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【京成杯2025 予想】クラシックへ向けて素質馬が大集結!クロワデュノールへ挑戦状を叩きつけるのはあの馬!?京成杯を徹底考察!

皆さんご機嫌いかがですか。中崎です。
1月19日(日)に中山競馬場で行われます「京成杯」に出走予定の注目馬について、『時計分析』『血統考察』を中心に「京成杯」への展望をお伝え致します。
京成杯を十分に楽しむためにも、各馬の考察は事前知識になりますので、是非最後まで御覧いただければ幸いです。


この度『馬券のミカタ』さんよりお誘をいただき、推奨馬を投稿することとなりました。
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◆中山芝2000m(内)について

▶今年の京成杯は例年と同じく中山芝2000m(内)での開催となり、Cコース替わり2週目(5日目)となります。
※今年は昨年末のAコースから、お正月開催でBコース(2日間)を一度挟む形となっています。

▶スタート地点が4角と直線の合流地点付近に設置されており、1角の飛び込みまでが400m程度と距離があるため、逃げ先行馬の先手争いに関しては、内枠・外枠による有利不利が比較的フラットなコース形態となっています。
▶但し、内回りコースでコーナー角度も急ですし、4度コーナーを回る周回コースですので、脚質に関係なく、内ラチ沿いから離れずに回って来れる馬が距離ロスの面から有利なので、外枠に入って馬群に潜り込めず、終始外を回される競馬を強いられそうな馬は割引が必要です。

◇枠順別成績

▶京成杯の直近10回の枠番別成績を確認すると、枠順によって『勝率』に大差はありませんが、『連対率と複勝率』は1~3枠の内枠が有利で、7~8枠の外枠の成績が奮っていません。
▶7~8枠の40頭の内、34頭が着外となっていますが、着外34頭の脚質を確認すると、『中団から後方』で競馬した馬が26頭と大半を占めており、成績が奮っていない理由は、枠順の影響もありますが、道中のポジション取りの影響もありそうです。
▶なお、『2015年以降+3勝C以上+14頭立て以上+馬齢制限なし』の過去データも確認をしておくと、4~6枠の中枠の勝率、連対率、複勝率が成績が良くて、7~8枠の『複勝率』の成績だけが奮っていない結果となっているので、外枠を引いた中団から後方での競馬を強いられそうな、行き脚が付きづらい馬は、割引するくらいの考え方で特段差し支えないという見立てです。

◆京成杯/直近10回

▶ペースについては、前半~中盤はゆったり流れて、後半に加速をする『後傾ラップ』になる傾向が強いです。
▶但し、決着脚質は『外差し』が優勢となっており、4角で二桁番手で回って来ても勝負になるケースもあるので、後半の脚力が求められる印象です。
▶また、昨年(2024年)は『ダノンデサイル』『アーバンシック』と2頭のクラシック勝ち馬を輩出していますし、2023年も皐月賞馬『ソールオリエンス』と、NHKマイルカップ勝ちの『シャンパンカラー』、2018年は皐月賞3着馬『ジェネラーレウーノ』と、日本ダービー3着馬『コズミックフォース』を輩出しており、クラシックを含む世代限定GⅠに繋がる重賞という位置付けを確保しつつあります。
▶ダノンデサイルが勝った昨年は後半4Fのラップが【12.4-11.9-11.3-11.6】と、ラスト1Fの失速率が低く、走破時計と併せて優秀でしたし、ソールオリエンスが勝った2023年も後半4Fのラップが【12.2-12.2-11.7-11.5】と中山芝2000mらしからぬ加速ラップで上がっているなど、優秀な馬が優秀な時計で走っている点は要チェックです。

▶少し蛇足にはなりますが、同じ中山芝2000mで施行され、開催時期も近い、年末の2歳GⅠホープフルステークスと比較すると、ペース自体は多少『前半~中盤が締まったペース』になり、4角でのポジション取りも多少『前寄り』にはなっていますが、比較をするとそこまで大きな差はない印象です。
▶走破時計は、2023年のホープフルステークス以降、2分台前半の決着となっており、冬時期の中山開催の馬場が、時計が出やすい馬場に変容している点は抑えておいた方が良さそうです。

