右?左?トライはどっちが多い?🏉ラグビーの非対称性🪞
🐯がおっす!
ラグビー観戦の楽しみは人によっていろいろあると思いますが、🐯は間近でトライを見られる!というのが楽しみのひとつですがお。
うのスタや秩父宮ラグビー場だと、スタンドとピッチが近いのでインゴールに飛び込むシーンを目の前で見ることが出来ますがおおお!
でも、座っているところから逆のほうにトライイイイイイイ!ということももちろんありますよねがお。
そこで
「もしかしてトライが起こる頻度は左側と右側で違うんじゃないだろうか?」
と考えた🐯が調べてみましたがおおお。
すると、なかなか面白い傾向が見られましたので、この📒noteにはその結果と🐯の考察を記してみましたがお!
(その前にちょっとだけ脱線)🏉ラグビーの非対称性について
球技にもいろいろありますが、⚾⚽🏀🎾🏐ほとんどの球技はグラウンドやコートは対称性がありますよね。🏉ラグビーもグラウンドは対称になってますがお。
※野球の場合は外野のフェンスが非対称になっているスタジアムも存在しますが、それは例外ということにしますがお。
でも、ルールは非対称になっているスポーツもありますよね。
⚾野球がそうです。カキーンと打ったら、右(一塁)に走らなければならない。
🏉ラグビーは対称なようですが、非対称な部分がありますがお。
スクラムですがお。スクラムは非対称ですよねがお。
昔はスクラムの組み方は競技規則上でこれ以外の組み方が認められていた時代があったようですが、現在は下記の項の規定によりこの組み方以外は認められていません。
さあ、あなたは🟥赤チームのフロントロー(*)の選手です。今からスクラムを組みます。
(*)フロントロー:スクラムの一番前の列の3人のことですがお。
🟨黄チームのプロップが👇こんな感じで「スクラムクモウゼ😊!」と待っています。(番号は背番号ですが、このひとたちは「お腹のほうに番号が書いてある」ということでおねがいしますがお)
さて、🟥赤チームのフロントローも同じように組んで、スクラムを組むのですが、🟨黄チームと🟥赤チームのお互いの選手が頭と頭をぶつけるわけではありませんよね。相手のアタマの間に自分のアタマを入れなければスクラムを組めませんよね。
このとき、🟥赤チームのフロントローは👇の図のような位置(それぞれの相手の向かって左側へ)アタマをいれなければなりません。
こうではなく、それぞれの相手の向かって右側に頭を入れるのはダメ(=反則)なのです。
なぜ反則かというと、”図に示したようなフォーメーション”になってないからですがお。
と、なると、2番のフッカーがボールを右足でかきとる(フッキング/Hooking)のためには、🟨黄チームのスクラムへのボールの投入はこの図の右側からに必然的になりますがお。(逆から入れると、相手チームである🟥赤チームのフッカーに先にボールを取られてしまうからですがお)
かくして🏉ラグビーにおける非対称性のできあがり、ですがお。
🐯なお、競技規則上は、スクラムのどちら側からボールを投入しても良いことになっています。上述のようにフッキングをおこなうために攻撃側のチームから見てスクラムの左側(上記の図だと🟨黄チームから見て左側)からボールを投入するのが一般的です。
(👇画像のところをタップするとJsportsオンデマンドのページに飛んでしまうので「画像ではないところ」をタップしてみてくださいがお)
👆これが普通ですがお。
ただし、最近では7人制ではスクラムへのボールの投入を逆から行うケースも見られます。投入役が自分の肩幅分だけは自陣側に立っていいため、フッキングの重要性が相対的に低くなってきた(相手にボールを取られることはそうそうない)ことや、7人制の場合は投入役もスクラムの後にすぐに攻撃に参加できるようにすることが重要となるためだと思われますがお🐯
👆攻撃側のチームの向かって右側からスクラムにボールを投入してますねがお🐯
と、いうことでラグビーはグラウンドは対称になってますが、スクラムは非対称になっていますがお。
でも、そもそも人間の身体そのものが左右対称にはなっていないですよね。
だから、スポーツは人間がするものである以上、どんなスポーツだって非対称な部分は必ずあるのでしょうねがお。
そういえばこんな話を聞いたことがありますがお。野球の投手の話です。
投手には左投げの人、右投げの人がいますよね。
もし、人間の身体が完全に左右対称なのであれば、
・左投げの投手が右打ちの打者に投げることができる球
と
・右投げの投手が左打ちの打者に投げることが出来る球
は鏡像で同じはず。
でも、違うんだそうです。
人間の体は、左に心臓があるので、
・左投げの投手は投げることができるけど、右投げの投手は投げることが出来ない球
・右投げの投手は投げることができるけど、左投げの投手には投げることが出来ない球
という球が存在するそうですがお。
右?左?トライはどっちが多い?その理由は?
