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5年間のプロ生活で石川和男がつかんだサードチャンス【4fuzz128B】

いや、書いたんです。書いたんですヨ。

ホラ、証拠のリンク。

前回ベスト128A卓観戦記をアルパカnoteに書いてみたところ、今田孝志さんとかぶってしまい、なおかつ今田さんは今後も継続してこういう全体的なやつを書いていくみたいで、さらには公式から切り抜き動画もバンバン出てるので、コッチはちょっと切り口を変えてお届けしようかと思います。

今田さんの観戦記はコチラ。なんか「毎週書く!」って言ってましたよ(告げ口)。

以下、常体で。

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17期後期入会の石川和男。彼には、苦い思い出がある。

5年前、プロになって半年の時に發王戦本戦に進出。トーナメントを5回勝ち進んだものの6回目で敗退。このファーストチャンスをつぶして以降石川は、座学とセットを重ね、トーナメントに、そして麻雀に、真摯に向き合ってきた。

しかし1年前、第3回fuzzカップベスト64M卓で、後に優勝の栄冠を手にすることになる二見大輔に敗れる。セカンドチャンスも実らなかった。

■2回戦トーナメントは、1回戦でトップを取れば通過できることが多い。
■2回戦トーナメントは、1回戦3着でも2回戦トップなら通過できることがある。
■2回戦トーナメントは、1回戦2着でも2回戦守りに入っていたら負ける。

2度の勝負には敗れた。敗れはしたものの、石川の中に確かな手応えとともに経験が積み重なった。

そうして迎えたこのサードチャンス、生かさずにおられようか。

Twitterでたくさんの投票を集め、シード選手として初戦に臨む。放送には、仲間からのスパチャも数多く飛び交った。なんでもパブリックビューイングが催されたというから驚きだ。

 2回戦終了後、いわゆるヒーローインタビュー時に、石川が「ターニングポイントになった」と語ったのが南1局親番での下のシーンだった。立直・ツモ・赤の2000は2200オール。特に早い立直というわけでも、高打点の和了りというわけでも、特殊な待ちの形というわけでも、誰かのチャンスをつぶしたというわけでもない。何の変哲もない和了り。これが石川をベスト64に導いた。

状況を整理しよう。

このまま2回戦が終了したとすると、

■トップ通過・田内+65.9pt
■2位通過・田なべ+27.1pt
■3位敗退・石川△10.5pt
■4位敗退・都美△72.5pt

となり、現状敗退ポジションである石川は、この南1局の親番を手放したくない。

形式聴牌を入れてでも、なんとか次局に望みをつなぎたい。

両面待ちの片方である7pは上家の田内からパラパラと切られ、実はもう片方の4pも田内に固められている。石川の聴牌連荘は風前のともしびに見えた。しかし、石川は3sを引いて聴牌すると、迷わず立直を宣言。先に仕掛けている田なべ・田内を降ろしつつ、基本的には流局を願いながら、あわよくば和了りを拾いたい。

しかしこの石川の立直に対し、2回戦トップ目かつトータル1位通過ポジションの田内も追いつく。両面待ちの58mだ。捨て牌は3段目の中盤で、残りツモ番は両者2回程度。筆者には、流局もしくは田内の勝ちにも見えた。しかし…

薄い薄い7pが山にいた。石川和男、魂の7pツモ。2000は2200オールで戦況は一変する。これがトーナメントの魅力であり、石川が5年かけて学んできたことでもあった。

この2200オールを加算して、改めてポイント状況を整理してみる。

■トップ通過・石川+36.1pt
■2位通過・田内+23.7pt
■3位敗退・田なべ+14.9pt
■4位敗退・都美△74.7pt

いわゆる「協会ルールはトップが偉い」というやつで、わずか300点差ながら石川が田内をまくりトップ目に立つと、ウマは+10から+30に変わり、オカが+20つく。合計40ptは、子の役満和了で得られる+32ptをはるかにしのぐ大きさだ。

一方、1回戦をトップで終えた田なべだが、ここまで大きなラスとなると通過ポジションでいられなくなってしまう。

上述の通り一躍トップ通過ポジションとなった石川だが、これはわずか300点差のトップ目であるがための状況で、トップ目でなくなれば一気に40ptが失われ、敗退ポジションになってしまう。

田なべは田なべで必死にラスを回避し△30のウマを△10に詰めようと足掻いているように、石川は石川でこのトップ目を死守しなければならない。田なべvs.石川の戦いの火蓋は、2回戦の南場に切って落とされたのだった。

南2局は、両面チーから入って、三色・ドラドラ3900を田なべから、

南3局は、これまた両面チーから入って、タンヤオ・三色・赤赤8000を田なべから打ち取って、石川は勝利への執念を燃やす。

田なべも一向聴以上の状態ながら、石川の下家であるという座順が災いし、点棒を減らす。

南4局オーラスも、石川・田内は、田なべに条件を押しつけて手組みを制限し、ゲームセット。ベスト128A卓の須田・下石同様、女性陣に何もさせなかった。

石川は、前回の第3回で二見にやられた【3着→トップ】を、今回は自身が実現してのトップ通過。田内は、1回戦トップだった田なべのポイント状況を逐一把握しながら、危なげない戦いを見せた。

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石川和男さん、田内翼さん、勝ち上がりおめでとうございます!

田内さんは、解説の平良将太さんから「次、同卓です。お願いします。」と声をかけられてましたが、そこにボクもいます。どうぞよろしくお願いします。

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