▶中山内回りというコースレイアウトもあり、勝負所である3~4角を機動力を生かして、馬群の外を回りながらも勝負圏内まで押し上げる積極的な競馬をした馬が好走する傾向が強いので『小回り適性』が求められますし、中山特有の『直線急坂の登坂性能』や、近年の速い走破時計にも対応ができる『追走スピード』などに着眼点を置いて、有力馬を考察していきたいと考えています。


🏇インターポーザー(牡3/57㎏)/斎藤新/中6週

◇時計分析

◇血統考察

▶お母さんの『インヘリットデール』はJRAで芝1800~2000mで3勝を挙げた競走馬です。
▶牝系がラスティックベルで、近親にクロノジェネシス、ノームコア、フサイチエアデール、フサイチリシャールが輩出されている血統背景ですが、牝馬に活躍馬が多い牝系でもあります。
▶インターポーザーは、お母さんの『インヘリットデール』が8歳時の産駒です。
▶配合型としては、『Kingmambo×Roberto』のパワー増幅型ニックスとなっており、同じエピファネイア産駒の『デアリングタクト』『ステレンボッシュ』も内包している形で、持続力に長けた血統構成です。
▶また、『Sadler's Wells(4/父母)≒Nureyev(6/母父)』でSpecialを刺激することで、パワーや底力を受け継いでおり、パワフルなフットワークで馬力を前面に押し出して走るタイプに出ているという評価です。

◇京成杯でのポイント

『能力・実績』
▶前走の『2歳未勝利』は、前半5F(62.0秒)のスローペースを4角で捲って、直線入口では先頭に立つ、自らレースを動かす積極的な競馬内容でした。
▶4角で外々を回って進出しており、中京競馬場としては負荷が高い走りをしながらも押し切る力強さはありつつ、スローペースで前半で楽をした分があったこととと、メンバーもそこまで揃っていなかった点を考慮すると、重賞で好走するにはパフォーマンスアップが必須という見解です。

『状態』
▶前走の『2歳未勝利』から中6週のローテーションで、『初の関東への輸送』+『初の右回り』での競馬となります。
▶1週前追い切りですが、調教映像はないですが、栗東坂路での調整。元々、目立つ時計を出すタイプではないので、この馬なりという評価です。
▶中間は坂路で、時計を出しているのは4本程度となっており、年末年始を挟んでいる関係か、金曜追いなども含んでいます。
▶フォトパドックを見た評価ですが、背中のラインがゆったりとして、クビ差しもすっきりとしており、距離は2000m以上が守備範囲というイメージです。
▶仕上がりについては、冬場ということもあり、毛ヅヤはそこまで見栄えがしません。太目残りはなさそうですが、筋肉の張りには成長の余地を残すという見立てです。
▶京成杯の時期になると4月生まれの競走馬でも十分に成長力は足りますが、インターポーザーについては、4月22日生まれということもあってか、現実的な成長度合いは他馬に譲る部分があるという見立てです。
▶追走スピードという観点でも、ここまでの2戦のペースを考えると、一気のペースアップが想定される中で、前走以上のパフォーマンスを出さなければいけないことを考えると、ハードルが高いという見立てです。


🏇ガルダイア(牡3/57㎏)/杉原/中7週

◇時計分析

◇血統考察

▶お母さんの『アステリックス』はJRAで未勝利の競走馬で、産駒にはNHKマイルカップを制した『アエロリット』がいる血統背景です。
▶ガルダイアは、お母さんの『アステリックス』が12歳時の産駒です。
▶配合型としては、『Sadler's Wells≒Nureyev』の組み合わせで、名繁殖牝馬Specialを刺激するニアリークロスを中心とした持続力に長けた血統構成ですが、ガルダイアはシーザリオが持つ『Habitat』に起因するフットワークのしなやかさもあって、爆発力よりも安定感に秀でたタイプです。
▶ただ、安定感というのは別の視点から考察すると、勝ち切れなさにも繋がりやすい側面があり、血統や走りの質から善戦タイプになりそうという見立てをしています。

◇京成杯でのポイント

『能力・実績』
▶前走の『ベゴニア賞』は、2番手で競馬をした『ディアナザール』が1着、逃げた『シンフォーエバー』が2着と前に行った2頭での決着でしたが、ペースを考えると、脚質にバイアスはなく、能力順の決着という評価です。
▶ガルダイアは、『マイルへの距離短縮』と『ペースアップ』に戸惑った部分はありそうですが、メンバーレベルを考えると勝ち切れる相手関係だったこともあり、物足りなさが残るという評価です。

