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vol. 7(2019/8/26)【特集】平和の森公園工事説明会で予想される中野区の主張/みどりの基本計画から"アンケート"が消えた
【特集】直前対策: 8/30平和の森公園工事説明会で予想される中野区の主張
中野区は8月30日(金)19:00新井区民活動センターで、平和の森公園第2工区工事の"工程の変更、安全対策"について説明会を開く。
https://web.archive.org/web/20190824142654/https://www.city.tokyo-nakano.lg.jp/dept/504000/d026433.html
酒井区長が平和の森公園の"緑と広場を守る" とした昨年6月の区長選公約を今年7月に撤回し、300メートル陸上トラックを含む当初計画を実行すると発表、区が今年7月までだった工事(閉鎖)期間を来年1月まで延長したことを受けた説明会。
予想される区の主張を幾つか書く。
(1) "工事を見直すと五輪に間に合わない"
新たな工事見直しをしなかった理由について区は "改めて変更するためには、そのために必要な時間、それから、再度工事を中断することによるさらなる工期の延伸、そして工事中断後に工事再開ができなくなるというリスク" を挙げている。(細野公園緑地課長、6月25日区議会建設委員会)
第2工区 "工事中止" 期間は計2ヶ月半なのにもかかわらず、区はこの休止を理由に当初2019年7月までだった工期を2020年1月まで半年間延長した。おかしい。この遅れを前提に、これ以上遅れたら未開園区域に建設中の中野区立総合体育館(オリパラ卓球公式練習場)に影響が出るため、見直しできないとしている。
過去記事参照→ https://note.mu/nakanononoffl/n/n589655899d98
(2) "重機は体育館側から草地広場に通す"
”草地広場から、道路から見て奥のほうから仕上げをさせていただいて、一番最後に体育館前の広場を完成させて、竣工というような工程を描いております。その体育館の、体育館前の広場の工事については、体育館工事の竣工よりも前でなければならないというふうに認識してございますので、先ほど1月竣工というふうに申し上げたんですが、体育館との関係で言えば、体育館の竣工よりも前に平和の森公園の再整備を竣工させるという考えでございます。”(細野課長、6月25日区議会建設委)
公園の工事が体育館工事に影響するとの主張だが、下のツイートの画像は公園と体育館の工事区域。本当に影響あるのか?
ご参考までに、7/21現在の体育館工事と第二工区工事の境界を正確に描いた図面を作ってみました。画像で赤実線が白フェンス(ゲート1の部分はアコーディオンドア)、青線が工事前からあるフェンスやフェンスドア、赤点線が金網フェンス。ちなみに茶色の丸印は枯れたケヤキ(第一工区から移植失敗) https://t.co/qxCVJb5gPB pic.twitter.com/YESsGciY73
— くろねこ (@orangkucing) July 22, 2019
区は、重機は体育館側(東側)から草地広場に入れる必要があり、草地広場の工事が終わらなければ公園の体育館側に近いエリアの工事ができないと主張している。
8月16日の平和の森公園視察で、立憲区議らは (i) 2t車は西側の②③ゲートからは入れない (ii) 従って東側の①ゲートから2t車を入れないと草地広場の工事ができない (iii) ①ゲートを入った2t車は細い鉄板の通路を通って草地広場に入れる -- と説明された。
第1ゲートは体育館横の出入り口、2は川沿い、3は小学校近くの入り口です。 pic.twitter.com/TWTvwnpGi9
— 河合りな(りっけん)中野区議会議員 立憲民主党 (@rina_kawai_rina) August 19, 2019
②③ゲートのところには確かに "2t車以上通行禁止" と書かれたボラード(車止め)が設置されているが、これは地下施設のため荷重制限がある草地広場の重量制限を示す。現に今年初め頃は、南側トイレ改修(4月終了)などの工事のため、2tトラックその他重機が、草地広場を横切れないので、①ゲートを出て西側住宅地沿いの道路を通り、③ゲートから工事現場に入っていた。
さらに、区と業者との5回目の契約書に記載された図面によると、”体育館側”と草地広場の間の細い鉄板の通路は、地下下水道処理施設トップライト(天窓)の閉塞工事により現状の下の写真よりもっと狭くなる。 本当に通れるのか。 参考記事→ https://gist.github.com/orangkucing/4f3644d68f8aa199d6185940d6f59588
