。
▶但し、昨年はチャンピオンズカップの大敗以外は評価が出来るレースばかりで、初ダートだったフェブラリーステークスでは『ペプチドナイル』の0.2秒差2着に好走。
▶続く安田記念では香港最強馬で日本馬の天敵『ロマンチックウォリアー』相手に0.3秒差4着と、芝ダートを問わずに東京1600mにおいて、ハイパフォーマンスを連続で披露しており、地力の高さはしっかりと証明済みという評価です。

◇適性評価

▶前走の『チャンピオンズカップ』から中11週のローテーションで、器用さが求められる中京ダートから、不器用なタイプでも能力を発揮しやすい東京ダートへの舞台替わりはプラスという評価です。
▶1週前追い切りですが、栗東坂路で2頭併せでの調整。
▶終い重点の調整も、併走馬に遅れる内容となっており、調教で抜群の動きを見せるタイプのガイアフォースとしては物足りない調整内容という印象です。
▶フォトパドックを見た評価ですが、胴回りにゆとりがあり、背中も長目で持続力に秀でたタイプという評価です。
▶スラっと見せる体型ということもあり、芝でも重賞を制するなど好走をしていますが、厳しいペースになりやすいダートの上級条件では、追走面で他馬に劣後する部分もあるという見立てです。

◇フェブラリーステークスでのポイント

▶『ガイアフォース』については、大跳びで持続力タイプということもあり、器用さが求められない東京コースはベストの舞台という見立てです。
▶母父『クロフネ』経由の『Deputy Minister』由来の持続力が、ガイアフォースにとっての最大の武器で、堅実な末脚は東京コースの長い直線でこそという評価ですが、追走力と操縦性の面で、ポジション取りに行って好位で立ち回れるタイプではないだけに、勝ち切るとなると、展開の恩恵が欲しいという見解です。
▶また、昨年のフェブラリーステークスは道中で周りに馬がおらず、砂被りの影響が少なかったですし、直線もスムーズに外に持ち出して進路確保が出来ており、ガイアフォースにとってレース全体が比較的スムーズに運べての好走だったこともあり、それを踏まえると、再度の好走にも展開の味方は必須という見立てです。


🏇コスタノヴァ(牡5/58㎏)/R.キング/中2週

◇時計分析

▶根岸ステークスの勝ち馬でいうと、レース後半3Fが【36.0秒未満】の上りが速いレース展開で勝ち切った馬が、直後のフェブラリーステークスでの好走に繋がっているという過去の傾向となっています。
▶その観点で評価をすると、今年の根岸ステークスの勝ち馬『コスタノヴァ』は、走破時計【1:22.6】こそ水準級ではありますが、レース後半3F【36.9秒】と時計が掛かったレースとなっている点は気掛かりで、あくまで過去の傾向との比較にはなりますが、評価を上げづらいという印象です。
▶逆に昨年の根岸ステークスの勝ち馬『エンペラーワケア』は、レース後半3F【35.8秒】と優秀な水準の後半時計のレースを勝ち切ってはいますが、コスタノヴァとは対照的で、走破時計【1:24.1】が直近10回の根岸ステークスで最も遅く、走破時計の物足りなさが際立つという評価です。
▶ですので、今年のフェブラリーステークスは新旧の根岸ステークスの勝ち馬2頭が特別登録をしていますが、どちらも一長一短があるという評価で、いずれにしても、過去の『根岸ステークス』→『フェブラリーステークス』を連勝した馬たちとの比較では物足りなさを感じるという評価です。

