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20代で3回転職した結果、やっとキャリアに納得しだした編集者の話

紙→WEB→紙→WEB

先日3回目の転職をしたのだが、結果として紙とWEBを行き来するキャリアになった。

そもそも最初は編集者ではなかった。

新卒では紙媒体を扱う広告代理店に入社し営業をしていたものの、「これからはWEBだ!」とWEB広告代理店へ転職。
その後、「やりたいのは制作だ!」と気づいて編集プロダクションに入り、雑誌の編集者になったものの、「これからはWEBだ!」と最近、WEB編集者になった。

我ながら恥ずかしいくらいの移り気だ。もういい加減落ち着きなさい。

ただ、そんな私にも言い訳があり、何も考えずに転職してきたわけじゃない。

たとえば、WEB広告の代理店から編集職に転職するときは、雑誌編集者の方が、自分がやりたいことである「取材をして、一次情報から記事をつくる仕事」ができると思っていたのだ。

それに当時、副業で受託していたWEBライターの仕事で、低賃金で本数を要求され、担当編集者の人にチクチク言われ、これを本業にするのは辛いと悟った。(今思えば、ただライティング力がないだけだったのだが)

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つい最近まで従事していた雑誌編集の仕事は、めちゃくちゃ楽しかった。自分が提案した企画が通り、取材をして誌面ができる。これ以上面白い仕事はないと思った。

しかし、どれだけ良い雑誌をつくっても、売れるわけではない(そもそも編プロだから売上を教えてもらえない)し、制作物の評価がよくわからない。評価がわからなければ、給料は簡単に上がらないだろう。

そして、営業からのほぼ未経験転職だったので財布が寂しい。この楽しい仕事をしながらもっと給料もらうにはどうしたらよいのか。

そう考えた末の、「これからはWEBだ」である。

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ちなみにリサーチの結果、WEB編集者の中でも金融系と医療系の媒体編集者の給料が高いとわかり、「どちらかと言えば金融だ!」とあわててFPの資格を取った。完全なる付け焼き刃。

「何でもいいんかい!」と思うかもしれないが、「取材をして、一次情報から記事をつくる仕事」であれば、私の中でジャンルはそこまで重要ではないのだ。

結果としてご縁があって、特定の媒体ではなく、オウンドメディアをいくつか担当するWEB編集者になった。

そして最近金融系のメディアを担当することになり、詰め込んだばかりのFPの知識が生かせるとわかったときは驚いた。付け焼き刃でも勉強はしておくものである。

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WEB編集者になるにあたって、覚悟していたことがある。それは、雑誌の編集者と比べて、数字に追われて疲弊するのではないか、自由が無くなるのではないかということだ。

まだ転職して数か月だが、それは杞憂に終わりそうだ。

オウンドメディアの立ち上げは、1から媒体を作っていく。どんなコンセプトでどんなタイトルのメディアを作るのか、編集方針はどうするのかなどを協議の上、決めていく。

テキストだけでなく、漫画や動画を載せるのもあり! むしろ自由度は上がったのだ。

これまで担当していた老舗の雑誌では、「この雑誌らしい記事」というものが決まっていて、「夏休み前には算数の特集を組む」といった伝統もあったが、これから立ち上げるメディアにそんなものはない。

……と、まぁ良いことばかり書いたが、まだ数か月なので今の仕事の辛いところを知らないのかもしれない。

転職経験のある人ならわかると思うが、転職したての「新しい会社最高病」だと思って温かく見守ってほしい。

20代で4社という大卒時にはまったく予想しなかった展開になっているが、少しずつ「好きな仕事でたくさんお金をもらいたい」という目標に近づけている気がする。

移り気な自分のことだからこれからどうなるかわからない。でも、今の私を作っているのは、それぞれの会社で積み重ねた経験だし、入らない方が良かった会社は一社もなかった。

社会人の基礎や度胸は最初の営業で学んだし、企画力はWeb広告代理店で身についた。取材力と文章力は間違いなく編集プロダクション。

キャリアはガタついていても満足している。

だから、今転職に迷っている人がいたら、踏み出すべきだと伝えたい。そして周りの人は「また転職するの?」なんて言わずに応援してあげて欲しい。

編集:彩音さん

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香山由奈
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