『状態』
▶前走の『ベゴニア賞』から中7週のローテーションで、『初の中山内回り』+『初の右回り』+『距離延長』の一戦となります。
▶1週前追い切りですが、美浦南Wで3頭併せの調整。素軽い脚捌きをしており、長目を追って負荷はしっかりと掛けられている印象です。
▶中間の調整は坂路とコース併用で、時計はコースで3本程度となっており、帰厩してからの調教本数自体は手薄となっています。
▶フォトパドックを見た評価ですが、脾腹の辺りが薄く華奢な印象で、牡馬としては相当細身な体型ということもあって、距離は伸ばして行って良いタイプという評価です。
▶仕上がりについては、トモの筋肉量と張りが良く、皮膚の薄さも目立っていて、状態は良さそうです。
▶ガルダイアについては、前走はマイルの距離が合わなかったこともあり、取りこぼす競馬となっていた印象で、距離延長は大歓迎です。
▶血統的にも中山巧者が多いSpecialを増幅した血統構成という点は高評価で、東京から中山への舞台替わりも歓迎です。
▶爆発的な決め手があるタイプではないので、展開の恩恵も欲しいところですが、無難に上位争いに喰い込んで来れる『能力』と『適性』を持った1頭という評価です。


🏇キングノジョー(牡3/57㎏)/ルメール/中12週

◇時計分析

◇血統考察

▶お母さんの『パレスルーマー』は現役時はアメリカで走っており、これといった競走成績は挙げていません。
▶産駒にはベルモントSやメトロポリタンHを勝って種牡馬として『ジャンタルマンタル』を輩出した『パレスマリス』や、2023年の天皇賞春を制した『ジャスティンパレス』、ステイヤーズSを勝利した『アイアンバローズ』を輩出した優秀な繁殖成績という評価です。
▶キングノジョーは、お母さんの『パレスルーマー』が19歳時の産駒となります。
▶配合型としては、『Robertoクロス(4×4)』を中心としたパワーと馬力に秀でた血統構成で、そもそもお母さんの『パレスルーマー』が『Nureyev系のRoyal Anthem×Roberto系のRed Ransom』という組み合わせで、重厚でスタミナ色が強い血統構成で、距離は伸ばして良いタイプという見立てです。
▶キングノジョーは馬体重が前走時に444㎏と小柄ですが、半兄のジャスティンパレスも3歳春は450㎏前後の小柄な馬で、4歳春に馬体重を一気に増やしてパフォーマンスを一段階上に引き上げた馬でした。
▶兄弟の成長曲線を考慮すると、キングノジョーも3歳秋以降に本格化するタイプという見立てです。

◇京成杯でのポイント

『能力・実績』
▶前走の『2歳新馬』は前半4F(50.5秒)のスローペースを、4角~直線序盤に掛けて馬群に包まれながらも、馬群を割って抜け出す競馬で、余力を持っての完勝でした。
▶2着馬が怪我の影響で次走を走っていないので、メンバーレベルを決めつける段階ではありませんが、4着以下の次走以降の成績は奮っていない点を考慮すると、重賞で好勝負するには相当パフォーマンスを上げて来ないと苦しいという評価です。

『状態』
▶前走の『2歳新馬』から中12週のローテーションで、『初の中山内回り』+『初の右回り』での競馬となります。
▶1週前追い切りですが、調教映像はありませんが、1月10日(金)に6F(81.4秒)-1F(11.4秒)と、全体時計もラスト1Fも負荷を掛けた好時計を計時出来ています。
▶中間の調整は坂路とコース併用で、6本程度時計は出しており、特にコースでの時計は、明け3歳馬としてはしっかりとした時計を計時が出来ており高評価です。
▶フォトパドックを見た評価ですが、小柄ではありますが、クビ差しに力強さがあり、トモの筋肉力が豊富でバランスの良い体型です。特に腹回りのしなやかさは秀逸でRobertoっぽいボテっとした腹袋ではありません。
▶仕上がりについても、毛ヅヤの良さは目立ちますし、皮膚も綺麗で、小柄ということもありますが、無駄肉はなく良い状態です。
▶キングノジョーについては、状態面の充実度は高いという見立てですし、血統背景から中山芝2000mという舞台にも適性は高そうです。
▶ただ、そもそもの成長度合い、完成度や、前走からのペースアップに対応する追走スピードの面で、小柄な馬ということもあり、他馬に劣後する可能性があるという見立てで、前走から中12週というレース間隔の間にどれくらい成長が出来ているかが焦点となりそうです。
▶個人的には活躍する舞台は、もう少し先にありそうという見立てですが、状態の良さの手助けがあれば、現状の完成度でも上位に迫れるポテンシャルは持っているという評価です。