▶ダートのレースは走破時計の速い順番で並べると、どうしても馬場状態が渋ったコンディションの方が走破時計が速くなりますが、『コスタノヴァ』が昨年の良馬場の欅ステークスで計時をした【1:21.9】という走破時計は、2010年以降では最速タイ、良馬場に限れば単独で最速で、なおかつ前半3F【35.0秒】とペースが遅かったことを考慮すれば、相当優秀な走破時計と評価をして差し支えない水準という評価です。
▶加えて、レース後半4F【46.9秒】という時計も、2010年以降では最速で、後半時計が優秀なレースを、上り3F最速で勝ち切っている点は、能力面で評価を上げるべき指標の一つです。
▶その観点で評価をすると、昨年の欅ステークスで『コスタノヴァ』が計時した走破時計と、後半時計は秀逸という見解です。
▶で、比較として、タガノビューティーが、2021年の欅ステークスで、前半3F【33.9秒】と速いペースの中で、ペースの恩恵を受けて、速い走破時計を計時した時計内容よりも、『コスタノヴァ』の後半時計が優秀で、走破時計も優秀な時計を上位評価すべきという見解です。

◇能力評価

▶前走の『根岸ステークス』は、3F毎のラップで前半33.9秒-後半36.9秒の前傾3.0秒で、先行勢が相当苦しい差し決着の展開を、道中は内ラチ沿いで我慢をして、直線でカラ馬を上手にやり過ごした上で、外から瞬発力の違いで抜け出す圧巻の競馬内容だったという評価です。
調教も相当動いていて調子の良さも際立っていましたが、ペースが嵌った感があったのは事実です。
▶ただ、出遅れ癖を抱えた馬ですが、スタートに改善の兆しが見えたのが収穫で、道中で無理なく脚を溜められれば、条件戦とはいえ東京ダ1600mでも他馬を圧倒していた馬で、1F距離を延長しても問題はなさそうという見立てです。
▶しかしながら、相性の良い前哨戦を圧巻の競馬で勝利したものの、ダート重賞の強豪とは、欅ステークスで対戦をした『エンペラーワケア』との対戦程度となっており、ここまでのレース経験値を考慮すると今回が試金石の一戦という評価をしています。

◇適性評価

▶前走の『根岸ステークス』から中2週のローテーションで、デビューしてからここまで、中10週よりも短いレース間隔で競馬をした経験がない馬なので、正直、やってみないと分からないという以外に評価のしようがないという見解です。
▶1週前追い切りですが、美浦南Wで単走での調整。レース間隔が詰まっているため、流す程度の調整内容という印象です。
▶フォトパドックを見た評価ですが、胸が深く心肺機能に秀でていそうな体型で、そもそも前駆と後駆のバランスが良く、馬体の造りとしては隙がないという評価です。

◇フェブラリーステークスでのポイント

▶『コスタノヴァ』については、東京競馬場への適性は全く心配はいらないという評価です。
▶ある程度、好位で立ち回って、直線で持ち味の瞬発力で抜け出す競馬は、今回が初のGⅠ挑戦ではありますが、今年のメンバーであれば、十分に太刀打ちできるという見立てです。
▶あとは、未経験のレース間隔でパフォーマンスが上がるのか、下がるのかは走ってみないと結果は分からないという点と、この記事作成時点で鞍上未定となっている点がどう影響するかではないでしょうか。


🏇サンデーファンデー(牡5/58㎏)/鮫島駿/中3週

◇時計分析

▶中京ダ1800mと東京ダ1600mとでは、冒頭のコース解説でも述べた通り、求められる適性のベクトルが異なるため、距離は1Fしか違いはないものの、両方の条件のレースで好走する難易度は高いという見立てです。
▶『インティ』の走破時計【1:49.8】は前半のペースと、後半時計の優秀さなどを考慮すると抜きん出た好時計で、引き続きのフェブラリーステークスでも、結果が出ているのは納得です。
▶また、『コパノリッキー』の【1:50.9】と『グレープブランデー』の【1:51.0】も、インティの時計が基準となっているので、物足りなく映りますが、十分に評価が出来る走破時計で、この2頭もフェブラリーステークスで結果が出ている点がポイントです。
▶サンデーファンデーについては、走破時計【1:50.6】はフェブラリーステークスの好走水準には届いており、及第点の評価が出来ます。
▶ただ、懸念点を挙げるとすると、前半3F【37.2秒】というペースがネックとなりそうで、逃げ先行馬としてペースメイクする馬としては、プロキオンステークスよりも、ハイペース+距離短縮となるフェブラリーステークスのレース展開にどこまで対応が出来るかが焦点となりそうです。

