はじめての異業種転職~未経験から編集職に就くまで~
この夏、編集職への転職が決まった。今後、異業種から編集職を目指す人の少しでも役に立てばと思い、経験を晒すことにする。
転職エージェント経由と転職サイト経由
転職エージェントに依頼して企業を紹介してもらう方法、マイナビやGREENといった転職サイトに登録して自分で検索する方法で転職活動を行った。ビズリーチやキャリアトレック、ウォンテッドリーも見たが、見るサイトが多すぎてパンクしそうになったので自粛。
結果、今回に関しては転職サイトが合っていたと思う。
まず転職エージェント経由の場合。
企業側は転職エージェント経由で採用をすると、多額の金額(オファー金額の30%ほど)をエージェントに支払うことになる。そのため、転職エージェントで募集する企業は、「採用予算が潤沢にある大手企業」か「転職サイトだけでは応募者が集まりにくい企業」が多いと今回感じた。未経験で応募すると、大手企業は書類が通らず、それ以外の企業で面接となる。
次に転職サイト経由の場合。
転職エージェントと比べて企業側の負担が少ないのが特徴。小規模の会社の編集職募集も多いのだが、もちろんデメリットもある。転職サイトは書類が通りやすい分、企業側に出す情報が少ない為、面接であっさり落ちることがあるのだ。
私の失敗談を紹介しよう。
有給を取って電車を乗り継いで期待と緊張が入り混じりながら面接に行ったにも関わらず、10分弱で面接が終わったことがあった。
100%ダメだと悟ったので思い切って、
「あの…今回なぜ書類を通して頂けたのでしょうか?」
と半泣きで聞いてみると、
「ご経験の内容がよくわからなかったので呼んでみました^^」
とのこと。面接してもらえただけありがたいのだが、経験内容は誰が見ても疑問が出ないように、わかりやすく書くべきである。
また、転職サイトに記載のあった募集職種を言うと、
「その職種はもう募集していません」
と言われたこともあった。
転職サイト経由の応募は、どうしてもコミュニケーションがとりづらいため、気にせずどんどんチャレンジするのがよいのかもしれない。
何をアピールしたか
副職でライターをやっていること、宣伝会議の卒業制作で優秀賞を頂いたこと、会社のマネジメント経験の3本だ。強いアピール材料がなかったので、3つの合わせ技で売っていくことにした。
実は、約1年前にも編集職に転職しようと思い立ったことがあるが、志望動機や自己PRを書いていて、アピール材料があまりにもないことに気が付いた。
「雑誌やWEBメディアが好きです。ライターになりたいです!」
…で?好きなだけ?
「プロモーション企画の仕事をしているので、生かせます!」
これも弱い!
そのため、この1年間は転職活動のアピール材料作りに奔走してきた。
宣伝会議の編集ライター養成講座に通った。それでは実践が足りないと思ったので、副業でライターの仕事を始めた。副業で半年間ライターをやっただけでは、経験者という扱いにはならないが、「やる気はある」ことが経験をもってアピールできるようになった。何より立派ではないが、ポートフォリオを作れたのが大きい。
ライター仕事は、マイナビバイトで見つけた。本職が時間の自由にならない仕事なので、「在宅 ライター」で検索。20件くらいヒットした中から応募し、簡単なテストライティング後、月に10本弱のお仕事を定期的に頂いていた。
年収400万の壁
希望年収を聞かれ、ダメ元で400万を提示すると、年収を理由に落とされることが多かった。
エージェントには、想定年収が300万から600万の企業だったら、未経験で応募する時は、最低年収の300万で答えるべきだと言われた。たしかに、低い年収を提示した方が通過率は高くなるかもしれない。しかし、生活が苦しい金額で内定をもらっても自分が困る。
条件をもらった結果を見ると、編集ライター職で未経験で入るなら、400万未満が一つの目安になると感じた。
結果
有難いことに、出版社と編集プロダクションの両方から内定を頂くことができた。悩みに悩んだ末、9月からは編集プロダクションでお世話になることに。出版社の友人には出版社を勧められたが、仕事内容で編集プロダクションの方がやりたいことと近いと思ったので、そちらを選ばせて頂いた。
この判断が正しいかどうかはわからない。ただ今は、9月から本職編集者として働けることがとても嬉しく、胸を躍らせている。人生一度きりだし、楽しいことがしたい!
現実問題、年収が200万程度減ってしまうので、どうやって生活を小さくするか、節約するのかは、未だ解決しない問題である。
最後に
3年前に広告代理店から広告代理店に転職したことがあったが、出版業界への転職は、特殊であると感じた。一般的に異業種転職では、「現職でやってきたことを別業種でどう生かせるかをアピールしましょう」と言われる。ただ、経験者が優遇されると言われる出版業界では、少しでも実績を作ることが大切なのかもしれない。
※個人の主観で書いているので、ご意見がある方はコメント欄にお寄せ下さい。
おまけ
以下に詳細を記載するので、ご参考に。
【スペック】
私立文系4大卒 社会人6年目 27歳女性
交通広告代理店(営業)2年→WEB広告代理店勤務(企画プランナー)3年半
マネジメント経験若干あり ライター経験副職で半年(≒未経験)
【応募】
エージェント経由16社(書類通過率:25%)
転職サイト経由16社(書類通過率:43%)
直接応募1社(書類通過率:0%)
【面接】
エージェント経由 4社(面接通過率:0%)
転職サイト経由 7社(面接通過率:57%)
直接応募 0社
【内定】
エージェント経由 0社
転職サイト経由 4社
∟編集プロダクション2社
∟出版社1社
∟人材1社
【スケジュール】
6月9日:転職を決意
6月13日:上司に退職の意思を伝える(2日間言えずにモジモジする)
6月25日:初応募
7月 3日:初面接
7月27日:初内定
8月 6日:内定した企業の条件が揃い、転職活動終了