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【FaB】第一回Unofficial Championship参加レポート
皆様はじめまして。
テーブルゲームカフェ&バーの従業員だったりFaBコミュニティ所属していたりするナカシーと申します。以後お見知りおきを。
先日開催されたFlesh and Blood の個人主催大会「第一回Unofficial Championship」の参加レポートを記録します。
普段あまり文字書きしない人間なので、粗い文章で読みづらいかもしれませんが、最後まで読んでいただけると幸いです。
ところでFlesh and Blood って?
Flesh and Blood (以下FaB)は、ニュージーランドのLegend Story Studiosが開発を行っている海外トレーディングカードゲームで、世界4位の人気を博しています。
ジャンルは「New Classic TCG」
プレイヤーは数十人のヒーローから1人を選び、そのヒーローが所属するクラスが扱える技と装備を選んでデッキを作成。
格闘ゲームのようなハイテンポかつ無数の選択肢を常に考え、退屈な時間を全く感じさせないシステムとなっています。
どこか懐かしいけど全く新しいTCG体験を売りにしており、プレイしていてとても共感できます。
残念ながら、2022/12現在では日本語版未発売となっていますが、取り扱い店舗も増えはじめ、日本でも流行の兆しが見えてきています!
詳しいゲーム内容やルールは日本語wikiやティーチング動画などを参考にして下さい!(丸投げ)
第一回Unofficial Championship概要
今回参加した第一回Unofficial Championshipとは、FaB日本コミュニティ「Flesh & Blood TCG - Unofficial JPN」(以下Unofficial)が主催した大会です。
豪華賞品として、優勝者には「Fyendal's Spring Tunic」が贈呈されます!
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フォーマットは簡易構築戦であるBlitz。
何故競技向けのCCではなくBlitzなのか。日本ではまだCCデッキ所有者が少なすぎて大会にならないだろうといった事情です。
装備のサイドボードは可能で、メインデッキでもある程度メタは張れるし、今年の世界大会の競技種目になっていたので全然楽しめます。
使用したデッキ
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今回持ち込んだデッキはこちら。
最新弾Dynastyから登場した「Quicksilver Dagger」を使ったDorintheaの二刀流スタイル。
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DorintheaのリストではDwanbladeが主流ですが、敢えての二刀流です。長所として以下の理由があります。
最大3回攻撃。
ディフェンスが難しく、細かい打点を稼ぎやすい
カードを多くピッチするので、持久戦に強い
Valiant Dynamoが使いやすく、ほぼ毎ターン1DEF無料で湧いてくる
短所もあります。
武器が育たないので圧が少なく、相手が手札を切ってくれづらい
青いカードが手札に来なかったターンはとても弱い
Cintari Saberの初撃を止められると2回しか殴れず、火力低下する
そもそも3回殴れるリソースがない場合が多い
特に最後の短所がヤバくて、斧とかKassaiにする方が良くない?ってなりそうなんですが、その辺は考察しきれてないのでその内考えます。
とりあえず楽しそうだから組んだ!
アーキタイプとしてはミッドレンジ寄りのコントロール。
連続で攻撃できた際の打点はそこそこ高く、低い打点はスルーされやすいので、相手の攻撃を効率よくディフェンスしていけばライフ差を作りやすいです。
耐えてデッキを一周させ、疲弊させた相手にライフ差で殴って勝つ。そんな構築です。
各カードの採用理由
■装備
・Cintari Saber
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Swordで1Hなので採用。Courage of Bladeholdでアタックコストを無くせます。他候補として斧があるんですが、Tunicがある場合はそっちでも良いかも。
・Quicksilver Dagger
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このビルドの要。打点こそ低いものの、大体バフされてパワー3、4点になっています。Saberがヒットしている時にリソースが厳しい場合は無理に使わず、Saber2連撃が無難です。
・Valiant Dynamo
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二刀流にする理由。この脚装備のお陰で高耐久力を実現可能にしています。1試合で大体3~5回くらいはディフェンスで使うので、Wizard系統以外には必ず採用します。
・Courage of Bladehold
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Warrior最高の胴装備。早いターンで1度ディフェンスで使用し、いつでも破壊できるようにしておきます。リーサルで起動してSaberのコストを下げましょう。
・Braveforge Bracers
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追加の防御力として装備。効果はリソースが余っている時に使用しますが、元々打点の低い武器なのであまり効果的には使えません。Gallantry Goldでも全然いいですが、ディフェンス値2点の差は結構でかいかも。