◇能力評価

▶前走の『プロキオンステークス』は、3F毎のラップで前半37.2秒-後半37.3秒の前傾0.1秒で、差し馬も比較的台頭しており、脚質的にはフラットな展開の中、サンデーファンデーは最内枠を生かして逃げ切る競馬で、ゴール前で2着サンライズジパングの猛追を凌ぎ切っています。
▶鞍上もレース後のコメントで『絶対に行こうと考えていた』『ハイペースで行っても、バテないスタミナや持久力が強み』と評価していた通りの走りで、流石にラストは脚が上がりましたが、中京ダートのお手本のような走りでした。
▶あとは、先ほどの時計比較でも述べた通り、フェブラリーステークスでのペース対応が鍵で、近走では2走前の『ペテルギウスステークス』で『ミトノオー』が作った前半3F【35.8秒】というペースに付いて行って勝利していますが、このペテルギウスステークスのペースでも、直近10年で最も遅いフェブラリーステークスの前半3Fのペースと同程度で、フェブラリーステークスの直近10年の前半3Fの平均より【1.0秒程度】遅いペースという点は頭に入れておいた方が良さそうです。

◇適性評価

▶前走の『プロキオンステークス』から中3週のローテーションで、東京ダートは3歳2月のヒヤシンスステークス以来の一戦となります。
▶1週前追い切りですが、栗東坂路で2頭併せでの調整。
▶レース間隔は詰まりますが、4F【52.5秒】はこの馬なりで、ラスト1Fでやや時計が掛かるラップを計時しているのもこの馬なりなので、状態は良い意味で平行線という印象です。
▶フォトパドックを見た評価ですが、トモの筋肉量が豊富で腰高の体型をしており、胴回りがシャープで、軽いスピードと持続力に秀でたタイプという評価です。
▶地方ダートの経験がないので断言は出来ませんが、中央ダートの時計が出る砂質の方が適性は高いという見立てです。

◇フェブラリーステークスでのポイント

▶『サンデーファンデー』については、先行力と持続力を兼ね備えていることから、東京ダ1600mへの適性は一定水準以上は持ち合わせていると評価しますが、展開面と距離短縮と同型馬の存在がネックで、評価を上げづらいという見立てです。
▶また揉まれる競馬で良い結果が出ている訳ではないので、サンデーファンデーが好走するには、ハナは切れなくても、道中で包まれないポジションでの競馬が必須となりそうです。
▶また、瞬発力勝負になってしまうと東京競馬場の長い直線では他馬に劣後するという評価をしているので、直線入口で後続馬との距離感が詰まっていると苦しくなるため、相当積極的に乗らないと決め手比べで後続馬に飲み込まれる展開となりそうです。


🏇サンライズジパング(牡4/58㎏)/幸/中3週

◇時計分析

▶直近10回のみやこステークスの勝ち馬で、翌年のフェブラリーステークスで馬券内に好走したのは『インカンテーション』くらいという過去の結果となっています。
▶京都ダ1800mと東京ダ1600mとでは、リンクする部分が全くないとは思わないので、JBC競走との日程上の都合もあって、みやこステークスのメンバーレベルが手薄な傾向にあると考える方が妥当という印象です。
▶走破時計は馬場を考慮しても『エスポワールシチー』の時計が優秀で流石GⅠ級の競走で9勝を挙げた馬という評価です。
▶サンライズジパングの後半5F【61.7秒】と走破時計【1:49.7】については、時計が出やすい重馬場ということを考慮すると物足りない時計ですが、3歳馬という点と、重馬場発表でしたが時計が速いというコンディションでもなかった点は考慮が必要という見立てです。
▶時計面では評価が上げづらいのは事実ですが、昨年のみやこステークスの上位馬は2着アウトレンジが次走で浦和記念を勝利、3着馬ロードアブニールが次走で師走ステークスを勝利するなど、次走で活躍をしていることを勘案すれば、フェブラリーステークスに繋がるかどうかは別として、時計面ではなくメンバーレベルとしては水準以上のレベルだったという評価が妥当という見解です。

