3月4日 ミシンの日
おそらく3と4でミシンなのだろう。
私の家にはミシンがない。実家には一台あったが、ずっと押入れにしまったままだった。学校の授業で使ったことがあるだけだ。
小学校のミシンは足踏み式があった。私はピアノを習っていたからか、足と手を同時に動かすことは苦でなかった。電動ミシンもあり、そちらの方が人気もあったが、私は足踏み式が好きだった。なぜなら、足踏み式は自分でスピードを早めたり遅くしたりすることができるから。電動ミシンは、一気に布を縫い進めていくようで怖かった。私が裁縫が苦手になった一因に、電動ミシンがあると思う。
中学校の授業では、電動ミシンしかなかった。タイトスカートを作る課題だったが四苦八苦し、ミシン針を折り、果てには何台かのミシンが動かなくなってしまった。縫い目が斜めになったスカートを見て、家庭科の教師が言った。「こんな斜めの縫い目で提出するなんて」
子どもの用品を作るのにミシンが必要かと思ったときもあったが、結局ミシンを使わないで現在に至る。家庭にミシンがあり、女性がミシンを使いこなすのが当たり前と思われている節が、まだある。もちろん使えるに越したことはない。使えた方が便利だろう。でも、苦手なものは苦手だと認めてほしいと思ったことは何度もある。