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はじめが初めて泣いた夜【4fuzz128E】

書き始めてすぐに、書きやすさというか、やりやすさを感じました。

(なんでかなぁ…。)

と理由を考えてみたところ、はじめさんはボクが記事に取り掛かるよりもはるかに以前に、自身の声で語ってたからなんですね。

このツイートはとても印象的で、はじめさんの同期の方や、金沢在住の麻雀ファンたちも心を打たれたようでした。響いたって、刺さったって、言ってました。

麻雀てこういうことがあるんだよなぁ…。

以下、常体で。

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はじめは、このベスト128E卓を戦うにあたり、やじ研で教わっている師匠の矢島亨に解説をお願いした。成長した自分の麻雀を見てもらいたかったというのもあるだろうし、矢島なら自分のことを存分に話してくれるという安心感もあったことだろう。

お願いしたはじめは勇気があるし、快諾した矢島は漢気があるし、舞台を整えた運営は放送対局の盛り上げ方を熟知している。こうして三方良しとなった対局はスタートしたのだった。

余談だが、この話を聞いた筆者も自身が戦うベスト64D卓の解説をある人物にお願いしてあるんだけど、それが通るかどうかはまだ分からない。当日のお楽しみだ。実現したら面白いんだけどなあ。

はじめが「和了りたかった…。」と悔いたのは、1回戦南3局の親番。配牌から見ていこう。

赤3枚内蔵の超チャンス手だ。2回戦で約20局戦うとして、しかも親番でこれが来ることはもうないかもしれない。ここでトップ目の椿を直撃はもちろんのこと、6000オールや8000オールツモでもトップ目が見えてくる。

はじめは4sから切り出し、赤5sが出ていかない形を作り、将来の3sを虎視眈々とねらう。麻雀がうまくいく時ってのは、この3−6s待ちが残り、手詰まったトップ目から直撃が取れたり、一発でツモれて裏が乗ったりするものだ。

はじめは3巡目に、この手のキー牌となるドラのペン7pを引き入れる。赤5mか赤5pを重ねれば雀頭として使えるため打9mで789の三色がねらえるし、そうでなくても…

赤5m横に伸ばして9mを雀頭にすれば両面立直になる。せっかくの3−6sが先に埋まり、赤5pが出ていく形になったが、赤赤ドラの平和立直になれば十分形だ。ツモれば6000オールから、出和了りでも12000から、裏が1枚乗れば18000になる勝負手になった。

しかし、ここから麻雀の嫌な一面がヌルリと顔を出す。

まずは気になる4−7mの残り枚数から見ていこう。

はじめの下家である皆実の手の中に3枚。

はじめの対面である角谷の手に1枚。

はじめの上家である椿の手には、最初なかったのだが、立直後に1枚来た。単純両面形は待ち牌が8枚あるわけで、そのうちの5枚が他家に持たれたことになる。残りは3枚だ。

角谷に1枚追加。角谷は聴牌・ノーテンではじめと着順がひっくり返るものの、どちらにせよトップの椿は遠いということと、まだ南3局・南4局が残っているということもあり、ムリに勝負にはいかない。まだあわてる時間じゃあない、と。

椿は4−7mこそ吸収しないものの、はじめの河を見ながら七対子を主に警戒し、字牌の北・白・發などは手に留める。また、両面待ちだった場合に本命の1本となる1−4pも厚く持ち、流局を願う。甘い牌は1枚も打たない鉄壁の守備だ。当然ドラの7pも打たない。

ツモるはじめの手に力がこもっていることが、画面越しにも伝わってきて、胸が締めつけられる。本当にあと1つ横とか、あと1つ上の段に積まれているだけで、勝者と敗者は逆だったんだ。

皆実の手にまた1枚。これで残りは1枚。少しずつ、しかし確実に、はじめの未来が閉ざされていく。

最後の1枚は、椿の最終手番にあった。つまり、山にはあったわけで、なおかつ王牌に埋もれていたのでもない。誰かが気まぐれで「チー」と発していれば、この物語はまったく異なる結末を迎えていたのだろう。

こうしてはじめ勝負の4−7m立直は空を切り、1軒聴牌に終わった。

ここではじめの言葉を直接届けられるのは、ライターとしてはとても幸せだ。

麻雀には腕でどうにかできる部分と、何をどうやってもどうにもならない部分とが共存している。今回は牌の気まぐれで、はじめにはなす術がなかった。

今頃小説読んだり映画見てリフレッシュしてんのかなぁ…。いや仕事か。

そうそう、はじめと言えばコレだった。ACリーグだった。

いつまでも他人に依って活動してないところは、はじめの人柄なのか、それとも麻雀に対する情熱のなせる業なのか。

2023年6月15日現在でフォロワーがまだ74人だった。参加できるかどうかは別にしても、とりあえずフォローだけでもお願いします。

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ところで、はじめさんのパーカーと合わせた着こなしいいよなあ。中島由矩さんのfuzzユニフォームチェックによると、田内翼さんの前開きスタイルに次いで2球目の変化球だったと思う。色もバッチリ合ってて、多分ねらってコレにしたんだろう。

このあとfuzz出る選手はぜひ参考にしてみてくださいナ。

椿彩奈さん、角谷ヨウスケさん、勝ち上がりおめでとうございます!

今田孝志さんの公式観戦記は、公開され次第この下にリンク張ります。

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