さて、脱線終了ですがお。
ラグビーにも非対称な部分があるので、それが影響してトライの場所に差が生じるのではないか🐯?と考えたのですが、それはあんまり関係ないかもです。スクラムから一発で、1フェイズでトライを取りきるのなら関係ありそうではありますけどね。そんなトライは全体のうちごくわずかですので、明確な差になって表れないと思われますがお。
🎙結果発表!🐯
今シーズンのDiv2の本日までの試合を全て見直して、手作業で集計してみましたがお。(Div1, Div3もやろうとしたけど挫けました....。お許しを)
左:左側タッチライン ~ 左側の15mラインまでの間
中:左側の15mライン ~ 右側の15mラインまでの間
右:右側の15mライン ~ 右側のタッチラインまでの間
リーグワンDiv2でのここまでのトライ総数は194トライ。
うち1トライはペナルティトライなので、それは除外して計193トライが対象ですがお。
結果は...............................................…
1⃣位は中!!!
これはまあ、あたりまえかもですが、
2⃣位は左!!!!
なのです!!!!!
右よりも左のほうがトライが多いのですがお!
つまりこうなりますがお。
🐯の格言
『トライを間近に見たい人は、ピッチに向かって左側のスタンドに座るべし!!』
以下、なぜこうなるかを考えてみましたがお。🐯の主観がはいっていたり、ごにょごにょ細かい話なのですが、ご興味ありましたらお読みくださいがお。
🐯その理由は?🤔
なぜだか考えてみましたがお。
仮説1⃣ スクラムが非対称だから
うーん。どうでしょう。たしかにスクラムは非対称です。
それによって、攻撃側のスクラムハーフ役の人はスクラムの左側に位置することになりますがお。
エリアによって、または相手チームが決めているディフェンスの方法によって、相手チーム(=ディフェンス側)のスクラムハーフ役が立つ位置が決まりますが、一般的には攻撃側のスクラムハーフと同じ側が多いのです。つまり攻撃側から見て左側。
そうなると、右側の方がスペースがある(人口密度が低い)ので、これが理由なら右側の方がトライが多くなるのではないかと思われますがお。
また、スクラムから一発でトライを取るのであれば関係ありますが.....。スクラム一発トライ、は全体のトライのうちごくわずかを占めるのみです。
よって仮説1⃣は却下ですがお。
仮説2⃣ 利き足が右の人が多いからキックパスに影響がある
🐯のような草ラグビー選手なら話は別ですが、リーグワンの選手レベルであれば、左足でも右足でも同じようなキックができるはずですがお。
でも、たしかに得手不得手はあるでしょうからそれが影響していることも考えられなくもありません。
と、いうことで以下は、
・利き足が右足の選手の方が多い
・利き足で蹴る方がキックの精度、スピードなどにおいて優れている
という前提での話ですがお。
さて、これは集計をしたわけではありませんが、Xで「キックパス @jsports_rugby」と検索すると出てくるのは”右足で左側に蹴ったキックパスからのトライ”が多い気がしますがお。
(👇画像のところをタップするとJsportsオンデマンドのページに飛んでしまうので「画像ではないところ」をタップしてみてくださいがお)
右足でももちろん右側に同じようにキックパスを蹴ることはできます。
ただし.…
(A)パスを受けて⇒左側に右足でキックパスを蹴る
のと
(B)パスを受けて⇒右側に右足でキックパスを蹴る
のでは、体の動かし方が違うのですがお。
(A)だと、パスを受けて、頭を(視線を)左に振りながら、その流れのままで右足でキックパスを蹴ることができます。
足の動きに注目してみると、(A)の場合はノーステップで右足でキックをすることができます。
パスも出来るしキックもできる体勢なので、ディフェンス側は対策を絞ることが出来ません。
(B)だと、パスを受けて、頭を(視線を)右に振りながら、右足でキックパスを蹴る前に、「一旦止まる」、もしくは一呼吸を置かざるを得ないことになってしまいますがお。
(左足で蹴るならそうならないんですけどねがお)
足の動きに注目してみると、パスを受けてから「右を向いて+左足を一歩前に出す」という動作が必要となります。