🏇ゲルチュタール(牡3/57㎏)/三浦/中6週

◇時計分析

レコード決着はペースが前半から流れているケースが多く、今年のヴィンセンシオが勝った葉牡丹賞も例に漏れず、前半3Fは直近10年では最速の【34.3秒】で、2位の【34.8秒】よりも0.5秒も速いペースでした。
ただ、中盤の4Fが49.2秒とペースダウンしたことで、後半に時計を稼いだ側面もあって、脚力も相当高い水準となっており、走破時計と後半時計が上手く合わさった中で計時をされた優秀な時計という評価をしています。
ちなみに競馬場を問わず、2歳時に芝2000mで1分58秒台で走った馬は、1986年以降では、ウィズグレイス、リトルジャイアンツ、ヴィンセンシオ、ゲルチュタール、グランデマーレの5頭のみで、リトルジャイアンツについては東京競馬場と中山競馬場でそれぞれ1分58秒台の時計を計時しています。
昨年から顕著ではありますが、中山の冬開催の芝の馬場が、時計が相当出やすい状態になっているという見解です。

◇血統考察

▶お母さんの『キラービューティ』はJRAで芝とダートの1400mで4勝を挙げた競走馬で、キラービューティの半弟には2021年のホープフルステークスの勝ち馬『キラーアビリティ』がいる血統背景です。
▶ゲルチュタールは、お母さんの『キラービューティ』が8歳時の産駒です。
▶配合型としては、『Seattle Slewクロス(5×6)』+『Icecapade(2本/母方)』の影響を感じるストライド型のフットワークで走るタイプで、末脚の持続力に秀でいる血統構成です。
▶その反面、コーナーでの立ち回りや、エンジンの掛かりの遅さ(ズブさ)という欠点も抱えており、現状は東京競馬場の方がベターという見解です。
▶ただ、『Blushing Groomクロス(5×5)』+『Haloクロス(6×4)』を内包しており、血統だけを見ると小回りコースをこなせるだけの俊敏性や瞬発力は兼ね備えている血統背景だけに、中山内回りが全くダメと言い切れない点が悩ましい存在です。

◇京成杯でのポイント

『能力・実績』
▶前走の『葉牡丹賞』は、前半3Fのペースが流れて、4F目と5F目でペースが緩んで、後半5Fは12.0秒以下のラップが続く持続力戦となっており、レース後半の脚力が試される展開となっています。
※葉牡丹賞:12.2-10.4-11.7-12.8-12.3-11.9-12.2-12.0-11.7-11.6

▶ゲルチュタールは4角で反応がズブく、外からリトルジャイアンツに捲られるも、直線で差し返す競馬で、上手く立ち回ったヴィンセンシオにハナ差届かずも、力強い末脚で走り切る内容は高評価です。

『状態』
▶前走の『葉牡丹賞』から中6週のローテーションで、2戦連続の関東圏への輸送になりますが、今回と同舞台の中山芝2000mの経験がある点はアドバンテージです。
▶1週前追い切りですが、栗東CWで3頭併せでの調整。重心の高い走りでレースよりも硬さがある動きに見えましたが、終い1F(11.3秒)でまとめており、動ける状態にはありそうです。
▶中間は、坂路を中心に調整されていますが、時計を出しているのは3本程度となっており、前走レコード決着からの中6週ということもあって、負荷はそこまで高くはない印象です。
▶フォトパドックを見た評価ですが、腹袋の大きいパワーと馬力を感じる馬体の造りで、蹄が厚い訳ではありませんが、脚回りがガッチリとしており、道悪は上手にこなしそうなタイプという見立てです。
▶仕上がりについては、冬場ということもあり、毛ヅヤはまずまずですが、後肢の下腿部に血管が浮いており、状態面は良さそうで、前走から良い意味で状態は平行線という評価です。
▶ゲルチュタールについては、今回と同舞台の中山芝2000mで好走しており、適性的にケチを付けるべきではないのは重々承知していますが、葉牡丹賞での勝負所でのズブさや、中京の新馬戦での4角の捌きのぎこちなさなどを見ると、立ち回りの巧さが求められる競馬場よりも、直線の長いコースの方が現状は能力を発揮しやすいだろうという見立てです。
▶能力の高さは間違いなく、大崩れしないタイプという見立てなので、馬券的には外せない1頭で、ここで結果を出した場合、東京競馬場の日本ダービーに向けて視界が良好となりそうです。


