見出し画像

吹きにくいリードに手を加える

楽器業界は何もかもが値上がりしています。
本当に頭が痛い。
消費者ならではの意見ですが、価格を上げるなら品質もどうにかならないものでしょうか。

今回は吹きにくいリードに手を加えてみようというお話しです。

手を加える前に1回リードの状態を確認しよう

いきなり手を加えるのは失敗のもと。もしかしたらもう充分吹きやすいリードかもしれません。先ずは1回ありのままのリードの状態を確認します。

抵抗感が大きければH(ハード)、小さければS(ソフト)、または中間かなと思うものはM(ミディアム)でさらに細かく分類するならMH(ミディアムハード)、MS(ミディアムソフト)としておきましょう。人によって呼び方は様々です。

左(H)ー右(S)の順番に並べると
HーMHーMーMSーS
の順番になります。

分類したら分からなくならない様に先の丸い鉛筆でリードの裏面にアルファベットを書いておくと良いです。鉛筆でなくても良いのですがマウスピースとの設置面に凹凸があるのは良く無いかなと思うのでそう記述しています。


先ず裏面を整えてみよう

文字が印字されている面をコピー用紙などで擦りザラザラを軽く削ります。あまり強く擦ったりすると紙が破けダマになり、ダマの部分が強く削れて凹凸が出来るので繊維方向に軽く押さえつけるようにして擦ります。
リードの先端には触らないよう注意してください。先端が欠けていたりするものはもう終了です。お気をつけて。動画は添付できなかったのでアメブロの方で動画付きの同じ記事を投稿します。すみません。

繊維に沿って
軽く擦る

*必ず平らなとこで行ってください

表面を削っていこう

リードを削るアイテムは色々ありますが、以前兄弟子よりプレゼントしていただいた「REED GEEK」というのを私は使っています。昔は紙ヤスリを使っていたりもしましたが、ゴミが凄まじいのと左右均等に削るのが私には難しかったため辞めました。紙ヤスリユーザーは沢山いらっしゃると思うので自分が使いやすいアイテムでやってみてください。

先ず大事な事は「先端側を削らない」という事です。先端が薄すぎると息圧に負けて音が詰まったり、高音が潰れたり、低音が開いたりと吹きにくくなり音色も損なわれます。削っていくのは太さのある部分にしましょう。
念の為ですがリガチャーをつける艶々した部分は削らないようにしましょう。リガチャーと隙間が出来て役割を果たしません。ご注意を。


REED GEEK

削る作業は少しずつ様子を見ながら

ビックリしますがリードを削ると別物かというくらい吹き心地が変わります。一気に削ってしまうと削り過ぎてしまった…なんてことも起きます。紙ヤスリ時代は沢山失敗しました…。
吹いて抵抗感を確認しながら削る量を調節しましょう。これがけっこう面倒くさい…。付けてパッとステージで使えるリードは本当に稀です。ある程度良さげなリードは手を加えなくても吹き慣らして行けば良い状態に落ち着く事もあります。サムネの❌が書いてあるリードは削るのが面倒くさくて一切手を出さなかった時代のリードです。
リードの値上がりも大ダメージ…面倒なんて言ってられない…泣
いまのところ本番を削ったリードで出た事はないですがそこそこ良い練習用リードくらいにはなります。

余談ですが、アマチュアさん、吹奏楽人あるある「吹きやすいからずっと使ってたらダメになった」……
なんて勿体無いことを…。本番どうするの?…
コンクールシーズンや発表会前にはレッスン毎に注意喚起しています。結果そのアドバイスをどうするかはその人次第ですが、一応先生なので的外れな事は言ってないつもりです。リードもそんな頻繁には買えないでしょ?
リードは買ってから安定するまで時間もかかりますから、保険を打つのは奏者として大切な事だと思います。

話しを戻します。

どこを削れば良いのか

表面の太い部分と先程軽く触れましたが画像では分かりにくいので同じくアメブロの動画をご参照ください。

○で囲んだ面積が削って良い箇所

ここでのポイントは
「なるべく左右均等に削ること」「根本から先端に向かって凹凸を作らないこと」の2点です。先に記述した様に先端側は削らないようにしてください。
これは肌感ですが
「抵抗感がHなら根本側はそこそこ多めに削っても大丈夫」
「高音の抜けが悪いと思ったら⭕️で囲んだ先端がも少し削っても良いかと思います」
ただ先端に向けて厚みが薄くなるのでちょっとやり過ぎるだけでも大問題です。何度も言う様に吹いて削ってを慎重に繰り返しましょう。

これはあくまで私の自己流であり世の中には削り師的な方もいらっしゃいます。
私の記事に関わらずネットには間違った内容、もしくは古い内容なども転がっています。絶対ということは基本的に世の中には無いのでしょう。
リードを削る行為は突貫工事的なノリでやっているので、本当に興味のある方は深い知識をお持ちの方に聞くのが安全です。

その昔はリード削りについて詳しい人の話しを呑みの席で聞いたりしていましたが、「あぁ…たぶん自分はしないだろうなあ。」という理由であまり真剣に聞いていませんでした。どこで何が役立つか分かりませんね。
皆さんもリードに困って削る際は自己流も探してみてください。

ありがとうございました。
動画を添付したアメブロの記事はこちらです。

https://ameblo.jp/hiro-saxophone/

いいなと思ったら応援しよう!