絶望的状況で「武術」を頼れるか
林崎新夢想流が気になっている。
ほんのさわりを教えていただいただけだが、非常に興味深い。
こちらは鞘に収まっているめちゃ長い三尺三寸の太刀、相手は小太刀、距離はお互い正座して膝がくっつきそうな距離。
この「現実にはまずあり得ない」圧倒的不利な状況を設定し、三尺三寸で小太刀を制する。
これほど不利な状況を制することができれば、通常の刀・通常の間合いで相手を制することは容易となる、ということか。
これは武術を考える上で非常に重要な視点。
武術にフェアプレイはない。
この状況が与えられてしまったら、それでなんとかする以外の選択肢はない。
私が密かに自分に課している「武術の水準」がある。
それは「万一マイク・タイソンやアレクサンダー・カレリンを相手にすることになったとしても、今まで学んできた伝統武術で戦う」ということだ。
もちろん、勝てるとは思ってない^^;
しかしそういう「圧倒的な相手」を目の前にしたとき、頭に血が上り気が浮き上がり、絶望とともにグルグルパンチを出してしまうようになったら、もうまったく武術を学んできた意味がない。
これまでずっと学んできたもので勝てないのに、それをも手放してしまったら、ジ・エンドしかないだろう。
(´-`).。oO(…しかし、『刃牙』における烈海王兄貴の扱い酷くない?
あんな真面目な達人をまーいじるいじる。片足なくしたりグルグルパンチやらしたり、ついに死んでしまったと思ったら、今度は異世界転生ですって…?)
巨大なプレッシャーの中で「最も信頼できるもの」として「これまで学んできた武術」が選び取れるようにならなければならない。
(烈海王兄貴も、結局それを選んだんだけどね…)
これはまさに言うは易しで、私はこの水準に遠く及んでいない。
最悪の状況でもグルグルパンチにならないよう精進あるのみ。