🏇パーティハーン(牡3/57㎏)/戸崎圭/中9週

◇時計分析

▶赤字が今年の明け3歳世代の馬となります。
▶京都競馬場の改修工事で2年以上京都開催が無かったため、京都競馬場を経験している馬が少ない影響もありますが、今年の3歳馬のレベルは総じて高い印象です。
▶その中でも、京都芝2000mを走った馬では、ミュージアムマイルのパフォーマンスが抜けているという評価です。
▶パーティハーンはそれに次ぐ、後半4F(45.9秒)の時計を計時してはいますが、常々、逃げて計時したラップは、額面通りの評価を避けるべきということを述べていますけれど、『0.9秒差の圧勝』という点を考慮すると、パーティハーンの時計評価としては及第点という見立てです。

◇血統考察

▶お母さんの『グリーンバナナズ』は仏国産で現役時代はこれといった活躍はありませんでしたが、産駒には2020年のBCフィリー&メアターフの勝ち馬『Audarya(オーダルヤ)』がいる血統背景です。
▶お父さんの『Wootton Bassett(ウートンバセット)』はフランスで『GⅠジャン・リュック・ラガルデール賞』を勝利するなど、2歳時に5連勝した競走馬で、産駒には2016年のジョッケクルブ賞(仏ダービー)、愛チャンピオンS、英チャンピオンSを勝利したAlmanzor(アルマンゾル)などを輩出しています。
▶パーティハーンは、お母さんの『グリーンバナナズ』が16歳時の産駒です。
▶配合型としては、『Chief's Crown×Anabaa(アナバー)』というDanzig産駒の中距離馬とマイラーを内包しており、Danzigらしい先行力を感じる血統構成です。
▶また、お父さんの『Wootton Bassett』の父系である『Gone West』らしい軽さのあるスピードも、パーティハーンのフットワークには表現されているという印象です。

◇京成杯でのポイント

『能力・実績』
▶前走の『2歳未勝利』は、時計評価は上記で述べた通りですが、メンバーレベルは次走以降に勝ち上がった馬がいない現状と、2着馬に0.9秒差という着差を付けたという事実から、そこまでレベルは高いとは言い切れず、今回が試金石の一戦になるという評価です。

『状態』
▶前走の『2歳未勝利』から中9週のローテーションで、『初の関東圏への輸送』+『初の直線急坂コース』での競馬となります。
▶1週前追い切りですが、栗東CWで3頭併せでの調整。ポタジェを含む併走馬相手に追い掛ける形の調整で、直線では喰らい付く走りをしており、負荷はしっかり掛けた調整をこなしているという評価です。
▶中間の調整は坂路とコース併用で、7本程度時計を出しており、順調に調整をされているという印象です。
▶フォトパドックを見た評価ですが、背中のラインがゆったりしており、距離はある程度融通が利きそうなタイプという印象で、前後のバランスが良く綺麗な走りをするのも頷けます。
▶仕上がりについては、日の当たり方もありますが、毛ヅヤがピカピカで、アバラも薄っすらと浮いており、きっちりと仕上げているという見立てです。
▶パーティハーンについては、基礎スピードに良いモノを持っており、能力の高さを感じるという評価です。
▶ただ、軽快なスピードを武器にしているので、時計が速い馬場状態とはいえ、トリッキーでタフな要素を多分に含む中山競馬場がベストとは言い難く、京都や東京のスピードの上限値を競うような競馬向きという見立てです。


🏇マテンロウムーブ(牡3/57㎏)/横山典/中5週

◇時計分析

◇血統考察

▶お母さんの『ハーレクイーン』は英愛オークスでともに3着の実績がある競走馬で、産駒はデビューした4頭中、マテンロウムーブを含む2頭がJRAで勝ち上がっており、産駒全体のJRAでの総勝利数は3勝ですが、その3勝全てが芝2000mのレースという繁殖成績です。
▶マテンロウムーブは、お母さんの『ハーレクイーン』が9歳時の産駒です。
▶配合型としては、『Bustedクロス(5×6)』由来のスタミナ豊富な走りが特徴的で、決して俊敏性やトップスピードは高くはないですが、多少の距離ロスをモノともしない末脚の持続力が武器となっています。
▶あとはボトムラインに入る『Shirley Heights』的な溜めて持ち味を生かす末脚特化型という見立てで、追走力の面では見劣る部分がありそうです。