(“体育館側”と草地広場の間の細い通路=ブルーシートの間。左手前が公園側工事の未開園区域のいわゆる“体育館側”。右が元草地広場。左奥が建設中の体育館で公園とは別工事となっている。8月25日区民撮影)
(3) "300mトラック8月着工"
区は300メートルトラックの工事を8月に始めるとしている。走路のゴムチップを敷く場所にトップライトがあり、閉塞して処理しないとゴムチップが敷けないのだが、2ヶ月かかる閉塞工事をまだ始めておらず不可能。
2019/8/27(火)中野区の平和の森公園第2工区。知人の写真。画面中央、300mトラック走路上にあり削って閉塞を要するトップライト(天窓)。手前はトラック内周のU字溝に蛍光緑の金属蓋。天窓とU字溝の間にとぐろを巻く灰色のモノドレン(スポンジ状暗渠管)。奥に“燃える可能性がある”発泡スチロールが野積み pic.twitter.com/TMjDlxn7T6
— 中野非公式 (@nakanocitizens) August 26, 2019
2019/8/29(木)中野区の平和の森公園第2工区。知人の写真。画面中央、元草地広場の南東部分にトップライト(天窓)6個が縦に並んでいる。これが走路上にあり削って閉塞しないと300m陸上トラックは作れない。下水道局と合意の工法では閉塞工事は2か月かかる。トラックのU字溝が天窓の左などに見える pic.twitter.com/RGdb4p8HXk
— 中野非公式 (@nakanocitizens) August 29, 2019
トラック内周にU字溝を埋めるなどの雨水排水設備工を進めており、区はそれをもって既にトラック着工と説明するのかもしれない。しかしそれだとすると、3月の樹木大量伐採はほとんどトラックの工事支障木だし、同月には発泡スチロール埋設のための草地広場掘り返しも開始してるので、トラック工事は3月に着工していたとも言える。
(4) "発泡スチロールは防災上問題ない"
4月に東京消防庁野方消防署が平和の森公園を査察し、広域避難場所である同公園の草地広場全面に埋めた発泡スチロールの不燃性または難燃性を証明する書類の提出を中野区に求めた。埋められた “ソイレンブロックDF16” は業界認定品ではない。
過去記事参照→ https://note.mu/nakanononoffl/n/nddf8d1db5536
7月1日に区議会本会議で当時の豊川都市基盤部長がこの発泡スチロールについて"燃える可能性がある"と発言。
石坂区議再々質問「指導がどんな危険性があるからなされたというところに答えがない。わからないということですか」(かなりうろたえて)都市基盤部長「これはあのーまーEPS、発泡スチロールが一定のあのそのーまー燃える可能性がある、ですからそれを守っていく態度があるそんな指導でございました」
— くろねこ (@orangkucing) July 1, 2019
なお豊川部長はこの発言のあと7月12日に異動。説明会に来るとしたら、後任の奈良都市基盤部長か。
建設中のコンクリート滑り台の傍らに、元の築山から掘り出した発泡スチロール(こちらはれっきとした認定品)が、廃棄されずなぜか野積みのままになっている。もしかしたら中野区は、"埋めたのはこっちのちゃんとしたやつ"と嘘つくつもりかもしれない。
(5) "発泡スチロールは排水設備"
地下施設のゆえ荷重制限が厳しい草地広場に300メートルトラックを作るため、土地のかさ上げの必要から、中野区は草地広場全面に発泡スチロールを埋めたわけだが、このことを区は未だに認めておらず、発泡スチロールは排水機能の向上のため埋めたと説明している。
8月16日の立憲区議らの視察で、住友林業の関係者が "地中に配線配管がある" と説明。園内灯の配線や雨水排水設備工の排水管のことと思われるが、これらは発泡スチロールの "上に" 敷設されている。発泡スチロールの下に埋められたのは”モノドレン (スポンジ状暗渠管)”。 参考記事→ https://gist.github.com/orangkucing/2a0a5dd9b2adc8dfe3ef3f96afcdaf52
(6) "第1工区からケヤキ移植"
区は第1工区のケヤキ13本を未開園区域と第2工区に移植するとしていた。しかしうち10本は伐採、3本は未開園区域と第2工区に移植したが現在までに2本が枯れた。どういう説明があるだろうか。参考記事→ https://nakanocitizens.hatenablog.jp/entry/2019/02/01/091000