※なお、これの回避策はあります。
(1)右足でのアウトサイドキックとする。
または、
(2)パスを受ける時点で予め右を向いて左足を踏み出した状態にしておく。
です。
なのですが、
(1)はちょいとたとえが正確ではないかもですが「欽ちゃんジャンプ」のようなキックになります。ディフェンスラインの裏にちょこんと落とすキックや「裏ゲリラー」には使えますが、ライン際の選手まで届くようなキックパスを蹴るのは困難です。
(2)はキックの距離はでます。
ただし、
・体を捻った体勢でパスを受け取るのでスムーズにパスを受け取れないリスクがある。ひいてはキックの精度にも影響する。
・明らかに体勢が変わるので「あっ、これは蹴るんだな」とディフェンス側にバレる。(逆手にとってバックフリップパスをかますという手もありますけどねがお)
と、あまり芳しい手ではありません。
(A)と(B)の違いは、「野球で内野手には左投げの人がいない」ことと似ていますねがお。
以上、これらがキックパスの精度(落としどころ、方向、弾道の高低、ボールに与える回転など)に影響を与え、それがすなわちトライの成否に影響を与えているのかもしれません。
もしかしたら利き目👀も関係しているかもですね。利き目もやはり右目が利き目の方が多数派なのだそうです。左サイドに蹴る方が利き目の右目で相手のディフェンスに生じているスペースを正確に把握できます。
仮説2⃣はトライの左右差の要因の一つとなっていると🐯は考えます。
仮説3⃣ 右利きの人の方が多いので、左側へのパスが得意な人が多いから
さっきのキックと同じような話です。
パスもやはり左右で得手不得手があります。
もちろんリーグワンの選手のレベルなら、明確に差が出るような得手不得手ではありませんけどねがお。
パスは両腕を使いますが、ボールの方向性を決めたり推進力をボールに与えるのはそれぞれの腕で違っています。
例えば左側に投げるパスの場合は、右腕が主にその役割を果たします。
一方、左腕はブレないように支える、という脇役的な役目になります。
従って、右利きの人は左側に投げるパスの方が得意、なのです。
いわゆる「平パス」(ボールを回転させないパス)もそうですし、ボールに回転をかけて投げるスピンパス(またはスクリューパスとも)だとさらにその傾向が強まります。
例えばこの試合の試合終了直前の場面。
惜しくもトライならずでしたが、オッチー(釜石🔟落選手)がジェイミーに放ったロングパス!
(👇画像のところをタップするとJsportsオンデマンドのページに飛んでしまうので「画像ではないところ」をタップしてみてくださいがお)
右利きのひとは、この場面のように左側にバシューーーーーンと投げることができます。
が、右利きの人が右側に同じようにバシューーーーーンと投げることは......、できます。リーグワンレベルの選手ならできます。
だけど、やはりその精度やスピードは左側へのパスよりは低くなります。(と、🐯は思います)
位置がほんの少し後ろになっちゃったら.…
⇒受け手は走るスピードを落とさざるを得ません
位置がほんの少し前になっちゃったら...…
⇒受け手はちょいと前のめりになってしまってスピードが落ちます
パスのスピードが遅かったら(ビシッ!っと飛んでこないでヘロヘロの遅いパスだったら。もしくはパスのモーションが遅かったら)..…
⇒相手に追い付かれてしまうリスクが高まります。
精度やスピードに難があると、トライに結び付けるのは難しくなりますがお。
あともう一つ。
🐯が現役選手の時代にはなかった「スイベルパス」も影響しているかもです。
ぐりっと体を回転させて「バックドア」呼ばれるもう一段後ろのラインの選手へパスするプレーです。
ニンゲンは左側に心臓があります。このスイベルパスは体の回転を伴いますので、ニンゲンにとっては左側へのスイベルパスの方が右側よりやりやすい(=うまいパスになりやすい)ことも影響してるんじゃないかなと思います。
👆の動画では右側へきれいなスイベルパスをしてますけどねがお。
以上、この仮説3⃣「右利きの人の方が多いので、左側へのパスが得意な人が多いから」が左側にトライが多い理由の大きな要因だと🐯は思っておりますがお。
いやまて。クイックハンズのパスの場合は?
