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第23期新人王戦こぼれ話
自慢になっちゃうので、本当ココだけの話にしといてほしいんですけど、ボクは今期が3年連続3回目の新人王戦決勝になるんですよね。ちなみに、雀王決定戦も雀竜位決定戦もオータムCSも日本オープンもです。3年連続3回目の五冠。これって何らかの記録なんじゃないかなあ、てかボク五冠なのに新人王戦の出場資格あるのかなあ、って疑問に思ってるんですけど、誰からも何も言われてないのでコッソリヒッソリ続けてます。
…これを読んでるみなさんの「砂漠でラクダに逃げられてぇ〜。」が聞こえてきたとろで、さあ観戦記の話なんですけど、2024年5月19日(日)に當眞脩平さんの優勝で幕を閉じたヤツは、もう書き終わって提出してあります。協会公式からのリリースをお待ちください。リリイベやんなきゃな。
で、観戦記の構成っていうか、システム的には2023年に晃平さんが優勝したときのと同じにしたので、そっちリンクしときますね。
【赤3枚コンプしてモフモフするアルパカ 中島由矩】みたいな感じで、決勝進出者4人それぞれの名前入りタイトルをつけて、各者の視点からショートショートを4本書いたんです。
新人王戦て「先輩方へのご挨拶」ていうか、「麻雀界へのお披露目」みたいなとこもありますし、ぶっちゃけこれが最後の観戦記登場になる選手もいるかもしれません。だから、誰か1人だけを粒立てて書くのが憚られたんですよね。
以下、常体で。
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第23期新人王戦決勝2回戦南3局1本場が流局したときの光景を、今から紹介しようと思う。
このシーンを見たボクが、1番最初に思い浮かべたのは、今から日本を出発するぞっていうオリンピック選手へのインタビューの時、満面の笑顔で
「大舞台を楽しんでこようと思います!」
って語る令和の若手選手のことだ。夏ならサーフィンとかスケボーとか、冬だとスノーボードとかカーリングとか。歴史の浅いスポーツだと、よりイメージしやすいかもしれない。
昭和の選手って、東洋の魔女と言われた女子バレーや、日本のお家芸と言われた柔道なんかは
「お国のために頑張ってきます!」
「粉骨砕身やってきます!」
「月月火水木金金!」
みたいな、どこか悲壮感も漂わせながら戦ってた。
で、終わったら終わったで
「銀メダルなんて、1回戦負けと同じです!」
「応援してくださった方々に申し訳ありませんでした!」
「一本取れなかったのは自分の甘さです!」
みたいな、ストイックの極みみたいなことになってた。
で、話を令和に戻して、第23期新人王戦2回戦南3局1本場が流局したときのシーン。
下のスクショ、上下に黒い線が入ってる。これは公式の記事にアップしなかった印みたいなもので、公式の記事に差し込むスクショはこの上下の黒い線を外してる。黒い線を外すことを、ボクは独自に「バリ取り」って呼んでるけど、自分以外に使ってる人は会ったことないな。
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この局は、北家の新地さんから先制立直が入ってて、それに対して他三家は字牌の対子落としや筋牌の連打など、比較的安全運転してることが、全員の共通認識になってた。だから、南家・安藤さんは、北家・新地さんの一軒テンパイだと勘違いしたんだと思う。
ところが、最終盤で親番・當眞さんが安全にテンパイを取った。取れちゃった。
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今こうやって改めてスクショを見ると、當眞さんは5万点オーバーのトップ目で、ポン出しが現物の5pだから、ハイテイずらしか何かだと思い込んだとしても無理はない。
まあそんなワケで、実際は立直の新地さんと親番の當眞さんの二軒テンパイだったんだけど、安藤さんは1000点棒を真っ直ぐに新地さんに差し出した。
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ここまでだったら、ただの勘違いですむ話だし、特別アルパカnoteに書くことでもなかったんだけど、この安藤さんの行動に対する當眞さんのムーブ、および新地さん・津坂さんのリアクションが、今の若者ぽくて面白かったのだ。
まず、手を振って自身のテンパイをアピールする當眞さん。想像でしかないけど、當眞さんの中に潜む青山テルマが「ここにいるよ。」って言いたかったんだと思う。テルマっちゃったんだと思う。
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そして、それを見た新地さん・津坂さんの表情。
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カメラが切り替わって、最後に當眞さんの表情。
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聞いたところによると、當眞さん・安藤さん・津坂さんが22期で、新地さんは23期だっていう話だ。きっと年齢も入会期も近い者どうし、そして何より麻雀を愛する者どうし、通じるモノがあったんだろうな。
公式の観戦記には決して書けないけど、対局者の人間性とか関係性が垣間見えて、とても面白いワンシーンだったってワケ。
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當眞さん、優勝おめでとうございます!
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楽勝ムードだったのに、南4局安藤さんに4000オール引かれて苦しかったですよね。心中お察しします。でもそれを乗り越えてのトップ獲得ってことで、嬉しさも格別だったんじゃないでしょうか。
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津坂さん、お疲れ様でした。津坂さんにマボロシの12000オールが入ったことは、公式の方に書かせてもらいました。ぜひ読んでくださいね。
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最後の1牌に巡り合えるかどうかは時の運ですが、公式戦はこれからもたくさんありますから、試行回数を増やせば成功回数も増えると思います。
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新地さん、お疲れ様でした。
戦前から「所作が綺麗だ」とは聞いていましたが、ウワサに違わぬたたずまいでした。背筋もスッと伸びてカッコ良かったです。
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この新人王戦をきっかけに、22期の先輩たちにも顔と名前覚えてもらって、セット誘ってもらったりして、ますます強くなっていってください。ネクタイピンも見逃してませんよ。おれじゃなきゃ見逃しちゃうけどねぇ!
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安藤さん、お疲れ様でした。一気通貫確定の嵌2mパッツモ、視聴者として見てて気持ち良かったです。裏ドラ乗ってほしかったですよね…。安藤さんにとって入り目の4mが、先制リーチの和了り牌だっていうのもいい味つけになってました。
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今回の新人王戦は、名脇役っていうか、主人公をいじめる悪役って感じもありましたが、また別の試合でぜひ主人公を演じてください。楽しみにしてます。
…って、市岡高さんが言ってました。