・Crown of Providence
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フリースロット枠。便利なCoPを使いますが、Helm of Sharp Eyeなどでも問題ないと思います。
■デッキ
・Hit and Run
・Blade Runner
・Spoils of War
・Glint the Quicksilver
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go again付与枠。あまりディフェンスには使いたくなく、どの色でも使いたいので積極的にアーセナルに入れます。青いカード達はリソースになることも多いですが、デッキが一周したあとでも活躍が見込めるので序盤はピッチに回すことも多いです。
・Ironsong Response
・In the Swing
・Sharpen Steel
・Outland Skirmish
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バフ枠。通常より多く入れており、Dawnbladeと違った圧を与えるために使用します。
青いカードは基本ピッチです。(Ironsong Responseの方が良いかも)
Steelblade Supremacyもこの枠に該当するのですが、今回は入れていません。理由はコスト問題が厳しいからです。
Dawnblade構築だと、相手にディフェンスを強要したり、Ironsong Determinationとコンボすると強力なのですが、今回の構築では一撃の打点が低く、簡単にディフェンスされてしまう為、全く驚異になりません。
3回攻撃を目指そうとすると、それだけで3リソース掛かり、バフ系とgo again付与で3枚は手札必須と考えるとこれを使っている余裕はありません。
・Warrior’s Valor
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リソースの厳しい二刀流構築ではあまり入れないカードですが、メタカード枠として採用しました。詳細は後述するサイド編で記載します。
・Slice and Dice
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二刀流にする理由。0コスト4点バフは流石に強力なので採用しない理由はありません。
青いカードは基本ピッチです。
・Overpower
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今回のMVPカード。
青のみの採用で、基本ピッチなのですが、疲弊しきった終盤、リーサルで使う場面があります。
Warrior戦を慣れている人は+3点コンバットトリック読みで、複数枚でディフェンスする傾向があります。このカードはその上から殴れる場面が多く、意表を突くことが可能です。
3コストは重そうに見えますが、デッキが一周した後は大体デッキが青いので割りと打てる場面が多く、リーサルを取れることが多いのでオススメです。
・Singing Steelblade
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打てれば強いですが、豊富なgo againとヒットさせることに赴きを置いていないので、ディフェンスやピッチに使うことが多いです。
Dawnbladeほど一撃に圧が無く、手札からディフェンスしてくれないことも多くあり、この構築での信用度はイマイチです。
・Ironsong Determination
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バフとDominate付与はあまりにも強力ですが、上記理由と同じでヒットさせることに赴きを置いていないので1枚のみの採用。序盤はピッチで使い、終盤リーサル使用が一番良い使い方かもしれません。
・Nourishing Emptiness
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Dorinの必殺技!唯一のアタックアクション!
自分の墓地にアタックアクションが無ければDominateが付き、ヒットで知性+1とあまりにも強力。相手が軽率に装備を消耗していれば一気に有利になりますし、装備を剥がしたい時にも使えます。
・Sink Below
・Fate Foreseen
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ディフェンスリアクション枠。耐えることが目的のデッキなので多めに採用。That All You Got?も採用してみたかったのですが、手持ちになかったので断念。
今回のメタ予想として物理高火力ヒーローが多いと予想していたので、もう少し多めにディフェンスリアクション枠採用しても良かったかもしれません。
■サイドボード
・Jubeel, Spellbane
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対Wizard用に採用。なんで急に2Hにしちゃうの!?って思われているかもしれませんが、二刀流でWizard戦は絶望的だと感じたからです。
青いカードはArcane Barrier(AB)で防ぐ為に温存しないといけない
リソースが減ると連続で攻撃できない
Valiant Dynamoによる高耐久が実現できない
勝てる要素が全く見当たらないので、Dynastyで実装されたWizard絶対許さないブレードに持ち替えます。
実はデッキの中身も2H Swordでも戦えるように調整した結果、Sharpen SteelやIronsong Responseを採用しています。
特にWarrior’s Valorがいぶし銀な一枚だと感じていて、Blade RunnerやOutland Skirmishが使えなくなるデメリットをある程度補ってくれます。