◇能力評価

▶前走の『プロキオンステークス』は、3F毎のラップで前半37.2秒-後半37.3秒の前傾0.1秒で、脚質的にはフラットな展開の中、サンライズジパングは3~4角で内ラチから6~7頭分程度、外を回しながら加速する中京ダートでは御法度の競馬。
▶自力の高さで時計差なしの2着まで詰め寄りましたが、並の馬なら直線で早々と脚が上がってしまっていても仕方がないくらい大味な競馬をしています。
▶この競馬内容はサンライズジパングのストライドの大きい走りと、豊富なスタミナとが、折り重なった結果ではあるので、この馬を好走させるためには必須の一つの個性という見立てです。
▶芝でも2歳時のホープフルステークスで、昨年の有馬記念を勝利したレガレイラに直線で不利がありながら3着と好走した実績もあり、ポテンシャルの高さは十分で、加えて3歳時に中央ダート重賞を勝ち切っている点も評価が高く、明け4歳世代のダート馬の層の厚さもあって、能力程は評価をされていないという印象です。

◇適性評価

▶前走の『プロキオンステークス』から中3週のローテーションで、昨年9月の『不来方(こずかた)賞』からコンスタトにレースを使って来ており、約7ヶ月間で6走目となるため、流石に上積みはどうかと思いますが、ただ昨年10月の『ジャパンダートクラシック』以降、レース毎に馬体重を増やしてきている点にはタフネスを感じます。
▶1週前追い切りですが、栗東坂路で単走での調整。
▶レース間隔も詰まっていることもあり、軽めの調整という印象です。
▶フォトパドックを見た評価ですが、脚長でストライドの大きな走りをするタイプという見立てで、マイル戦への距離適性は置いておいて、東京ダートのコーナー角度の緩さに対する適性は高そうです。
▶また骨格も骨太で、体格からも俊敏性よりもパワーに寄ったタイプという見立てで、加速にも時間を要することから東京の長い直線はプラスという見立てです。

◇フェブラリーステークスでのポイント

▶『サンライズジパング』については、プロキオンステークス、チャンピオンズカップと直近2走の中京ダ1800mは、大跳びのタイプとしては適性的に好走の難易度が高い舞台だったという評価で、その中でも2戦とも3~4角で大外をぶん回して上位に食い込む走りは、ポテンシャルの高さの現れという見立てです。
▶距離短縮となる東京ダ1600mでは、追走面で他馬に劣後する可能性が高そうですが、脚力は水準級以上のレベルにあるという見立てで、直線勝負で好位で競馬する有力馬相手にどこまで迫れるかではないでしょうか。


🏇タガノビューティー(牡8/58㎏)/石橋脩/中2週

◇能力評価

▶前走の『根岸ステークス』はスタート直後に落馬競走中止となっています。
▶2走前の『JBCスプリント』は、残り400m付近で先頭に並びかける積極策で、直線では4角で内を捌いて来た『チカッパ』との叩き合いを制して悲願のJpnⅠ初制覇という競馬内容でした。
▶ただ、相手関係としては手薄だったという評価ではあるので、明け8歳馬にもなるので、全盛期と比較して能力が落ちていないという評価には至らないという見立てです。
▶どうしても後方からの競馬になってしまうので展開に左右される馬ではありますが、GⅠ級の競走でも常に掲示板内にはねじ込んで来る実力を持っており、近年のダ1400~1600mの重賞戦線では十分に存在感を発揮している1頭という印象です。

