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JES Innovation Centerを訪問
こちらのnoteは運用チームメンバーが“自由に”リレー形式で書いているものです。今回は師走の”JIC見学記”。
はて? JICとは ..?と思われたなら、ぜひご一読ください。
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投資先企業であるジャパンエレベーターサービスホールディングス(6544)様の競争力の源泉ともいえる埼玉県和光市のJES Innovation Center (JIC) を同社のご厚意により、師走のお忙しい時期にもかかわらず見学させていただきました。
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同社は1994年10月に設立され、“独立系”昇降機(エレベーター並びにエスカレーター)メンテナンス業者の中ではシェアトップであり、唯一の上場企業であります。
同社の企業理念は
◇ 何よりも安全のために
私たちの生命線は何よりも「安全」であること
24時間365日見守るという覚悟
◇ 見えないからこそ手を抜かない
見えないからこそ手をぬかず、安定運行を目指す
◇ 信頼を礎に
メンテナンス専門のエキスパート企業として、決してメーカーではない立ち位置と強みをもとに、多くのお客様との信頼関係を築きあげていくこと
ジャパンエレベーターサービスホールディングス
事業内容はストック型ビジネスといえる保守・保全です。さらに、それを拡大するための周辺事業としてリニューアル事業や、立体駐車場保守、広告事業等を展開しています。
保守・保全事業
国内5大エレベーターメーカー(三菱、日立、東芝、日本オーチス、フジテック)グループと遜色のない高品質なメンテナンス・サービスを適正価格で提供しています。このため、メーカー系からも、あるいは全国に散らばる独立系事業者からシェアを奪うことが可能であり、国内保守契約台数は2024年9月末で107,710台となりました。(マザーズ上場時(2017年3月)が38,000 台強ですので、7年半で3倍近くの数量成長です。)
国内保守契約台数のマーケットシェアは5大メーカーグループが8割程度と推計されますが、同社の契約台数も着実に増加しています。そのマーケットシェアは2024年3月期では約9%あり、今後も安定的に年間1万台強の純増体制が確立されていることから、2027年3月期には約13%に到達しているものと私どもは考えています。
リニューアル事業
マンションの場合、30年目を目安にエレベーター・リニューアルの修繕計画が組まれていることが一般的です。しかし、このような古いエレベーターの場合、メーカーが生産を停止しており、生産停止から20年を経過したため部品供給も停止されてしまっているという状況が十分に起こりえます。
保守・保全ではメーカー純正品で対応するのが原則ですが、部品供給が停止され、流通在庫もなくなったとなったら、リニューアルへ移行することになるのが通常です。
同社グループでは、こうした状況を踏まえ、信頼性・安全性・運転効率などの向上を目的に、制御盤・巻上機等の主要部品の一式取り替え工事(リニューアル)を実施しています。もちろん、メーカー系に比べ工期や工事費で大きなメリットをもたらします。
さらに、制御盤がリニューアルされたエレベーターは、JESブランドのエレベーターであり、他社のメンテナンスはもはやありえませんから、保守・保全のストック型ビジネスに移行していくわけです。
今回、私たちは、総務本部長の佐野執行役員にご案内いただき、制御盤のリニューアル作業や操作盤を組み上げられている現場や、“所狭し”と完成して出荷を待つ倉庫、整然としたパーツセンターについても拝見することができました。
コントロールセンターや「STEP24」の研修に取り組んでおられる社員の皆さんや、高さ50メートルのタワーの最上部で巻き上げ機についての先輩からの実技指導を受ける様子も拝見しました。施設は2017年10月に竣工されていますが、和光という場所が、成田や羽田といった空港、横浜という港へのアクセスという点でもいかに便利であるかご示唆いただきました。
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JICというと50メートルのテストタワーとコントロールセンターに目が向きがちでしたが
1 BCP(事業継続計画)
2 研修・教育
3 パーツセンター
の重要性を再認識いたしました。
そして、何よりおひとりおひとりからの気持ちのよい挨拶に加えて、真摯に職務に取り組んでおられる社員の皆様の働く姿に感銘を受けた次第です。
今回、見学の機会をいただいたことで、同社の競争優位性が強化されている要因の一つと考えていた空間を体感することができたように考えております。
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JICについては特設サイトが公開されています。
ぜひ一度ご覧ください。
https://www.jes24.co.jp/jic/
(JIC MOVIE としてVR体験が可能な動画もございます)
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シニアポートフォリオマネージャー 菅 淑郎 CFA
この記事は情報提供を目的として、なかのアセットマネジメント株式会社によって作成された資料であり、金融商品取引法に基づく開示資料ではありません。
投資信託は値動きのある有価証券等に投資しますので基準価額は変動します。その結果、購入時の価額を下回ることもあります。
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