下の名前と英語名

私のセミナーやコラムの経歴/プロフィール欄には、名前のフリガナを記載しています。理由は、苗字の「中島」が「なかじま」ではなく「なかしま」であること、名前の「郁」を「かおる」と読むことを知ってもらうためです。そして、私の名刺には、フリガナ代わりにアルファベット表記をしています。「Kaoru ‘K’ NAKASHIMA」という「名前+ニックネーム+苗字」の順の表記をしています。最近は政府の指針でも「苗字+名前」とされてきたようですが、以前のままの表記です。苗字は全部大文字で書くことによってFamily Name (Surname)と認識さされますので、支障はありません。
名刺交換後、目ざとい方は、‘K’って何ですかと聞いてくることがあります。英語名、英語のニックネームとして、「K」すなわち「ケイ」として使っています。私の名前ですが、英語がネイティブでない方は、ちゃんと「かおる」と発音してくれますが、英語が母国語の方は、他の名前に引っ張られるのか、「キャオル」的な呼び方になり、それでいちいち指摘したり、そのまま呼ばれるのもストレスを感じるので、「ケイ」と呼んでももらうことにしました。
ビジネススクール留学の開始時に決めましたが、これは大成功でした。外国人向けに英語名を使うのをこびているという方もいますが、名前を憶えてもらう、呼んでももらうというのは、多分、欧米型のコミュニケーションでは必須でした。よくある「ケン」とかイニシャルのKで始まる他のニックネームも考えましたが、「ケン」は父親の学生時代のあだ名だったようなので混乱を避けるためパス。調べてみるとKで始まる英語名はあまりなく、Kevinとかはありましたがとってつけたような名前すぎたので、それは遠慮しました。ケインという顔でもないだろうと。
しかし「K」は成功でした。覚えやすく、みんな覚えてくれるし、Kネタで「Special K」などいじってくれるのでした。忙しい環境の中では、名前≒存在を認識してもらうのがサバイバルのために必須です。
Kは発音だとケイで、本来の英名だと「Kay」「Kaye」とかです。ドイツでは名前ではないですが「Ka」と書かれます。「Kay」も「Kaye」も本来は女性の名前ですが、「かおる」自体が日本でも女性に多いので同じような状況として気にしていませんでした。
今はどうかわかりませんが、昔は英会話学校に行くと外国人講師が、最初に生徒に英語名をつけていくということがよくありました。いま、考えると、明らかに日本人を下に見ていたような気はします。日本名とは違う、英語によくある英語名を名乗って、生活、仕事などをしている人を、小ばかにする人もいますが、自身が考えをしっかり持っていれば構わないことでしょう。利便性で選んでうまくいけばそればそれでよいです。海外に行くと、男性ではヒロとか、ヨシとかと呼ばれている日本人がいかに多いことか。
本来、日本では、下の名前は、親親族と子供の時からの友人くらいしか呼ばなかったものです。下の名前でのコミュニケーション自体が違和感のあることでしょう。また、昔は、本名を知られること、呼ばれることはよしとしない習慣、社会制度が、各国であったようです。カジュアルや近い関係を装っている社会では下の名前の関係で過ごさざるを得なくなっています。
私の中学くらいまでの友人は、いまだに、私のことを下の名前呼び捨て、または、ちゃんづけで呼んでくれます。






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