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2025.02.14_大きい組日誌_お山に育てられる子どもたち
山道に入ると間もなく、水仙を見つけたカエデ。
いいにおいするかな〜と声をかけると一生懸命かいでいる。エマもにおいをかぎたいと近づくけど、カエデは、これはかえちゃんが見つけたのだから他のにして!と追いやる。他の場所に水仙はない。結局エマは水仙を見つけられなかった。そのやりとりがあったからか、しばらくするとエマが泣き出す。そして近くにいた私に何か一生懸命訴えているが、相川さんの声かけで切り替わって歩き出す。
子どもは8人。相川さんに「大人2人は邪魔。」
と言われ、確かに自分の存在感邪魔だなぁと思う。
ので山を通る風のつもりで歩いていく。風もない穏やかであたたかい日だけど。
でも子どもたちと山を歩くと心地よくて自然と笑みがこぼれる。幸せな風の気分。
天園ハイキングコースからコース外の道を進んでいく。「鬼の穴」がちょこちょこ現れる。
子どもたちと入ると、一つの穴には割れた器がたくさん落ちていた。
子どもたちは、鬼がご飯食べていたんだ、、
と言っている。
ほんとにそうかもね。
みんなが行ってしまってもなかなか出てこず進まないミオとカエデに、カエデ(男)が
「ほら!後ろに鬼がいるよ!」
と言って前に進むよう促していてなんだか可笑しい。
蕗がたくさん生えている場所に出る。
蕗の葉をめくるように下に手を入れると蕗のとうがどんどん見つかる。
見つけるのが楽しくてせっせととっていると
子どもたちも同じように蕗のとうが見つかるのが嬉しくなって、あっという間に見つけ上手に。
土から新しい命が出ているところをいただいちゃって申し訳ない気もするけれど、この時期にしか採れない蕗のとうは冬から春に衣替えする私たちの身体にとっても大切なご馳走。
ありがたくいただきます。
絵本は『まぁちゃんのながいかみ』
まぁちゃんのどこまでも広がっていく自由な想像の世界が魅力的。
お弁当の時間の会話がまたおもしろい。
はじめは「おにぎりに海苔ついてる人ー!?」
だんだんマニアックな質問になってきて
「前と違う新しい昆布の人ー?」とイロハ。
「すっぱい葉っぱとすっぱい野菜が食べられない人ー?」とイサナ。みんなだんだん??
となってまとまりなく自由なのがいい。
後半は、前方アミ、イサナ、カエデ(男)、エマ。
この日はアミが船長らしく、
イサナやカエデ(男)が「アミ船長!先頭へ!」
と言っていてアミも
「はい!船長です!」
と意気揚々として逞しく藪の道もかき分けていく。
藪を抜け、斜面を下り、倒木の間を抜けて。
ひとつひとつの身体の使い方が、そこにある自然物にあわせてしなやかで軽やか。
お山に育てられた子どもたち。
かっこいいね。
チエ