鉄は熱いうちに打つべきだし紙本は早めに買うべき、という話
昨今、エンタメは過剰供給気味だと言われております。
実際、毎月数百、下手すりゃ千タイトル超えの漫画/小説が出版され、4ヶ月毎に数十作品のアニメが放送され、さらにはゲームやら音楽やらドラマやらまで数え上げるともうね……インディーズ作品まで含めたら気が遠くなりますね。
その宝の山の中を、時には自分で物色し、時には人のオススメに触れたりして、そうして自分のお気に入りの作品だったり作家さんだったりを見つけるのが楽しみの一つではあるんですけども。
ただこうも次から次に新しいものが出てくるとね、以前見つけたお気に入りのもののコトを忘れることがちらりほらりと……。
以前、仲谷さんが読書欲全盛期だった頃にハマってたラノベのシリーズがありましてね。『文学少女』シリーズっていうんですけど。
本が"食べちゃいたいくらい"大好きな文学少女の先輩と、"元天才覆面美少女作家"の男子高校生二人が、過去の名作にまつわる事件に巻き込まれる、ってな感じのお話。
この主人公二人の関係が凄く好きでして……仲谷の"存在しない記憶"の基本骨子はこのシリーズによって構成されてます。
で、このシリーズをきっかけに、作者の野村美月さんの作品を追いかけるようになりまして。
次シリーズの『ヒカルが地球にいたころ……』も集めてたんですが、この辺りで仲谷家で紙書籍購入禁止令が発令されました。
この辺のしょうもない事情は以前記事にしてますんでお暇な方はそっち参照で。
そっからは主な書籍集めの場を電子の世界に移しましてね。
ただ、そこまで紙で集めてたものを途中から電子にするのはちょっとなぁ……という思考が働き、前述のシリーズに関してはこっそりと紙書籍で購入し続け、無事シリーズ完結。
ここで一旦この作家先生の作品から離れちゃったんですよね。冒頭のエンタメ過剰供給の影響と言いますか……他にも色々追っかけてる作品群が多々あったし、シリーズ完結っていうキリの良さもあったんですな。
で、面白いシリーズだったなーという記憶を抱えつつ十年ほど経過したんですが、つい先日思い出す機会がありまして。
『文学少女』シリーズを読んでいらっしゃった仲の良いフォロワーさんから、このシリーズと世界観を同じくした新作が刊行されている、という話を教えて頂きましてね。
驚いた仲谷さん、慌ててネットで調べてみたらホントにありました。しかも5冊刊行されてます。
これはもう読むっきゃない、と。
文庫で、ちゃんと紙で揃えるっきゃねぇな! と。
というわけで紙書籍の購入を決意した仲谷さんでしたがこっからがまーーーーー休日丸一日費やす長い闘いの始まりでした……。
あ、こっからが本題みたいなもんです。
書店の負のスパイラルに思いを馳せる
鉄は熱いうちに打て、と言います。
どうせなら読書欲が高まったその日のうちに読みたい! ということで、まずは地元の本屋にて捜索開始……したものの、見事に全滅。まぁシリーズ第一作の発売が2020年、今から五年ほど前ってんで予想はしてましたが。
都市部の方まで車を走らせて、大きな本屋に行けばワンチャン……? という考えも過ったものの、なかった場合の徒労感を考えるとそれも躊躇われる……ということで、大人しく現地調達は諦めて通販にシフトチェンジ。
……にしても、最近は電子書籍メイン、紙本を買う場合でも通販利用が当たり前になってしまっていたこともあり、書店から足が遠のいてましたが、久々にまじまじと見てみると売り場が随分小さくなったなぁと……。
文房具とかトレーディングカードコーナーが店舗の1/3〜半分程度を占めてましたわ。
比較的新しく刊行された作品じゃないとそうそう手には入らなそう……そして通販サイトに客が流れて本屋の客足が遠のいて、という負のスパイラルなんだろなぁと。
地獄の通販サイト巡り
通販での購入を決めたものの、次に考えたのがどのサイトで買うか。
過去にも通販サイトで書籍を購入してきた仲谷ですが、ちょいちょい嫌な思いをさせられております。
ある時はラップが巻かれておらずに箱の中で本が暴れて開梱したら角は潰れ、帯は破けている悲惨な状態だったり。
またある時はそもそも箱型ですらないボール紙の封筒に緩衝材も入れずにポストにぶち込まれてたり……思い出すと腹立ってきますね。
しかもそれをやってくるのが大手のサイトだから困る……。
ということで通販サイト選びから頭を悩ませていたところ、またまた優しいフォロワーの方々からおすすめのサイトを提案していただきまして。
意気揚々とそのサイトで検索をかけたところまさかの在庫無し。
えぇー……。
ついでに前述のサイトでも調べてみたものの、こちらも同じく在庫無し……。
流石に通販サイトであればどこでも買えるやろー、と思っていたところに訪れる悲劇。
どの通販サイトでも売り切れだの取り寄せだのと表示される中、在庫ありと書かれて閲覧してみたら電子書籍版ですよっていうね。
日頃散々お世話になっておきながらこの時ばかりはちょっとね……
そら在庫切れになるこたねぇだろうさデータなんだからなァ!!!
そんなこんなで電子書籍の誘惑と闘いながらサイトを巡ってようやく在庫のあるサイトを発見し、手元に届きました……ただ一店舗じゃ揃わなくて、複数店舗で購入して、本日ようやっと届いたんですが。
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まさか一巻の到着が遅れるとはなぁ……もう少しお預けのようです。
得られた教訓
……とまぁ、なんやかんやで紙書籍探しにほぼ一日費やす形となったわけですがね。
何でしょうね、印象として、紙書籍の発行部数自体が減ってきてんのかなぁと感じました。
考えてみれば自分が最近読んでる漫画でも、紙版が発売されていない電子版のみの作品なんてのもあるんですよね。
素人の推測ですが、紙代、印刷代、輸送費なんか考えたらなかなかね、紙にして在庫抱えてしまうリスクを負うのは避けたい、なんてのも頷けるところ。
今後、紙本はコレクターズアイテムとしての側面が大きくなってきているのかなー……なんて思ったり。
このところ電子書籍がメインになりつつある身としてはちょっと考えさせられましたわ。
勿論自分はどちらかと言えば紙で持っておきたい派です。
読書っていう体験は、紙の感触やらインクの匂いがないと物足りなさを感じますんでね……。
ただ欲望のままに手を出せば、どんどんとスペースが圧迫されていくのも事実……実際それで説教食らいましたしね。
とりあえず今後はアンテナをしっかり張っておいて、紙で欲しい書籍はなるたけ早めに買っておかないとなあ……。