◇京成杯でのポイント

『能力・実績』
▶前走の『2歳未勝利』は、スローペースの先行決着の展開を4角で大外ぶん回す競馬で、差し切るにはしっかりとしたスタミナがないとできない競馬内容でした。
▶2着馬には時計差なしのクビ差でしたが、3着馬に0.9秒差を付けています。
▶次走を走った馬が、本記事作成時点で4頭だけと少ないですが、次走で馬券内に入った馬はおらず、レースレベルとしては疑問符が付くという評価です。

『状態』
▶前走の『2歳未勝利』から中5週のローテーションで、『初の右回り』の競馬ですが、関東への輸送は初戦で東京競馬場への輸送を経験しており、アドバンテージとなりそうです。
▶1週前追い切りですが、調教映像はありませんが、栗東CWでの調整。時計的には4F(54.8秒)-1F(13.0秒)と調整で流す程度の内容となっています。
▶中間の調整ですが、坂路とコース併用で、時計になっているのが2本程度となっており、時計の本数も内容も軽めの調整となっています。
▶マテンロウムーブについては、スタミナ豊富な血統構成で、中山内回りのようなトリッキーでタフさが求められる舞台条件は合っているという評価です。
▶あとは能力的に足りるかどうかが焦点になりますが、オッズ妙味があれば積極的に狙いたい1頭です。


🏇ミニトランザット(牡3/57㎏)/田辺/中9週

◇時計分析

◇血統考察

▶お母さんの『イチオクノホシ』は現役時に、阪神牝馬S(2着)、クイーンカップ(2着)などの実績があるブリンカーのデザインに特徴がある競走馬で、イチオクノホシの半妹には2024年の福島牝馬S勝ちのある『コスタボニータ』がいる血統背景です。
▶ミニトランザットは、お母さんの『イチオクノホシ』が13歳時の産駒です。
▶配合型としては、『Habitat(5/父母方)』の影響からか柔らかさがあって素軽いフットワークで走るタイプです。
▶お母さんの『イチオクノホシ』と、一つ上の全姉で2024年フェアリーステークスの勝ち馬『イフェイオン』が、牝馬としては馬力で走るパワー型の馬ですが、2頭と比較をすると、牡馬のミニトランザットは相当軽快なスピードタイプに出ています。
▶中山適性を高めるには、シーザリオが持つ『Sadler's Wells』を上手に刺激して上げる配合型が理想という見立てです。

◇京成杯でのポイント

『能力・実績』
▶前走の『2歳新馬戦』は前半4F(48.7秒)とスローペースの前残りの展開を逃げる競馬となっており、展開利がある中での好走で、評価は上げづらいという見解です。
▶なお、0.1秒差退けた2着馬が次走でも2着と走って来ており、ある程度の恰好は付けてくれていますが、1.1秒以上の差を付けた3着以下の馬たちの次走は、掲示板にすら載れない凡走となっており、レースレベルには疑問符が付くという印象です。

『状態』
▶前走の『2歳新馬』から中9週のローテーションで、『初の関東への輸送』+『初の直線急坂』+『マイルからの距離延長』となっており、越えなければいけないハードルが多い印象です。
▶1週前追い切りですが、栗東坂路で2頭併せでの調整。併走馬があまりにも走らず、併せ馬になっていたかどうか疑わしい内容で、余力は感じる調整内容です。
▶中間の調整ですが、坂路とコース併用で、5本程度時計を出しており、特出するような調教時計はありませんが、順調に調整をこなしている印象です。
▶ミニトランザットについては、距離延長が課題となりそうで、お母さんの『イチオクノホシ』はマイル重賞で勝ち負けはしているものの、勝鞍でいうと芝1400mが最長の短距離志向が強い馬ですし、全姉の『イフェイオン』もマイル戦を中心にレースを使っているという背景があるので、ミニトランザットも距離延長にポジティブな印象はありません。
▶また、初戦の競馬内容としても、時計比較で紹介をした比較対象馬のリラエンブレムには見劣るという見解なので、今回は試金石の一戦となりそうです。


◆京成杯のまとめ

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