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投資を文化に!なかのアセットの挑戦

投資の役割

 投資のハウツーだけを考えていても、結局のところ、投資とは何かということは、わかるようにならないでしょう。「投資のありがたみを人として感じる」という経験をすることで、はじめて、「投資の本当の意味がわかった」ということになるのかもしれません。

  たとえば、投資があって、初めて、株式会社は社員を雇え、固定給を払うことができます。 固定給がある状況で、組織はやっと長期のデザインを組むことができます。

 そして、長期の継続的な努力があれば、短期では、到底、成すことができない、意義あることを成すことができるのです。

  このように、投資の本来の意味とは、志ある人々に時間的・経済的な余裕を与えることなのです。そして、彼らの掲げる高い理想が実現できるように、共に願い、考え、実行することにあります。

 投資とは、高い理想の実現のためにあるものでもあり、投資(自己資本)が存在するからこそ、わたしたちは志を同じくする仲間とチームを組み、長期的な展望に立ち、難事にチャレンジできるわけです。

  一方で、株価が上がるとか下がるというゼロサム的な損得ゲームの繰り返しというのは、短期のお金儲けへのチャレンジに過ぎず、理想を実現する目的からは、幾分、逸脱しています。

理想と現実のユーモラスなペア

  人は自由に未来を予見することができます。そうはいっても、理想だけではよりよい未来をつくることはできません。理想と現実とをどう包括していけばよいのか。わたし自身も、このユーモラスなペア(理想君と現実君)のバランスのとり方に悩み、いつも試行錯誤を繰り返しています。結果のでない時には、思わず感情的になってしまいます。周りに当たってしまい、寛容ではない自分に反省したり、自己のリーダーシップのなさにがっかりして落ち込んだりするのです。「結局は、できることを精一杯にやるだけだ」と気持ちを新たにして、今日を迎える、その繰り返しです。それでも「基準高く生きよう」、「半歩の半歩でも前に進もう」と考えているのです。それが投資のありようではないかと感じるのです。そう、投資とは、泣いたり、喜んだり、ときに過度に不安になったり、それでも、これでは情けない、もっと基準高く生きなければ、と自己を鼓舞しながら生きようとする態度のことなのでしょう。

  また、わたしは高い理想には経済価値を超えたものがあるのではと思ったりしているのです。このかけがえのない地球をわれわれの代でつぶしてしまっては申し訳ない。

投資が可能にするプライスレスな価値

 わたしたちが目指す高い理想には、必ずプライスレスな価値(経済価値を超えた価値)が伴うと考えています。たとえば、絶命危惧種を救うことや、生態系、地球そのものを守ることには、プライスレスな価値が伴うでしょう。日本中に天の川がよみがえるようなことがあれば素敵であるし、もしそうなったとすれば、それはプライスレスな価値ではないでしょうか。同様に、誰もが他者との対話を拒むことのない社会が実現できたとしたら、それはプライスレスな価値でしょう。

 投資というのは100年先の子供たちに語りかけるような壮大なものでもあり、同時に、半歩の半歩先の明日を少しだけ改善しようとする取り組みでもあります。ユーモラスペアである理想君と現実君のバランスは日々、揺れ動くものです。

  プライスレスな価値とは、おカネの価値を超えたものです。だからこそ、プライスレスなことを目指す中で、実際には、そのような投資が、とてつもなく大きな経済的なおカネの価値をわたしたちにもたらすかもしれません。ただ、それは結果論に過ぎないのです。

  もちろん、投資とはおカネに無関係なものではありません。おカネは命の次に大事なものであるといわれます。経済的自由と時間的自由をおカネがわたしたちに与えてくれるからです。しかし、それは一面的な見方に過ぎません。もうひとつの面では、わたしたちが投資に託すおカネが経済的自由と時間的自由を他者に与えているのです。頑張る彼らの意義ある行動をわたしたちが根底から支えているということに思いを馳せてほしいと思うのです。

 人生は勝ち負けではないのであれば、同様に、投資は上げ下げではないはずです。

 投資家は株価の上げと下げの世界に埋没していてはだめで、その外側に立つべきです。

 また、経営者は勝つことや成功することに脅迫されています。その強迫観念を解きほぐすことも投資家の仕事のひとつかもしれません。

  ロシアの大作家、ドストエフスキーはこう述べています。

「人々がその財産と権利を分配しあうとき、科学の力をかりても、みんなが損をせず、みんなが気分を害さないような形で分配することはけっしてできないだろう。つねに、だれもが自分の取り分が少な過ぎると思い、つねに、殺し合いがはじまることだろう。人々はたずねる。理想的な分配は、いつ実現するのだろう?実現はするだろう。だがまず最初に、人間が孤立している時代に、終止符を打たなければならない」(カラマーゾフの兄弟)

 投資を文化に! なかのアセットの挑戦

 わたしが所属する、なかのアセットマネジメント株式会社は、積み立て王子こと、中野晴啓(なかのはるひろ)さんがオーナー兼経営者として率いる長期成長株投資に特化した少数精鋭の資産運用会社です。株式運用を高度化し、国民文化に昇華していくことは、なかのアセットの社会的責務のひとつです。わたしたちは短期の株価動向に一喜一憂する態度から一線を画します。そして、確固たる長期展望に基づき、本物の長期投資の在り方を社会に対して提唱していきたいと思います。わたしたちは社員一丸となって、投資を文化にするために日々頑張りたいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。

山本 潤 
なかのアセットマネジメント 運用部


この記事は情報提供を目的として、なかのアセットマネジメント株式会社によって作成された資料であり、金融商品取引法に基づく開示資料ではありません。投資信託は値動きのある有価証券等に投資しますので基準価額は変動します。その結果、購入時の価額を下回ることもあります。また、投資信託は銘柄ごとに設定された信託報酬等の費用がかかります。各投資信託のリスク、費用については投資信託説明書(交付目論見書)の内容を必ずご確認のうえ、ご自身でご判断ください。

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