活字が好きなnoteユーザーに文芸誌『ダ・ヴィンチ』をおススメする4つの理由
編集プロダクションに入社し、教育雑誌で小学生に本を紹介する連載を担当することになった筆者は、1994年の創刊より11月号で295号を数える文芸誌『ダ・ヴィンチ』の素晴らしさを知ることとなった。そして筆者は確信した。
「この雑誌は、活字好きなnoteユーザーさんと親和性が高いに違いない……」
そこで今回、いつもさまざまな本をレビューしまくっている文芸誌『ダ・ヴィンチ』を逆にレビューするに至った。ぜひ、最後までお付き合い頂きたい。
めちゃめちゃ本を紹介してくれる
まず、表紙をめくって目に入るのは、「あの人と本の話」。これは、俳優が映画の宣伝と共に本を紹介するコーナー。続いて「こんげつのブックマークEX」では、阿川佐和子さんをはじめとした作家陣が気になる本をご紹介。それから、「ダ・ヴィンチなんでもランキング」、「絶対読んで得する8冊」、「この本にひとめ惚れ」……
といった調子で「何が違うん?」ってくらい、手を変え品を変え本を紹介してくれる。11月号で紹介された本の数はなんと303冊!(筆者調べ)1刊680円なので計算すると1冊あたり2.2円だなんて安い! あまりの多さに、本屋に立ち読みしに行ったような疑似体験が味わえる。
なお、後半にはわら半紙で「新刊文庫・親書情報」が添付されているが、これはもはや業務用w
編集担当が身近に感じられるのがよき
巻頭にある「今月の絶対はずさない!プラチナ本」では、1冊の本に対して編集担当8人がそれぞれの立場から200文字程度の短いレビューを執筆。数々のレビュー原稿を整理してきた、猛者たちによるレビューは圧巻。
今月は桜木紫乃の『ふたりぐらし』を紹介しているのだが、桜木紫乃について語る人がいたり、作品のテーマである結婚や夫婦について語る人がいたりと、なかなかユニーク。
各編集者が担当した特集についてもさらっと感想を載せているので、読むと雑誌がより身近に感じられる。そしてみんな、幸が薄くて共感を得やすいところも◎。
お待たせしました、小説も読めます。
「レビューは飽きた!そろそろ小説を読ませてくれ!」
と思ったあなたのために、書き下ろし小説を4つも連載!11月号では、二人の男のある夜の物語『STILL LOVE ME?(作:一穂ミチ)』や2036年、AIと結婚する道を選んだ31歳サラリーマンのラブコメディ『ぴぷる(作:原田まりる)』を掲載。これを読むだけでも、一日分の読書量は足りるのではないだろうか(一日分の野菜風)。
漫画にも注力しがち
「さすがに、文字ばっかりで疲れたよ」
そんな人のために、小説だけでなく、漫画も紹介してくれる『ダ・ヴィンチ』。11月号では、特集「お菓子と物語」のもと、作品の中にお菓子が登場する小説や漫画を紹介し、原作者による書き下ろし漫画が掲載されている。それもなんと6タイトル!
そう言えば前に、乃木坂46が表紙のときは、当時OL兼任アイドルをしていた新内眞衣の日常をマンガ化したり……と、もはやオリジナルマンガも特技の一つである。好きなアイドルだったりなじみ深いお菓子だったりがマンガ化すると、嬉しいものである(わかるかしら、この感じ……)。
まとめ
読みたい本が見つかることは、楽しみな予定ができること(Byなかやまゆ)
どれだけ大きな社会問題が起ころうとも、どれだけ仕事で嫌なことがあろうとも、マイペースに毎月、文芸の素晴らしさを届けてくれる文芸誌『ダ・ヴィンチ』。
あなたも『ダ・ヴィンチ』で楽しみな予定、見つけてみませんか?
編集:円(えん)