◇適性評価

▶前走の『根岸ステークス』から中2週のローテーションで、前走が落馬競走中止とはいえ、カラ馬としてレースに参加しており、ある程度の負荷は掛かっていると考えた方が良さそうです。
▶1週前追い切りですが、2/12(水)~2/13(木)に坂路とコースには入っていますが、時計は出しておらず、レース間隔が詰まっているとはいえ、調教時計が1本飛んでいる形にはなるので、状態面の見極めが難しいという印象です。
▶フォトパドックを見た評価ですが、後肢が曲飛構造となっており、加速した時のしなやかさは上質なモノがありますが、0から1に加速するスタートでのテンのダッシュ力には甘さがあるという評価です。
▶胴回りの造りに余裕がありますが、ストライドが伸びるよりもピッチがしっかりと上がるタイプのフットワークなので、馬群を捌く競馬は苦にしないという見解です。

◇フェブラリーステークスでのポイント

▶『タガノビューティー』については、明け8歳でここがラストランとなる予定とのことです。
▶流石に追走力で他馬に譲るため、強引に好位に取り付くなど、これまでの競馬からガラッと変えてくることは想定しづらく、これまで通り最後の直線で末脚を生かす競馬でどこまで上位に迫れるかにはなって来そうです。
▶そうなると、展開がタガノビューティーに向くかどうかが焦点となりそうで、昨年のフェブラリーステークスで『ドンフランキー』が引っ張ったペースと比較をして、今年がどれだけペースが流れるかですが、今年も先手を主張したい馬が何頭が揃ってはいるものの、流石にドンフランキーが作った昨年以上のペースにはなりづらいと見ており、末脚勝負に賭けるタガノビューティーにとっては苦しい展開となることも想定されそうという見立てです。


🏇ペプチドナイル(牡7/58㎏)/藤岡佑/中11週

◇時計分析

▶直近10回のフェブラリーステークスでは、昨年のペプチドナイルが勝ったレースが最も前半3Fが速い時計で入っており、かつ後半はしっかりと時計を要する『消耗戦』だったという評価です。
▶ペプチドナイルは、消耗戦を4角4番手+残り3F地点で先頭と0.3秒差と、好位から粘り込む持続力で凌ぎ切ったという競馬内容で、能力がなければ出来ない競馬だったという評価です。
▶直近10年の勝ち馬を見ても、『ゴールドドリーム』『コパノリッキー』『レモンポップ』『カフェファラオ(の1勝目)』など、後にGⅠ級のレースを複数勝利した馬たちも、前半が流れる厳しいペースを、前受けして勝ち切る持続力に秀でた馬が多かった印象です。
▶ダート競走はGⅠ級のレースでも芝のレース程、展開に幅がなく、持久力が試される消耗戦になりやすい傾向があるので、持続力の高さがGⅠ勝利を積み重ねるためには必須の適性になっていると考えて差し支えないです。
▶ですので、ペプチドナイルも持続力では、過去の名馬に負けない水準で走ってはいますが、ペースと比較をして昨年は勝ち時計が伸び悩みましたし、そもそもフェブラリーステークス勝利時が6歳ということもあり、その後の伸び代の面で、過去の名馬たちに及ばない部分が、少なからずあったという評価です。

◇能力評価

▶前走の『チャンピオンズカップ』は、3F毎のラップで前半36.0秒-後半36.9秒の前傾0.9秒で、勝ち馬の『レモンポップ』こそ逃げ切りましたが、2着以降は差し馬が台頭する展開を、4角2番手から逃げるレモンポップを負かしに行く正攻法の競馬で、直線では差し馬に交わされてはしましたが、0.4秒差5着と地力の高さを示してくれました。
▶展開的に苦しい競馬になった側面はありますが、最後の脚の上がり方を見ると、距離も1F長かった印象です。
▶直線SPの高さや瞬発力を求められるよりも、ラスト1Fでガクッとラップが遅くなるような消耗戦でこそ輝くタイプという評価です。