※書いている途中で気づきましたが、Blade Runner(黄)の代わりにRun Through入れるべきでしたね・・・
使わない1H専用カードはディフェンスだったりピッチで使えば問題なしです。
・Nullrune Hood、Robe、Gloves
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ABといえばこれ。装備に重要なパーツが無い為、青いカード1枚で防げる3枚体制です。
・Refraction Bolters
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go againを付与する手段が減っているので、保険用で採用。
脚をNullにして胴をCourage of Bladeholdにするとより攻撃的になるので悩みましたが、今回は安定を取りました。
大会レポート
当日は9名の参加者が集まりました。
ヒーロー分布は以下の通り
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余談ですが、香港、台湾、シンガポールからも参加者が居て、とてもグローバルな大会となりました。
ここからは各試合の振り返りを行っていきます。
一戦目:Rhinar 後手 Lose
こちらのハンドの偏りが激しく、思ったように打点が出せないものの、途中までは五分の試合。お相手のライフ1まで追い詰めるが、intimidateでディフェンスリアクションを2回取られ、Mandible Clawの細かい打点に苦しめられながら、最後はReckless Swingで負け。Brute相手にライフを2にしてはいけない・・・
二戦目:Kayo 先手 Win
数回ダイスでパワー10以上の打点を出され苦しめられるも、最後は防御値の無い手札が3枚だったようで、Overpowe打ってギリギリ勝ち。1ターン渡していたらReady to RollからBare Fangsで負けていた可能性大
三戦目:Ira 後手 Win
二撃目をしっかりディフェンスすることでMask of Momentumを誘発させない教科書通りの展開に持っていけて、中盤でMoMを割れて優位に。こちらのデッキを全体的に低コストに抑えられた関係上ディフェンスにも余裕があり、Valiant Dynamoも活きるマッチだった。
四戦目:Dash 後手 Win
コソ練の結果、fatigue(デッキを疲弊させる戦法)が一番良いと分かっていたので持久戦の構え。Pulsewave Harpoon2回打たれてに手札をメチャクチャにされたり、武器のTalisharも痛いしでかなりの劣勢だが、ギリギリで耐える。最後の一巡でお相手の山札が足りずにTeklo Foundry Heartが起動出来なくて勝ち。リソースがあればMaximum Velocity打たれるところだったらしく、確実に耐えれていなかった・・・。
スイスラウンドが終了して結果は3-1。結果は・・・
3位通過!!やりました!!
スイスラウンド後、一旦参加者全員でプレイマット抽選会を行ったり参加賞を配布したりなど休憩時間を挟み、いざ決勝SE!
SE1:Rhinar 後手 Lose
一戦目のお相手とのリベンジマッチ。1ターン目でScabskin Leathersで1を出してターンスキップするものの、返しのターンでScabskin6!Barkbone Strapping6!とげきやばリソースからBloodrush Bellowで大量のカードでライフを削られ、マウント取り返せずに負け。
SE2:Dorin 後手 Win
最後はミラーマッチ。お相手は純正のDawnblade構築ですが、脚がValiant Dynamoだったので、教科書通り初撃を通さない戦法でfatigueを狙うプラン。序盤から赤いカードをピッチして後半に溜めていく。
5、6ターンくらい経ってようやくライフに変動が起こるくらい拮抗した試合展開になっていたのでプラン通りに。お相手は赤いカードを大量に使用していたので後半息切れ気味になり、ライフ差7点くらいついた状態で山札がお互い尽きたので、あとはお互いノーガードで殴り合って勝利。
おわりに
総合戦績は4-2。3位入賞です。
振り返ってみれば、事前準備した通りに動けて良かったですが、本命のWizardとは一度も当たりませんでした・・・(笑)
良いところまで行けただけに、かなり悔しい結果です。
優勝はIyslanderを使用したTeng Whayさんでした!おめでとうございます🎉
決勝戦は香港VSシンガポールでした。3位の僕は実質日本一名乗って良いですかね
Unofficial Championshipsは9人で開催いたしました!!
— Unofficial -Flesh and Blood日本コミュニティ- (@UnofficialJPN) December 17, 2022
スイス+SEを7-0で勝ち抜いた優勝はTeng Whayさんです!!おめでとうございます!!🎉
香港、台湾、シンガポールからの方を交えての大会となりましたが、FaBという共通言語でとても素敵な時間を過ごすことができました!😍#fabtcg #fabjp pic.twitter.com/MxrBZo7YNc
久々にTCGを競技的にプレイしましたが、準備と本戦合わせてとても楽しむことが出来ました!
今までは何かと理由をつけて他TCGの大会参加を控えていたりしましたが、FaBが競技的な楽しみ方を思い出させてくれました。この機会に他TCGも大会出たいなって思えるようになりましたね!
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大会参加者の方々、お疲れ様でした!そして運営の皆様方、企画していただき本当にありがとうございます。
次回大型大会開催を心よりお待ちしております!
ここまでこの記事を読んでくださった皆様にも最大限の感謝を。