ここでちょいとまた話題を変えますがお。
このハイライトで釜石の最初のトライ。ヘニーがズゴーンと抜けて右側にトライいいいいいい!のトライですが、(👇再度貼り付けます)
(👇画像のところをタップするとJsportsオンデマンドのページに飛んでしまうので「画像ではないところ」をタップしてみてくださいがお)
このヘニーのトライは、ひとつ前のフェーズで、右サイドでクイックハンズ(素早く短いパスでつなぐプレー)でのゲインからのものでした。
SH⑨南➡⑩落➡⑭阿部リュー➡⑥ニーニー
とクイックハンズでポンポンポンと繋いだプレーがこのトライの起点です。
こういうクイックハンズのパスの場合は、利き腕との関係は逆の様な気もしますがお🐯
つまりクイックハンズのパスの場合は、右利きの人は右側へのパスの方が得意なのではないでしょうか。
普通のパスでの腕の動きはこのような下手投げのイメージに近い動きです。
こうしないとボールへ飛ばすために必要な力をボールに与えることが出来ないからです。
一方、クイックハンズのパスの場合は、力はそんなに必要ありません。正確性とスピードが重要となります。むしろ力を入れてしまうと正確性とスピードに悪影響があります。
🐯が勝手にイメージするクイックハンズのパスは
「お盆を水平に保ちながら真横に投げる」
動作に近いものです。
※そんな動作は通常の日常生活ではありませんが(笑)
なんだかうまく言語化できないのですが、クイックハンズのパスの場合、右側へ投げるほうが正確性とスピードが速くできる気がしますがお。
お盆を水平に投げる動作の場合、正確性とスピードには、折りたたむ側の腕(右腕)がブレにくいことが重要だから?でしょうかねがお。
利き腕が折りたたむ腕になっているほうが、いい塩梅なのだと何となく感覚的には理解できるような気もしますがお。
と、なると、左側ではなく、むしろ右側へのトライが多く発生するはずですが・・・。
たぶんこの要素(クイックハンズは右が良い)よりも、普通のパスのやりやすさのほうが影響大である、ということなんでしょうかねがお。
🪨🚀👕チーム毎の特色はある?🌀⚡🐟
🐯が集計したDiv2のトライ位置を、各チーム毎に並べると、なかなかに興味深い結果となりましたがお。
※対象は今シーズンのDiv2現在(第8節終了時)までの全試合ですがお。
Div2全チーム
左:35.6%(69トライ)
中:37.1%(72トライ)
右:26.8%(52トライ)
ペナルティトライ:0.5%(1トライ)
🪨浦安
左:28.0%(14トライ)
中:48.0%(24トライ)
右:22.0%(11トライ)
ペナルティトライ:2.0%(1トライ)
🚀東葛
左:36.0%(18トライ)
中:34.0%(17トライ)
右:30.0%(15トライ)
👕愛知
左:38.5%(15トライ)
中:25.6%(10トライ)
右:35.9%(14トライ)
🌀大阪
左:42.1%(8トライ)
中:36.8%(7トライ)
右:21.1%(4トライ)
⚡九州
左:27.8%(5トライ)
中:44.4%(8トライ)
右:27.8%(5トライ)
🐟釜石
左:50.0%(9トライ)
中:33.3%(6トライ)
右:16.7%(3トライ)
🚀東葛、👕愛知、🌀大阪、🐟釜石は中よりもむしろ左が多いですねがお。これは🐯の仮説が正しいことの裏付けになるかも?ボールを左右に振るアタックをして、端っこでトライを取るチームですねがお。
一方、🪨浦安と⚡九州は中へのトライが多いですがお。
中はエリアが広いこともありますが、Div2平均よりも中へのトライの割合が多いですねがお。
まんなかをズコーーーーン!と抜けてトライイイイイ!ってのがこの両チームは多いということでしょうねがお!
さて、リーグワン2023-2024もいよいよ佳境に近づいてまいりましたがお。
ぼくらの🐟日本製鉄釜石シーウェイブス🌊もバシバシトライを取ってくださいがおおおおお!🔥
どんとはれ。