◇適性評価

▶前走の『チャンピオンズカップ』から中11週のローテーションで、休み明けでも、レース間隔を詰めても特段問題ないタイプという見立てです。
▶1週前追い切りですが、栗東坂路で2頭併せでの調整。
▶この馬なりに順調な調整で、2/15(土)にも栗東坂路で時計を出しており、4F【50.4秒】と素晴らしい時計を計時していることからも状態面に不安はないという見解です。
▶フォトパドックを見た評価ですが、お腹のラインも、背中のラインにも伸びがある造りで、持続力を生かす粘り強い走りが合っている体型という印象です。
▶クビ差しに力強さがあり、腹袋もがっしりとしていることから、パワーを前面に出した馬力型という評価です。

◇フェブラリーステークスでのポイント

▶『ペプチドナイル』については、ペースがしっかりと流れる展開が理想で、昨年と同様に好位で立ち回って先に抜け出す競馬が好走への近道となりそうという見立てです。
▶個人的には昨年のメンバーよりも東京適性に魅力がある馬が多いという評価なので、昨年と同程度のパフォーマンスだと勝ち切るまではどうなのかなという見解です。


🏇ミッキーファイト(牡4/58㎏)/戸崎圭/中8週

◇能力評価

▶前走の『名古屋大賞典』は、残り4F地点の勝負所で2番手追走から逃げる『ノットゥルノ』を捕まえに行く競馬。
▶地方交流重賞では珍しく、7着までが勝ち馬から0.4秒差以内の僅差の競馬内容で、斤量60㎏のノットゥルノを時計差なしのクビ差凌ぐ走りではありましたが、+14㎏という馬体増もあり、名古屋大賞典でのミッキーファイトの走り自体はそこまで強調する部分はなかったという評価です。
▶ただ2走前のジャパンダートクラシックでは、フォーエバーヤングがBCクラシックへの海外遠征を控えた状態ではありましたが、0.2秒差まで詰め寄る走りが出来ていたことからも、明け4歳世代のダート馬では2番手評価が妥当という見立てです。
▶ユニコーンステークスで、4角~直線に掛けて狭い所に入って踏み遅れた以外はしっかりと勝ち切る競馬が出来ており、通常の年なら世代トップの評価を受けてしかるべきポテンシャルを持った1頭という見解です。

◇適性評価

▶前走の『名古屋大賞典』から中9週のローテーションで、東京競馬場はデビュー戦以来の一戦となります。
▶1週前追い切りですが、美浦南Wで3頭併せでの調整。
▶一杯に追う併走馬を直線で楽々と突き放す走りで状態面に不安はなさそうです。
▶調教時計については元々速い時計が出るタイプということもありますが、6F【79.6秒】と水準級以上の時計を計時しています。
▶フォトパドックを見た評価ですが、全体的にコロンとした筋肉質なタイプで距離短縮でのマイル戦がダメなタイプではなさそうです。
▶ただ、重厚感を感じるパワフルな馬体であることには間違いないので、時計勝負になると苦しくなってしまうかも知れません。

◇フェブラリーステークスでのポイント

▶『ミッキーファイト』については、2022年チャンピオンズカップを差し切ったジュンライトボルトが半兄にいる血統背景ではありますが、タイプ的に兄が切れ味に秀でていたことと比較をすると、ミッキーファイトはバテない末脚を武器にする持続力型という印象です。
▶地方交流重賞の2000m戦からの距離短縮となると、追走スピードの面で不安があるという見立てですが、道中で後方に置かれず、中団くらいのポジションで回って来て直線を迎えることが出来れば、脚力的には十分に通用する相手関係という評価です。


◆フェブラリーステークスのまとめ

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