▽みどりの基本計画から "公園利用者のアンケート" 削除
今年『中野区みどりの基本計画』が改定された。今年度から10年間の区の緑化の基本方針を定めている。
#中野区 中野区では以前「公園環境の改変の前には、区民にアンケートを行わなければならない」という話があったと思うのですが、その根拠となる文章(条例など)を探しているのですが見つかりません……どなたかご存知ないでしょうか。
— GREENGRASS (@PARUSVARIUS) August 22, 2019
2009年中野区みどりの基本計画にあり、都市基盤となる、、、の3)個性的な公園や緑地をつくるの公園整備計画の策定と区民参加による公園整備に書かれてます。2019年の改定でアンケート等が消えました。
— 守る平和 (@mamoruheiwa1122) August 22, 2019
改定前の基本計画(アンケートに関する記述はp36)→ http://kugikai-nakano.jp/shiryou/141219105833.pdf
改定された基本計画→ http://kugikai-nakano.jp/shiryou/193221214.pdf
油断も隙もない。
▽平和の森公園第2工区工事現況
8/30の説明会を前に、園内灯を8/23(金)元草地広場に8/24(土)園路付近に設置。8/26(月)バーベキューサイト着工。8/27(火)”入口12“工事開始。
元草地広場の300メートル陸上トラックは、走路敷設前に内周にぐるりとU字溝を設置する工事(雨水排水設備工)が進行中。U字溝には鮮やかな蛍光緑の金属製網蓋。U字溝から下水道(合流式)に直結する雨水排水管も設置。
築山跡のコンクリート滑り台は一部下地のコンクリートを打った状態。
地下下水道処理施設のトップライト(天窓)閉塞は止まっている。中野区は今月8月に300メートルトラックの工事をするとしているが、一部のトップライトがトラック走路上の障害物となり削って塞がなければ走路が作れない。東京都下水道局が合意したやり方で閉塞すると2カ月かかる。
一方、トラック工事支障木など樹木1万2000本伐採は3月に完了。トラック工事のための元草地広場への1億円の発泡スチロール埋設もほぼ済み。
《一口メモ》BBQ場は2.7m四方のブロック舗装5箇所
平和の森公園元草地広場の北西(コンクリート滑り台の北)で建設中のバーベキューサイトは、BBQ場5区画と洗い場1箇所。BBQ場は、1区画7メートル掛ける5メートルの中に、2.7メートル四方のコンクリート下地を置いて”インターロッキングブロック舗装”。きわめて簡単なつくりだ。
2019/8/27(火)中野区の平和の森公園第2工区。知人の写真
— 中野非公式 (@nakanocitizens) August 26, 2019
【速報】バーベキューサイト着工。元草地広場の北西(コンクリート滑り台の北)。BBQ場5区画と洗い場1箇所。BBQ場1区画7m x 5mの中に2.7m四方のコンクリート下地を置いてブロックで舗装。きわめて簡単なつくり pic.twitter.com/NzZsbcicT8
▽今週の予定
8/26(月)13:00中野区議会子ども文教委員会
8/27(火)13:00中野区議会総務委員会
8/28(水)13:00中野区議会議会運営委員会
8/29(木)13:00中野区議会厚生委員会
8/29(木)13:00中野区議会建設委員会
8/29(木)16:00第1回今後の図書館サービスのあり方検討会。中野区立中央図書館
8/30(金)(この日まで)なかの区報読者アンケート
8/30(金)(この日まで)区役所・サンプラザ跡地開発など「中野駅新北口駅前エリア再整備事業計画策定に向けた基本的な考え方」に関する意見募集
8/30(金)13:30中野区個人情報保護審議会。中野区役所
8/30(金)19:00平和の森公園”再整備”工事(第2工区)の説明会。新井区民活動センター
8/31(土)11:00子育て家庭と区長のタウンミーティング(対象は”区内で子育て中の保護者”)若宮児童館
9/1(日)13:00基本計画区民ワークショップ。中野区産業振興センター
*区議会、個人情報保護審議会、基本計画区民ワークショップ傍聴可。図書館サービス検討会は傍聴可だが電話してくださいとのこと
https://nakanocitizens.hatenablog.com/entry/calendar
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