
【#16】街まるごと使って鬼ごっこしてみた(後編/限界を超えた逃走劇)
中編では4時間半の逃走劇について
触れてきたが、最終章となる後編では
最終決戦までの150分間、そして
終了後の出来事について書いていく。
封鎖エリアを脱出せよ!
確保直前までは逃走者限定ミッションに
向かっていたが、鬼になったことで
ミッションに参加する必要性が無くなった。
現時点で逃走者のほとんどは西に集中
していたが、ゲーム残り90分の時点で
ミッション対象の西区が、残り75分で
中央区以外の全エリアが封鎖されるため
生き残るには室見エリアの突破が必須となる。
そこで、室見駅にヤマを張り
封鎖20分前まで駅の入口を監視するという
奇襲作戦に出たものの、逃走者は現れず
エリア脱出を優先した。どうやら地下鉄乗車とほぼ同時に
逃走者も室見駅にいたらしい。マジか。
安全を確保せよ!魂の限界ダッシュ
ゲーム残り55分。
先程のエリア封鎖により逃走者の1人が
強制失格になり、残りは2人。
鬼にとっては若干不利になったが、
ここで新たなミッションが発動。
「残り15分までに福岡城跡に移動せよ」
というものだったが、ほぼ同時に
福岡城付近でマラソン大会が行われていた
ことも判明し、エリアの混雑度が
分からないという異常事態が発生した。
今振り返るとその時点で20kmを走ってたが
市役所付近にいた為、エリア脱出を優先に
「確保チャンスを放棄し安全を確認する」
という方針に移行し、最短経路で
とにかく走って偵察に向かった。
その距離約1.9km。10分ちょいで走破した。
よく考えたら逃げる必要は無いため
地下鉄の駅から乗れば体力の消耗リスクも
なかったのでは・・・?と今更思ったが
対策してた裏路地を中央突破し安全を確認。
結果的に地下鉄利用より早く行けた。
福岡城を攻略せよ!運命のラストラン
ゲーム残り15分を切り、捜索のため
長い坂を下っていた所、南エリアから
入ってきたスタッフさん&逃走者を発見。
前半戦こそ爪痕を残していたものの
その後のゲームでは見せ場がなかった為
「最後は余力を出し切ろうかな」と思い
あえて手すりを挟んで迫ることで、
対角線を取ろうとする逃走者を
上に逃がす判断に至った。
ここからは限界をとっくに超えた25歳と
現役バリバリの高専生との肉弾戦。
なのに逆に距離を取った理由、それは…
この最終福岡城エリアが、下見期間で
特に対策を重ねた「得意なエリア」だからだ。
このエリアは城跡という構造上、
足に負担のかかりやすい石畳やオフロード
急勾配が各所に点在する。
また、大規模鬼ごっこは4年振りであり
むやみに走っても負け戦になりやすい。
だからこそ、事前にエリアを走り
「上り坂での加速」「オフロードでの逃走」
そして「階段ダッシュ」の3つをメインに
福岡城や公園で自主練を行っていた。
結果としては、得意な直線コースに
逃げ込んでくれたこともあり
余力を残して確保することが出来た。
まさかの連戦、最後の足掻き
さて、確保ボーナスの500ptを入手したのは
よかったが、代わり鬼のルール上
ボーナスの代償として、狭いエリアで
鬼4人から一気に狙われることになる。
逃走者はもう1人いるが、それが
どこにも見つからないとなれば尚更だ。
識別用のタオルを交換した時点で
ゲーム残り時間は11分、
5m程の距離には鬼が2人。
総逃走距離は25km、スタミナも限界。
こうなれば捕まるのは時間の問題だが
1秒でも長く逃走者の座を守り切るべく
元アスリートの意地で引き離した。
ただし、逃げた先には3人目の鬼がいた。
この後に若い敵プレイヤーを捕まえられる
余力なんて残ってるはずもなかったため
残された唯一の選択肢は
体力の限界まで逃げ続け、他のプレイヤーが
ボーナスを獲得するチャンスを減らし
最終決戦を掻き回すことだけだった。
相手に加速されるとかなりマズいため、
あえて曲がり角の前で鬼と対峙し
鬼を急に減速させて向かい合う。
正面突破すると見せかけて、横道に逃げ
柱を使ったチェイスに持ち込みつつ
初速で距離を稼ぐことが出来た。
あとは柱を使って耐えるだけ…と思ったが
20秒足らずで気力が底をつき、
最後は立ち止まって確保された。
こうして、現役の学生と繰り広げた
なかすまの大逃走劇は幕を閉じた…。
アクシデントと延長戦
ただ、本当の地獄はここからだった。
記念撮影用に皆でスタート地点の
博多駅に向かおうとした瞬間、
バスの1日券を紛失したことに気づいた。
バスを利用したのは初動の1回。
対策してないバス移動ミッションを
後回しにしたこともあり、
多分とっくの昔に紛失してただろうが
この瞬間まで気づかなかった。なんでや。
結局、確実なルートのわかる天神まで
自力で移動し、地下鉄で博多駅まで
向かったのであった…。
そして帰路も唯一の西鉄ユーザー。
地下鉄移動と最寄り駅までの徒歩移動、
夕食を経て、解散から4時間ほどかけて
自宅に無事到着。

総移動距離約32km、45665歩と、1人だけ
ほぼフィジカル勝負の鬼ごっこになった。
歳の離れた学生のみんなと、こんなふうに
体を張った勝負をするのも楽しいね。
プレイヤーの皆さん、猫屋さん、
そしてスタッフ陣の皆さん、
本当にお世話になりました!!!
そしてゲーム終了後、今回の経験を通して
少し考えたことがあったのだが…
それは次の記事にでも書こうかね。