34歳男のミュージックノート#03 〜ブレイク前のスピッツ編〜
日曜日の夜は、34歳・1984年生まれの私が、少し肩の力を抜いて、これまでの人生の中で好んで聴いてきた音楽について、1つのアーティストやテーマに絞ってつらつらと書いています。最近は休んでいましたが、再開します。(前回の記事はこちら↓)
今回はその3回目。
スピッツについて書きたいのですが、スピッツは私が音楽にのめり込むキッカケにもなったバンドなので、他のアーティストに比べて知ってる作品数が多いことから、複数回にわたって記事を書いて見たいと思います。題して、「ブレイク前のスピッツ編」です。
(ここで言うブレイク前、とは、ロビンソン前、AL「空の飛び方」までと定義します)
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●魔女旅に出る
私が中学生くらいの頃、スピッツを知って過去のアルバムを掘り下げて聴いていた時、この曲にはかなりの衝撃を受けました。
ほら苺の味に似てるよ
もう迷うこともない
僕は一人いのりながら
旅立つ君を見てるよ
手を離したならすぐ
猫の顔でうたってやる
ラララ 泣かないで
ラララ 行かなくちゃ
いつでもここにいるからね
なんてメルヘンな歌詞…
リンクを貼ったYoutubeのライブ映像にもあるように、ストリングスと非常にマッチした世界観。
単純に、「音楽でこんな絵本みたいな物語を歌ってもいいんだ!」て思っちゃいました。別に誰からも「絵本みたいな物語」を歌っちゃいけないなんて言ってないのに。
王道のサビメロ、綺麗なハモリ、旅に出て行く魔女を見送るようなアウトロ。
綺麗な一曲ですね。
●田舎の生活
魔女旅に出る、でストリングスに目覚めたスピッツは、その次にストリングスとのコラボを前面に押し出したミニアルバムを出します。
そのアルバムも名曲揃いなのですが、個人的にはこの曲が好きです。
目を閉じれば、豊かな日本の古里の風景が浮かんでくる、というか、自分がその中に同化するような綺麗なメロディと歌詞。
なめらかに澄んだ沢の水を ためらうこともなく流し込み
懐かしく香る午後の風を ぬれた首すじに受けて笑う
野うさぎの走り抜ける様も 笹百合光る花の姿も
夜空にまたたく星の群れも あたり前に僕の目の中に
必ず届くと信じていた幻
言葉にまみれたネガの街は続く
さよなら さよなら 窓の外の君に さよなら言わなきゃ
そして、草野マサムネが、この曲を自分で作ってこの声で歌っている、というのは奇跡に近いような気がします。
●裸のままで
初期の王道ポップソング。
この曲が売れない、というのは、ご本人からしてみればさぞかしショックだったのでは。
なぜこの曲を挙げたかというと、メロディも好きなのですが、2サビ後のベースソロを何度も練習してた思い出の歌だからです…(動画内、2:57あたり)
●アパート
イントロのベースソロも面白い曲ですが、始めから終わりまでアルペジオで描く、ある種の「若者が年季の入ったアパートの中で暮らしてる感じ」がすごい好きな歌。
大学生になったような気にさせてくれる歌。
こんなオシャレな曲を中学生の頃に聴いてた私は、ませてたんでしょうね。
●ラズベリー
スピッツファン界隈では有名な、男女関係の歌。
多分この曲を最初に聞いた時は小学生。
ポップで明るくて、ていう印象だったこの曲ですが、大人になってから聴き返してまんまと騙されました。
歌詞をコピペするのも恥ずかしくなるくらい。
この曲の意味に当時気づけていたら、中学生以降、ちょっと違った人生を送ってたかもしれませんね。
●猫になりたい
なんだろう、シンプルな音とシンプルな歌詞なのに。
ここまで甘い世界を描けるのは、それこそ草野マジックというか。
猫になりたい 君の腕の中
寂しい夜が終わるまでここにいたいよ
猫になりたい 言葉ははかない
消えないようにキズつけてあげるよ
消えないようにキズつけてあげるよ、って。
そんな甘い顔と甘い声で歌われたら…って自分が女性だったら思っちゃうだろうな。
そんな曲。
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とりあえず思いつくところは書いてみましたが、まだまだ書き足りない曲がある気がします。
思いついたら、それはまた追い追い。
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自分とスピッツの出会いは、こちらをぜひ。